一度なんかジュースを買おうとして、自動販売機の前まで行ったけど
販売機の前でぐらりと世界が歪み、自分は何を買えば良いか決められず、ベッドと販売機をウロウロと何度も往復したりした
自分の感覚や感情に全く自身が持てなくなっていた
そう思ったら突然残忍な想いが自分の中に去来した
私は何度も俊哉に無抵抗で、殴られたシーンを思い出し
もしああやっていたら・・・・こうやっていたら・・・・
いっそのこと台所の包丁で彼を刺してやったらよかったのよ
と何度も想像の中で彼と取っ組み合いの喧嘩をした
力ではかなうわけないのに、それでもひっかいてやったらよかった、髪を引っ張ってハゲさせてやればよかった、時には夢の中で今までの恨みを彼に向かって吐き出した
ほとんどノイローゼのようだった
そして夜は恐怖がよみがえり、私はまたあの場所に戻っていた
結婚して2年間・・・たった二人っきりで過ごしたあのアパートに
俊哉が私に向かって罵倒を浴びせる、彼が怒りをつのらせ私に向かってくる
彼が私の腕を掴む
私は心を引き裂く悪夢から身を守ろうと体を硬くする
私は泣いていた
それとも別の誰かだろうか
多分私だ
私はそれを体の外側から聞いてきた
次に何が来るかわかっていた
私は再び闇の中へ沈んで言った
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