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💛視点
本日最後の仕事が終わり、スタッフの方達に挨拶をしながら帰り支度をしていたら携帯が鳴る
画面を見れば勇斗の文字
「はい、お疲れ、どした?」
『あ、仁人?お疲れ、今大丈夫?』
「うん、さっき終わったとこ、今から帰る」
『あの、、さ、、、ちょっと急なんだけど、今から俺んち来れる?あ、いや、、、俺が仁人んち行ってもいいんだけど、、、』
「なになに何?怖いんだけど、、、何かあったの?」
『いや、、、あぁ、うん、、、ちょっと、あの、ちゃんと会って話さなきゃいけない事があって、、、』
何これ怖い、電話越しじゃイマイチ勇斗の感情が読めなくて思わず眉間に皺が寄る
「取り敢えず向かうわ、30分ぐらいで着くと思う」
『うん、ありがと仁人、、、気をつけてな』
「はいよ」
通話を切って足早に勇斗の家へ向かう
一体何があったというのだろう?
タクシーに乗り込み、外の景色を眺めながら口元に手を置いて考える
最近は特に、、、気になる事は無かった、、、けど、、、過去一で今が忙しいは忙しい、、、
ありがたい事に、でもそれは俺達が切に願った事で、辛い事が無い訳ではないが、それも含めて楽しくやれているはずだ
何んだろう?、、、まさか病気とか?いやいやまさか、、、身内の不幸?他のメンバーと何かあったのか?もしくはメンバー以外の人とか?
共演者とのトラブル?スタッフ??
頭の中でありとあらゆる想定を巡らせる
ふと、1番考えたくない想定が浮かんでしまった
恋人が、、、出来た、、、とか、、、?
もしくは今まで気づかなかっただけでお付き合いしている方がいて、、、
結婚、、、する、、、とか?
下手したら妊娠?今で言う授かり婚ってやつ?
一度考え出したらそっち方面の想定が止まらなくなる
むちゃくちゃ想像しちゃってむちゃくちゃへこむ俺
だって俺、、、
だって俺さ、、、勇斗の事、、、
「お客さん、着きましたよ」
運転手さんの言葉で我にかえる
「あ、、ありがとうございます」
お金を払って外へ出る
慣れ親しんだマンションのエントランスへ向かって部屋番号を打ち込むと、インターホン越しの勇斗の声
『お疲れ、鍵開いてっから』
「わかった」
開いた扉を進んでエレベーターへ乗り込む
一瞬体が浮く感覚の後、上へ上へとエレベーターは登っていく
一体何を言われるんだろう?
体が重く感じるのは重力のせい?おれとも俺の心の問題?
もし、、、もし勇斗にとって幸せな報告だったとしたら、、、
喜んであげなきゃ、アイドルだけどそんなの気にすんなって、俺達なら大丈夫だって、、、真摯に向き合えばファンもわかってくれるって、、、言ってやんなきゃ、、、
はぁ、、、言えんのかな?俺、、、
目的の階に着いて長い廊下を歩く
不意に某週刊誌に熱愛か?と撮られる勇斗を思い浮かべる
ははっ、、、無いない、それはさすがに無いわ
仮に本当に恋人がいたとしてもそんなヘマする奴ではない
ファン思いの真面目な奴なんだから、あいつは
ーーーーーーー
「、、、っ撮られてんじゃねーか!!!」
今日一声を張り上げる俺、めちゃくちゃびっくりしている勇斗
「っごめん!仁人!でもこれ、あの、誤解でさ!」
部屋に上がっていつものソファに座るとテーブルを挟んで正座をする勇斗がスマホの画面を見せてきた
何これ?写真??
目を細めてよく見ると、明らかに週刊誌の記事
誰が写っているかと言うと、、、うん、これ君だね、勇斗くん
んで?隣で勇斗の腕におもっくそ抱きついていやがるのが?、、、誰?いや、見た事あるわ
「〇〇のAさん?」
「左様です、、、」
「、、、付き合ってんの?」
やばい、今ちょっと声上擦っちゃったかも
「付き合ってない!!!てかこれ打ち上げ!周りに他の共演者さんとかスタッフさんとか、鈴木さんだっていたんだって!!んでタクシー待ってたらいきなり近づいてきて、そしたら躓いちゃったんだよこの子、んで咄嗟に支えたら、、、」
「上手い事撮られてしまったと?」
「はい、、、おっしゃる通りで、、、」
「、、、はぁ、、、」
両手で頭を抱える、色んな感情が行き来して疲れる
冗談で笑ってたのに実際まじで週刊誌に撮られてた、内心ショックだ、実際に写真を見せられるときついなこれ、、、
でもガセだった、勇斗はこの子とは付き合っていないし、何んの関係もない、嘘をついているようには見えないし、簡単に嘘をつくような奴じゃないのもわかってる
「ねぇ、これスマホの写真じゃなくて現物ないの?雑誌が送られてきたんだよね?」
何んとなく実際の雑誌が気になって聞くと勇斗は訳のわからない事を言ってくる
「あ、これ太智が食べちゃって、、、」
「は?、え?、、なに?、、太智が?なに?」
「だから、太智がこの記事ビリビリに破いて食べちゃったんだって」
「、、、食べ物じゃないですけど?週刊誌って、、、」
「いやちゃんと吐き出したから!大丈夫!でも、太智も柔も舜太もさ、俺の味方だって、いつでも頼れって言ってくれてさ、、、嬉しかった」
嬉しそうな顔しちゃって
可愛いなおい
しかし、、、明後日か、、、
「まぁ、、実際ガセネタな訳だから、そんな大事にはならないと思う、でも記事が出る前と出た後じゃやっぱり状況は変わってくると思うよ」
「うん、そうだよな、、、」
「記事を間に受けて信じ切ってしまう人もいるだろうし、面白がる奴も当然出てくる」
「うん、、、」
「俺らの事をどうにか気落としたい奴も少なからずいるはず」
「怖、、、」
どんどん肩身を寄せて小さくなっていく勇斗
中々にレアな姿だな、これ
「まぁでも、、、大丈夫だろ、時間が解決してくれる系だよ、これは、だから気にすんな」
「仁人、、、」
うるうるとした瞳で俺を見上げてくる勇斗
なんか、今日はレアな勇斗がいっぱい見れた気がするなぁ、、、
少し心拍数が上がった気がして目線を落とすと携帯の記事が目に入る
さっきは色んな感情がごちゃ混ぜでよく見れなかったけど、、、
冷静になって見ると、嫌でも気付かされる
プライベート、しかも週刊誌にパッと撮られただけなのにとても絵になっている勇斗、その隣に映る彼女も遠目からでもわかる程華奢で可愛らしいのがよくわかる
「、、、お似合いだな、、、」
「は?」
勇斗が反応した事で俺は声に出して言っていたのだと気づく
「あ、、、いや、、、2人とも美男美女だから、、、側から見たらすごいお似合いのカップルって感じ?なのかな?、、て、思って、、その、、、」
自分が言った言葉に深く自分が傷付いている
だって、俺が同じように勇斗の隣に立ったって、彼女のようにはどうしたって見られない、見てもらえない、周りにも、勇斗にも、、、
それに、、、、
「Aさんって、、、、勇斗の事好き、、なのかな、、、」
「は?何言ってんの?」
何んとなくなんだけど、こんな記事一つでもわかってしまうくらい、彼女の感情が俺と似ているように感じている
そう思うともう駄目だ、打ちのめされる
こんなの勝てっこないって
一発KOで即負け確定
自分で言ってて泣きたくなってくる
「お前、、、それ本気で言ってる?」
「え?、、、」
怒りを孕んだ勇斗の声にびっくりして顔を上げる
「お似合いだって思ってんの?俺とこの人が?」
なんで、、、なんでそんな怒ってんの?
「お、思ったから、、、言ったわけで、、、」
「、、、ふーん、、、」
重たい空気が場を包む
俺が勇斗を怒らせてしまった
考えたら今こんな状況で、週刊誌に撮られて、明後日から大変な目にあうかもしれないって時に言う事じゃなかった、軽率だった
早く謝らないと
「勇斗、、っご、、」
「俺他に好きな奴いるから」
「えっ、、、?」
好きな、人??、、、
「あ、、、っまじか、、、そう、なんだ、、、」
終わった俺、、、
やばい、ガチで泣きそうだ、もう帰りたい、一刻も早く、バレる前に!
「ごめん!勇斗、俺軽率な事言った、ガチでごめん!俺、あの、、っ帰る!!」
「え!?ちょっ、仁人!?」
ガッと立ち上がって鞄を掴むと急いで玄関へ向かう
あと少しで玄関だという所で勇斗に腕を掴まれてしまった
「ちょっと待てって仁人!急に何?!まだ話終わってねーじゃん!」
振り返る事が出来ない、俺は玄関の方へ顔を向けたまま答える
「いやいや、終わったじゃん?明日も早いし、早く帰んないと、、、」
「、、、気になんないのかよ?俺の好きな人、、、」
「っ、、、」
掴まれた勇斗の手を振り払う
肩にかけた手提げ鞄の取手を両手で強く握って堪える
「っ興味ないよ、メンバーの色恋なんて
でもあれだよ?勇斗、週刊誌撮られたばっかりなんだから気をつけろよ、そのっ、好きな人やらに会いに行くのも勝手だけど、今度また撮られたらさすがにやばいからっ」
捲し立てるようにしゃべる俺
気ぃ抜くと泣いちゃうから、、、勇斗の好きな人なんて、聞きたくないから、、、
「、、、安心しろよ、俺の好きな人は、、、俺の事なんて興味ねーから」
後ろから聞こえる勇斗の声がすごく悲しそうで
思わず振り返って慰めてやりたくなる
でも出来ない、俺今きっと絶対やばい顔してるから
「、、、じゃ、じゃあ、あの、、Aさんとかに、慰めてもらったらいいんじゃん?」
「あ?」
バカ!!俺のバカ!!!
さっき自分の発言を反省したばっかじゃん!!
やばい、むちゃくちゃやばい!後ろから殺気並のオーラが漂ってるのがわかる
勇斗絶対怒ってる!!!
こんな事微塵も思ってないのに俺!!!
「お前から見た俺って、そーゆー感じ?」
ジリジリと勇斗が近づいてくるのがわかる
「な、なんだよ?そーゆー感じって」
「、、、慰めてくれるなら誰にでも手を出すよーな奴」
な!!?そんな思うわけないじゃん!
お前が誰よりも誠実な奴だって、俺が1番知ってる!!
でももうなんか後に引けない感じになっちゃって売り言葉に買い言葉みたいな言葉しか出てこない
「っ仕事ばっかだといい加減息が詰まるだろ?たまにくらい息抜きしたらいい良いって話!!もうこの話お終い!帰る!!」
慌てて靴をはいてドアノブを握ろうとした、、
けど、届かなかった
すごい力で勇斗に片腕を引っ張られて壁に体を押し付けられたからだ
ガシャんと肩にかけていた手提げ鞄が床に落ちる
「あっ?!ちょっ、パソコンとか入ってるのに!」
落ちた鞄に手を伸ばそうとしたけど勇斗がそれを許してくれなかった
体全体で押し付けられて勇斗の両肘の間に俺の頭、勇斗の息がおでこにかかってくすぐったい
「っ、、、ちょっ、、と、、近い!!勇斗!!」
とっさに両腕を曲げて勇斗の胸を押し返してみるけどびくともしない
「仁人、、、」
ちょっ、、、これおでこに勇斗の唇がついてる!気がする!!
何が何だかわからず顔を上げられないまま兎に角勇斗の胸を押し返す
〜〜〜っ何んで?!全然ほんとびくともしない!
「仁人」
「っ、、なに?!」
「仁人が慰めてよ」
「、、、は、、、?」
「俺の事、仁人が慰めて」
「な、なに言っ、て、、」
「仁人が言ったんじゃん、Aさんに慰めてもらえって」
「そ、れは、、」
勢いでつい言っちゃっただけであってそれは俺の本心ではない!!
なんて今更言えない!!
「週刊誌に撮られたばっかなのに、こんなすぐAさんとこ行っていいの?駄目だよね?俺だって嫌だもん、また好き勝手に撮られんの」
「、、だからって何んで俺なんだよ、、、っ」
心臓が早鐘のように鳴ってる、勇斗にバレないように話してる間も必死に胸を押し返す
それが気に入らないのか勇斗もグイグイと体を押し付けて来る
勘弁してくれ!何んなんだよこの展開はよ!?
「っ、、、あ、、っ、、ちょっ、、勇斗っ」
俺の足の間に勇斗の足がっ、、、!
バカバカっ!!これ以上押し付けんな!!
「仁人、返事は?」
色気を含んだ声が耳元を掠める
やばいやばいやばい!!!
色んな意味でやばい!!!
「っわかった!!わかったから!!一旦ストップ!!!」
勇斗の体が離れる
俺はそのまま床にへたり込んだ
「はは、、仁人耳真っ赤」
「っるさ 」
思わず耳を手で隠す
しゃがみ込んだ俺と目線を合わせるように勇斗も床に座って俺の顔を覗き込んでくる
「言質取ったからな」
ニカッと笑う勇斗
あぁ、、、神様、、、
これから俺は、どうなってしまうのでしょうか、、、
きらめきピーチ
7,589
あ
4,059
コメント
3件
ドギマギしてる仁人君可愛いすぎです!これからの展開が楽しみですね♥
あーもうめっちゃもどかしい!!!仁人の気持ちが痛いほど伝わってきてこっちまで胸が苦しくなったわ…「お似合いだな」って口に出しちゃうとことか、自分で自分を傷つけてる感じがリアルすぎて泣ける。で、勇人の「仁人が慰めてよ」って…まさかの展開!?壁に押し付けられて耳元で囁かれるシーン、こっちまでドキドキしたわ。続き気になるー!早く次読ませてください🔥