テラーノベル
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んー、なんか書けちゃったw 正直苦戦すると思ってたんだけどなあ。
ま、手は抜いてないんで安心してくれ。
てか200話凄かった…。感情ごちゃごちゃよほんとにい!!
あのみそし、おっと、これ以上はネタバレだな、危ない危ない😅
それでは、いってらっしゃ~い(^_^)/
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激しい銃撃戦を抜けた後の、二人きりの廊下。絡められた手の温もりだけが、全ての恐怖を覆い隠すように、オレの心を支配していた。
蘇枋に手を引かれ、地下深くまで降りていくと、埃っぽい空気が満ちるデータ室に辿り着いた。壁には、拘束具と見覚えのある注射器のシルエットが浮かんでいる。
院:懐かしいだろう、ここは、君が生まれた場所だ。
暗闇から、いつもの気味の悪い笑みを浮かべた院長が現れた。院長はポケットから、電源の入った端末を取り出す。
院:さあ、最後の実験といこうじゃないか桜遥。私か、マフィアの玩具か、どちらが君の主人にふさわしいのかを。
蘇枋はオレを庇うように、一歩前へ出た。
蘇::まったく、何度言えば分かるんですか?
蘇枋は微笑んだが、その声には一切の温度がない。
蘇:桜君は、誰の玩具でもない。ましてや、化け物でもない。
蘇枋が右手の甲を院長に向け、カンフーのような、合気道のような構えをとる。
その瞬間、オレは絡められていた手を、渾身の力で振り払った。
蘇:桜君!?
オレは蘇枋の前に出て立ち塞がると、背後の彼を振り返らずに言った。
桜:この決着は、オレがつける。
蘇:ダメだよ!これはオレと院長の間で交わした取引だ。こっちに戻ってき
桜:オレを生み出したのはコイツだ。道具として扱ったのもコイツだ。なら、今度はオレの番だ。オレがコイツを終わらせる。テメェは黙って見てろ!
オレは、蘇枋が用意してくれた和服の裾から、背中に隠し持っていた愛刀を引き抜いた。
刃渡り二尺五寸。白い柄を握りしめ、院長へ切っ先を向ける。
院長は、その姿に目を見張ったかと思えば、すぐに興味深そうに笑った。
院:なんと、まだそれを使っていたのか。いいだろう、桜。君の持つ実験体の本能、今までの力、その全てをここで見せてもらおう!
院長はデータ室の奥にある、巨大な培養槽のような装置を指さした。いくつものガラス瓶が並び、その中には異様な姿に改造された動物たちの影が揺れている。
院:今日のために用意した新作だ。楽しんでくれ!
院長がスイッチを押すと、ガラスが割れる音と同時に、中から三体の戦闘用改造動物が飛び出してきた。
それは、狼の肉体に鋭い金属の爪と装甲を持つ、異形の存在だった。血と硝煙の匂いとは違う、生々しい獣臭がデータ室に充満する。
グアァァァァ!
三体の狼が一斉に、オレ目掛けて襲いかかった。
蘇:桜君!危ない!!
蘇枋が動こうとするより早く、オレの体が動いた。
桜:邪魔すんな!!
オレは地を這うような低い体勢で一気に加速し、一体目の喉元目掛けて横一閃。
猫人間としての俊敏さが生み出す速度は、狼の装甲を切り裂き、血飛沫を上げさせた。
しかし、残りの二体がオレの左右から同時に跳びかかる。
オレは刀を納めることなく、猫のように背中の腱をバネにして一瞬で天井に張り付いた。二体の狼は衝突し、よろめく。
その瞬間、オレは天井から飛び降り、刀の重さではなく、全身の体重を乗せた落下の勢いで、二体目の頭上へ振り下ろす。
ガキン!と、装甲が砕ける激しい音が響いた。
院長は拍手をして喜んでいる。
院:やはり素晴らしい身体能力だ!だが、まだまだだ!
三体目の狼は、他の二体の死骸を盾にするようにオレに突進した。
刀を水平に構え、体術で狼の突進をかわしながら、腹部に集中して細かく刃を打ち込む。
蘇枋は、その戦いから目を離せなかった。彼の動きには迷いがなく、ただひたすらに、過去の象徴であるこの場所と決別するという強い意志が感じられた。
そして、最後の狼の突進を身体をひねってかわすと、その勢いを利用し、背後を取った。
桜:これで、終わりだ!!
刀が宙を舞い、狼の首筋の装甲と肉を、根元から断ち切った。三体の狼は、ピクリとも動かず、血の海に沈んだ。
オレは刀の血を振り払い、静かに院長に向き直った。
その琥珀色の瞳は、濁りなく、院長をまっすぐに見据えていた。
院長は初めて顔から笑みを消し、静かに端末を床に落とした。
院:…まさか、これほどまで能力が洗練されていたとは。いやいや、とても驚い
院長が言い終わる前に、オレは残された全速力で院長へ突進した。
院長は逃げる間もなく、目の前で日本刀が閃くのを見た。
桜:テメェは、ここで終わりだ!!
ザシュッ!
甲高い悲鳴とともに、桜は院長の腹部を深く切り裂いた。
院長はその場で崩れ落ち、血と臓腑の匂いがデータ室に充満した。
桜は刀から手を離し、血のついた手を震わせながら、蘇枋の方へ振り返った。
蘇枋は一歩も動いていなかったが、その眼差しには、怒りでも、嘲笑でもなく。
誇らしさが宿っていた。
蘇:本当、君には敵わないなあ。
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今回はここまで。
てか急に寒くなるらしいから体調気をつけような、インフル怖いし…。
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