テラーノベル
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生徒会の立候補を出した次の日、クラスの空気がちょっとザワついた。
「え、水島ってあの水島?」
「なんであいつが書記なんか……?」
「絶対無理じゃね?」
そんな声が廊下にも、教室にも流れてくる。
正直、きつかった。
注目されるのって、やっぱり怖い。
でも、教室の前のほうに座ってた陽翔が、でっかい声で言ってきた。
「おーい水島ァ〜〜!緊張して腹壊してねぇか〜〜!?」
「……うるさい」
「よし、いつも通りだな!」
そのやり取りにクラスの何人かが、くすっと笑った。
たったそれだけのことだったけど、
空気が、ちょっとだけ変わった気がした。
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