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俺はあれから、彼と話をしていない。
何故か、俺の方が一方的に避けられている気がする。
やはり、この間の態度は流石に失礼だったのかな…
⁇
「どーぬーくーさーん!!!」
どぬく
「うわぁぁっ!!??」
「びっくりしたぁ…何?たっつん。」
鼓膜をぶち破られるかと思った…
じゃっぴにも負けない声量を持つこの男はたっつん。
厨二病で、いつも眼帯を付けている。何故先生に注意されないのか不思議。
機械に関しては結構知識がある。
たっつん
「いや、どぬくさん、全然弁当に手ぇつけてないけど、もうすぐ昼休み終わるで。」
どぬく
「え?」
キーンコーンカーンコーン
どぬく
「あぁぁぁ…」
たっつん
「大丈夫?そんなんじゃ、午後の授業受けれないんちゃうんか?」
どぬく
「いや…大丈夫……だと思う。」
やば………ていうか次、体育じゃん。
俺達は着替えて、グラウンドに向かった。
どぬく
「あれ…?何で、3年もいんの…?」
のあ
「今日は3年生と体育祭の合同練習ですよ。」
どぬく
「まじか…」
何でよりによって今日なの…
先生
「ーーで、じゃあ、まずは、グラウンド3周な!」
やば…持たないかも…
どぬく
「…ハァッハァッハァッ」
じゃぱぱ
「どぬくさん?どぬくさん!ちょっと休も?」
どぬく
「フリフリフリ」
「が…んば…る…か、ら…」
じゃぱぱ
「でも、まだ一周しか走ってないのにそんなんじゃ…」
どぬく
「あ…」
バタ
ヤバい…起き上がれない…
俺は、中学3年生の時、事故にあって、心臓を悪くした。
少しの運動で、胸が痛くなって動けなくなる。
全員
「!?」
たっつん
「どぬくさん!!!」
のあ
「どぬくさん!?大丈夫ですか!?」
じゃぱぱ
「どぬくさん!!」
なおきり
「どぬくさぁん!!!」
先生
「どぬく!!…これはまずいな、保健室に連れて行かなければ…」
⁇
「俺が運びます。」
全員
「!」
先生
「…もふ。任せていいのか。」
もふ
「はい。保健室まで彼を運びます。」
先生
「…分かった。ありがとう。」
「他の者は走るんだ!」
もふ
「…よいしょ。」
ぼんやりした視界の中、俺を姫抱きして、何処かへ運ばれているのが分かる。
どぬく
「……だ、れ…?」
もふ
「俺だよ、どぬくさん。」
もふくんか…
じゃぱぱ
『どぬくさん…起きてよ…』
どぬく
『ん……じゃっぴ…?』
じゃぱぱ
『どぬくさん!!みんなー!!どぬくさんが起きたよーー!!!』
のあ
『どぬくさん…良かったです…ポロポロ』
たっつん
『今日はあいにく、もふくんは来れんかったけど、帰ったら会えるで!』
どぬく
『もふくん…』
どぬく
「あ…ポロポロ」
俺は、涙を流していた。
さっきのは…夢?
ううん、違う。あれは事故にあった時の記憶だ。
でも…何で…?
もふくんって…?
もふ
「…」
会長は俺が寝ているベッドに顔をのせて、寝ている。
俺の手を握ったまま。
どぬく
「何か…懐かしい様な…」
…気の所為だろう。
それにしても…保健室の窓から見える空はもうオレンジ色に染まっていた。
ずっとそばに居てくれたのか…
もふ
「んん…」
どぬく
「あ…会長…」
もふ
「あ、どぬく君。良かった、無事そうで^ ^」
ドキッ
どぬく
「え?あ、は、はい、ありがとうございました。」
もふ
「^ - ^」
ドキドキッ
どぬく
「っ////」
何…これ…
心臓がうるさい。