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「はぁぁ〜………ねむぅ……」
ベッドの軋む音が部屋に響く
なんとかして重い体を起こす。
「おいしょ…」
着慣れていて少しくたびれた制服に腕を通す。
シャツが少しひんやりしている
朝ごはんなどあらかた済ませたあと、時計に目を向ける。
針は7:15を指している
「そろそろ行くか…」
家から学校までは歩いて15分、学校に行くにはまだ早い
途中にある公園で時間を潰そうか。
「いってきま〜す…っと…」
誰もいない家に呼びかける。返事は返ってこないのに。
ガチャ…
外に出た途端、足が重くなる。何とも言えない倦怠感に襲われる。
今まで何回も同じようなことを繰り返してきたが、どうしても慣れないというものだ。
「行きたくないなぁ…」
そんなことを考えているうちに見慣れた遊具や木が数本植えてある小さい公園に着く。
昼間の活気とは反対に、静けさが広がっている。
その公園に足を踏み入れ、水飲み場の少し近くにあるベンチに腰をかける。
ここに永遠と居たい…そう、何度考えたことだろう、願ったことだろう。
かといって、今も例外ではないが。
「何もしたくない…永遠にここにいられたら楽なのになぁ…」
意味もなくこのベンチに座っているわけではないのだ。
この場所には思い入れがある。2割ぐらいは何となくだが。
「昔…ここで色々話したなぁ……なつかしいわ…」
ぼんやりと当時のことを思い出す。
『rbr!!』
『また、来ような!!』
そう言い、笑いかける彼
いつかの記憶。いつ頃だっただろうか。
とてもきれいな黄色の目。あの頃真っ直ぐ俺を見ていた。
引っ越してしまったからいつからか会えなくなったんだったな。
「お前だけだったよなぁ……今まででちゃんと俺を見てくれたの……」
ふと、スマートフォンの画面に目を落とす
7:30 そろそろ学校に向かおうかな
このベンチから、公園からでたくないなぁ…
「おはよーございまぁーす」
それなりに元気さを装い挨拶をする。
先生に何か言われたらめんどうだ。
「誰もいない…やんな」
いつものことだ。俺が来る時間は誰もいない。だが、知らないうちに人が教室に増えていくのだ。
(おはよ〜〜)
(あ〜おは〜〜)
(おはよー天乃!)
「おん…おはよ」
クラスメイトに声をかけられ、そっけなく返す。
そこで言葉を交わすぐらいでほかはあまり話さない。
(ホームルーム始めるぞー席つけー)
先生の掛け声で皆席についていく。
ホームルームが始まったらそのまま授業。めんどくさい
かといって成績が悪いわけではない。成績は2以下は取らないようにしているし、テストも赤点は回避している。可もなく不可もなくだ。
「まぁテストとか勉強はめんどいけどな…」
誰にも聞こえないくらいの声量で呟く
早く帰りたい…
「ただいま…」
やっと終わった地獄の学校
さっさと飯食って寝たいという願望が頭を埋める。
だが宿題があるので、それは叶わない
「明日…休んでええかなぁ…………」
ソファに倒れ込み、死んだような目で一人呟く
そもそもかろうじて学校に毎日通えているのは、あの公園で色々考えながらぼーっとするルーティーンがあるからなのだ。
「友達とか…仲間がいたら、話し相手がいたら……」
「喜んであの公園から出て…学校に行けるんかな………」
そんな事を考えながら夕食の準備をするため、体を起こした。