前書き
本作は【堕肉の果て】第二部 五章『続メダカの王様』の副読になります。
生物、用語、場所などの解説版となりますので更に理解を深め、お楽しみ頂ければ嬉しいです。
本編のネタバレ要素もありますので、まだ本編を未読の方はそちらから読んで頂く方が楽しんで頂けると思います。
数日間の副読編の投稿に続き、第三部 六章『リベルタドーレス ~解放者たち~』の投稿を予定しておりますので、引き続きお付合い頂ければ大変嬉しく思います。
生物紹介編では、本編に登場する生物を紹介をさせて頂きます。
生物紹介編
■登場した生物
【 ナッキ(ギンブナ:♂) 】
本編の主人公『メダカの王様』、美しヶ池の主。
元はギンブナの仲間の中で一番ちいさな個体だったが、色々な偶然(必然? レグバ達やメットカフーが干渉してるんじゃないのぉ? と観察者は思っている)が重なりティターンとして覚醒する。(802、803話)
主だった神々(悪魔達)が去り荒廃した世界で新たに誕生した悪魔(神)。
姿形(すがたかたち)はゴッツくなったものの、素直で何事にも一所懸命な性格は変わらず、仲間の生物達や新たに出会ったニンゲンのナガチカからは愛され信頼されており、唯一無二の存在になりつつある。
ナッキの様子を観察してた観察者も『なんて良いフナなんだ!』と感心してしまうくらい。
【 サニー(ギンブナ:♂?♀? → ♀!) 】
ナッキの相棒であり、現在は仲間達から『メダカの王妃様』として認知されている。
ナッキの事が大好き。(771話)
当初サニーは、体は小さいものの活発で一人称は『僕』だった為に、ナッキからはオスだと思われていた。
『サニー君、もとい、サニーさんは僕っ娘だったらしい』(774話)
常にナッキと共に行動し、長距離移動や自身の身に危険が迫っている時なんかはナッキの口の中に納まっている。
サニーもまたナッキと同様、素直で純真無垢な性格だが、芯の強い女の子(魚)。
【 ヒット(ギンブナ:♂) 】
ナッキの幼馴染で、小さい頃からナッキやオーリと一緒に行動しているギンブナのオス。
『美しヶ池』で二番目に大きな体を持ち、今現在はギンブナのリーダーになっている。
王様のナッキと最も親しく、どんな時でも豪胆で頼りになる存在。(760話)
【 オーリ(ギンブナ:♀) 】
ナッキの幼馴染で、小さい頃からナッキやヒットと一緒に行動している。
豊富な知識と美貌を兼ね添えた、冷静沈着、才色兼備のギンブナのメス。(本人(魚)に自覚あり)
ヒットの妻であり子供達の母でもある。
母となった今現在でも体型維持の為に植物プランクトンだけを食べたり、歌いながら腰フリダンスをするなど努力を欠かさない意識高い系。(813話)
【 メダカ達 】
一万匹強に増えたメダカ達。
ナッキの任命を受け『メダカの王国』のナンバーツー、宰相となる。
ナッキ曰く、『一万匹のメダカ達を皆の相談相手、それに上司に選べば良かったんだねぇ!』、オーリ曰く、『メダカは一匹が聞けば全員に聞こえるし、判断にも迷いは無いもんね!『相互依存型集団随伴性』の権化だもんねぇ、公明正大だしぃ』という事で、ランプは腑に落ちなかった様子だが、他メンバーは大賛成だったみたい。(806話)
【 年長のメダカ達 】
ナッキに全幅の信頼を置いている、慎重派のメダカの長老たち。
一番最初にトンボの産卵を目撃し、御前会議でナッキに報告していた。(761話)
【 子供達 】
モロコ、カエル、ハヤ、メダカ、フナの子供達。(760話)
みんな王様が大好き、素直な良い子達。
ナッキは子供達から思い思いにいじくられつつも、笑顔で遊んであげているみたい。
【 殿様/ゼブフォ・トノサマ二十四世(トノサマガエル:♂) 】
『美しヶ池』の御前会議に出席する主要メンバーの一人(匹)。
カエル達のリーダーでもある。
変化する事を恐れず豪快で大らか、柔軟な発想の持ち主。
【 大臣/カジカ(カジカガエル:♂) 】
殿様に仕える美声の大臣。
【 侍/アカネ(ヤマアカガエル:♀) 】
侍達を率いて『美しヶ池』周辺の未開の場所を偵察する任務にあたっている。
侍と言うだけあってその四肢は鍛えられており、常にクレバーなメスガエル。
未知のモノ(生物)に遭遇した時はちょっとパニくっちゃったけど、直ぐにいつもの冷静なアカネに戻れる結構な胆力の持ち主。(761、762話)
ヤゴ達と一戦交えた時は、木の枝を刀代わりに使い器用に戦っていた。(782話)
【 力士/ブル(ウシガエル:♂) 】
『ウッシィ』が口癖のウシガエル力士達のリーダー。
気は優しくて力持ちタイプ。
ヤゴ達と一戦交えた時は、その身に傷を負いながらも素手の張り手で頑張っていた。
【 影武者/ダルマ(ダルマガエル:♂) 】
トノサマガエルにそっくりなダルマガエルの影武者、ダルマ。
殿様と比べると体の模様はそっくりだが、足が短く少しずんぐりむっくりとした印象のカエル。(740話)
影武者の為、いざという時以外表には出てこない、レアなキャラ。
【 モロコの議長/ギチョウ(モロコ:♂) 】
『美しヶ池』の仲間になって三年間、『常にナッキの傍(そば)に付き従い、時に厳しくまた時にはイエスマンとして行動の指針となるべく、言葉の粋(すい)を尽くして諌(いさ)めてきた。』(764話)
伝統を重んじるモロコ評議会の中で過ごして来たが、変化を恐れずにチャレンジする勇気を持つ、ガッツ溢れるモロコ。
【 カーサ(モロコ:♂) 】
警備部の責任者(763話)
門番役なのだが、平和な『美しヶ池』では開国当初からずっとサムと一緒に、手下のモロコたちを指揮して衛兵ごっこをし続けている。
どうやらサムとは仲良くなったのか、言い争う事は無くなった様子。
【 サム(モロコ:♂) 】
警備部の責任者(763話)
カーサと共に門番役をしている。
常に二匹で行動している為、『カーサとサムがなにやら怪しい、デキてるかも』なんて話も御前会議であがってしまった。(761話)
【 ティガ/フーテンのティガ(ウグイ:♂) 】
ナッキとヒットに次ぐ巨体の持ち主。
『フーテンのティガ』という名前の通り、ナッキ達と合流するまでは一匹狼の旅するウグイだったが、『美しヶ池』で四匹の嫁さんができ、腰を落ち着けた様子。
今では『息子と娘が百匹を越え、その全てが自分以下、ブル以上の大きさに育った、ウグイ軍団を率いている紛う事の無い実力者』となっている。(765話)
【 ピド(オイカワ:♂) 】
オイカワの旅団『暁(あかつき)の弾丸』のリーダー。
一度、大雨の日に『美しヶ池』を再訪したオイカワの旅団とリーダーピドだが、池のメンバーを一瞥(いちべつ)した後大きな悲鳴だけを残して去って行ってしまった。
それ以来ピドやその仲間達は『美しヶ池』を訪れてはいないらしい。
【 ランプ(ニホンザリガニ:♂) 】
『お邪魔します、森の中の沼の方から来ました。』と、挨拶も話し方も丁寧なニホンザリガニ。
八本足に茶褐色の体、二つの大きな開閉式の爪、ずんぐりとした尻尾…… アカネはじめナッキや仲間達は初めて目にする生物だった為、出会った当初は『悪魔』や『茶褐色の異形』と呼んでいた。(763、764話)
皆がビックリしちゃう様な見た目でも、食べ物は意外にも植物(腐葉土)しか食べない。
『自然に落葉し時間を掛けて水底(みなそこ)で熟成した腐葉土、それらのみを食べるのです』(793話)
【 キトラ(オサガメ:♂) 】
美しヶ池の傍にある森の沼の元首、沼ではザリガニ達と一緒に暮らしている。
長老殿、キトラの爺さん、などと呼ばれている。
かなり長寿のオサガメらしく知識が豊富で、ナッキ達に様々な事を教えてくれる。
物語後半では、『メダカの王国』に『副王』として迎え入れられる。(767、768、778話)
キトラの初登場はこちら。↓↓↓
堕肉の果て 第一部 二章 暴虐の狂詩曲ラプソディー『361.成瀬川土左衛門 (挿絵あり)』
【 ヘロン/ナイト・ヘロン(ゴイサギ:♂) 】
カラフルな巨鳥で、鳥の神ストラスの器(依り代)にしてハタンガの鳥の王。
カラフルとは → 青み掛かった灰色の背、白い腹、漆黒の嘴、両の瞳は燃えるような赤、後肢鮮やかな黄色、所々に見える肌色は薄っすらとした水色…… ナッキ曰く、『ガチャガチャした印象』。(769、778話)
ゴイサギの別名は夜烏(よがらす)で、夜中の闇の中でも昼間と同様に活動できる数少ない種族。(797話)
ストラスと同様に、様々な植物が与える影響を瞬時に理解する能力と、宝石や鉱物を見つけ出す能力を持っている。
かつては『抵抗者(レジスタンス)』のメンバーであり、配下の鳥を率いて『美しヶ池』の前身だった『ペジオの池』の警備役を任されていた。
その頃、ヘロンはペジオとだけ『存在の絆』を結んでおり、ヘロン自身はペジオに友情のようなものを感じていたらしい。(796話)
【 アルヴァ君(ダイサギ:♂)】
白鷺より二まわり大きな純白の翼を持つダイサギ。
ナッキと出合った頃、多少片言気味ではあったが会話が出来たので、瀕死のサニーを治療した後、『鳥の王ヘロン』を呼びに行ってくれた。(776、777、801話)
この頃はまだ、魔獣へ進化する途中だったが、完全に覚醒した後はナッキがビックリする程、丁寧に流暢に話ができるようになる。(800、801、836話)
【 アマサギ 】
やや小さめの体に鮮やかなオレンジ掛かった黄色の頭のアマサギ。
やや小さめと言っても他の鳥たちに比べればかなり大き目。
ヘロン曰く、『二羽の友』で、ダイサギのアルヴァ君と共にヘロンの傍で日々を過ごして来た。(787、800話)
【 白鷺達 】
中州に住む水鳥。
鳥達を誘き寄せる為に近付いたサニーを捕食しようと三羽が鋭い嘴で取り合った結果、サニーはズダボロに…… その光景を目撃した怒り狂うナッキによって踏み潰されてしまう、モブ属性強めの三羽。(776話)
【 ヨタカ 】
ペジオから指示されていた、『池には誰も近づけてはいけない、この池に生きる者は誰にも捕食させたりしたら駄目』を愚直に守ったヘロンとヘロン配下の鳥達。
夜目が利く鳥達は不寝番(ふしんばん)の役目を担っており、ヨタカもそこに加わっていた。(797話)
【 ドラゴ 】
オニヤンマベースの巨大トンボでトンボ達のリーダー。
かつては全ての蟲の王でアルテミスの副官であるリブラの器(依り代)であり、最強の戦闘集団『六道(りくどう)の守護者』に所属していた。(795、788、821話)
リブラから、対象の言葉を奪う、話す事を出来なくさせる能力と、死者と会話する能力を受け継いでいる。(796話)
【 ヤゴ達 】
下顎が特徴的なトンボの子供達。
茶褐色や黒、深緑の体色に六本の手足を持ち、丸く短いもの、細長く大柄なもの、体の大きさに対して異常に手足が長いもの等々、トンボの種類によって姿形も様々。
凶暴な生物に思えたが、実は『主』の言う事を素直に聞く良い子達だった。(770、782話)
【 トンボ達 】
ドラゴ配下のトンボ達。
『美しヶ池』の仲間内で(異種族間でも)『存在の絆』で会話ができるようになった後、トンボ達の子育て方針、卵は産んだら生みっ放し(ネグレクト)、『それこそが子供を強くしなやかに育てうる!』を聞いた子育て中のオーリは驚愕していた。(769、822話)
【 ニンゲン 】
当初ナッキ達の認識は……
二足歩行で巨大な体、子供の頃に教師役の鮒からその存在を聞かされて、今は子供たちに自ら語って聞かせている残忍な『ニンゲン』、冷酷無比な虐殺者、悪魔と誹(そし)った種族、等々。
ナガチカに出会い、ニンゲンは成長しても毛に包まれる事は無い事、地上を統(す)べる生き物の内、賢いと言われる生き物でホニュウルイ(中心は毛の少ない種族)と言う種類だという事、その中で最も分別ある種族と言われているのがニンゲンだという事等を知る。(760、810、811、816話)
【 黒熊君達 】
ナッキ達が初めてハタンガ村を訪れた際、最初に目撃した『二足歩行で巨大な体の生き物』だったため、あれが『ニンゲン』に違いない! と思い、すご~く丁寧に話し掛けてしまう。
その黒熊達の横にいた、ナッキ曰く『毛も生え揃っていないみたいでまだ頭の先と顔の一部分にしか無いでしょ?』が、実はニンゲンのナガチカだった。(816、817話)
【 ホタル 】
ナッキがナガチカに紹介したホタル達。
既に悪魔化しており、通常の昆虫のそれとは違い、様々な色合いに光を変える。
ゆったりと群舞する様子はとても美しい。(856話)
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