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私
の名前は、月村美沙子(つきむら みさこ)といいます。年齢は19歳です。
職業は大学生ですけど、今はアルバイトとして、ある会社の事務員をして働いています。
その会社では、主に営業の方のお手伝いをする仕事をしています。いわゆるアシスタントですね。
主な仕事内容は、見積書の作成や請求書の発行などの書類作成から電話応対、来客対応、お茶出しまで色々とあります。
私の勤めている会社は社員数が約100名の中小企業です。規模としては中堅どころでしょうか? 社長さんを始め、社員の方々はとても良い人たちばかりで働きやすい職場だと思います。
今年に入ってすぐのことなのですが、私は新しい部署に異動することになりました。そこで私は初めて男性の先輩と出会うことになったのです。
その先輩との出会いは衝撃的でした……。
***
それは私が異動して間もない頃の出来事だったんですが、まだ慣れない環境だったので毎日緊張の連続みたいなものでしたね。
今から思えば上司からのプレッシャーもあったんでしょうけど、当時の私にはそれがストレスになっていたようで、精神的にかなり追い詰められていたんだと思います。
仕事終わりになるといつも吐き気が止まらなくなっていましたが、その日は特に酷くて、とうとう我慢できなくなってしまった私はトイレへ駆け込みました。
胃液しか出なかったですけれど、少しだけすっきりしましたよ。
その時のことですね、背後から声をかけられたのは。
――大丈夫ですか? 振り返るとそこには知らない女性が立っていた。
年の頃二十代半ばくらいだろうか……しかし、その整った顔立ちにはどこか幼さが残っているような気がして年齢がよくわからない。
女性は俺に向かって微笑むとゆっくりと口を開いた。
「ここは夢と現実の狭間にある場所です」
「ゆ、夢の中?」
俺は慌てて自分の頬をつねった。
痛くない……ということはこれは現実ではないということなのか!?
「あのっ! 俺はなんでこんなところにいるんですかね!」
混乱しながらそう訊ねると、彼女は優しい笑顔を浮かべたまま首を傾げた。
「あなたはなぜここに来たのか覚えていますか?」
質問に質問で返されてしまった。