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日常


今朝の自主練では木兎さんの練習を見てアドバイス的なことをしていたけど正直練習に参加しても出来ることがほとんどなかった。

授業中も利き手が使えないので本当に不便だ。ノートは友達に俺の分まで写してもらった。


昼休みになり、俺の方が早く授業が終わったので木兎さんの教室まで迎えに行った。

木兎さんの教室は1つ上の階。いつも2人で屋上に行って昼飯を食べる。

教室を覗くと木兎さんがカバンをあさって弁当を取り出しているところだった。

「赤葦~!今日は赤葦のが早かったね」

「はい。4限国語だったんで」

「あぁ、国語の先生優しいもんな!」

たわいもない会話をしながら屋上へ向かっている途中、俺は水筒を教室から持ってくるのを忘れたことに気がついた。木兎さんにその旨を伝えると「じゃあ一緒に赤葦の教室行こっか!」と言ってくれたので教室まで取りに戻る。

階段を降りようとしたとき、俺が急に立ち止まったので木兎さん少し驚いて振り返った。

「赤葦?どうかした?」

立ち止まったというより正確には足がすくんで動けなくなった。

なんで?上る時は何ともなかったのに…

「すみません…なんか凄い怖くて足が動かない…」

「赤葦すっげぇ震えてる。大丈夫?」

大丈夫ではないけど、下りないと水筒取りに行けないし、そもそも自分の教室に帰れもしない。

「もしかして昨日のが原因だったりする…?」

昨日階段から落ちたから…?

「わからないですけどそれぐらいしか心当たりはないです…」

「そっか…下りるの怖い?」

「はい…えっちょっと!なにするんですか!」

俺が返事をするや否や木兎さんに抱えあげられる。

何だこのデジャブ。

「下りれないならしょーがねーだろ。目瞑っとけ」

仕方ない…自力で下りられそうにないし木兎さんの厚意を無駄にするのも申し訳ない。

木兎さんの言うとうり目を瞑って下ろしてもらうことにした。

階段を下りきった様なので目を開けたが木兎さんは俺を降ろそうとしなかった。

「木兎さん?もう大丈夫なので…」

「あぁ~大丈夫大丈夫」

何が大丈夫なのか聞いてみれば屋上へ行くとまた階段を上らないといけないから部室で食べようとのこと。部室に行くためにまた階段を下る必要があるのでわざわざ降ろすのは面倒だしこのままで大丈夫!らしい。

「いや、全然大丈夫じゃないんですけど!?」

そのまま教室まで連れていかれ水筒を持つと木兎さんは部室へと歩き始めた。

クラスメイトに何を言われるかと身構えていたがもはや驚きのあまりみんな静まり返ってこちらを見ていた。

部室までの道は昼休みということもありそれなりに人がいる。ホントなんの罰ゲームだよ…

部室につくとそこには木葉さんや小見さん、猿杙さんや鷲尾さんがいた。

クラスメイトや途中ですれ違った人達と違いすぐに「お前らなにやってんの?」と言われた。

訳を話すと皆とても心配してくれた。そして同情してくれた。

「他に方法なかったのかよ…」

「せめて階段以外は降ろしてやれよな」

その通りなのだが助けてもらった俺が言うことではないのでここは感謝だけ伝えておこう。



「赤葦、あーん」

「大丈夫です。自分で食べれるんでスプーン返してください。」

利き手が使えない為箸ではなくスプーンを持ってきたのだが左手で食べるのは思いのほか難しかった。

それを見るに見かねた木兎さんにスプーンを奪われてしまった。

「さっきからポロポロこぼれてたじゃん!俺が食べさせてあげるから!はい、あーん」

木兎さんがなんでもやりたがるこどものように見えてきた…

恐るべし末っ子パワー…

見るな…そんなキラキラした目で俺を見るな…

「あーん」

再度言われて俺は口を開けた。

「おいし?」

嬉しそうに木兎さんが聞いてくる。

「美味しいです。でもこれだと木兎さんが食べれないじゃないですか、なのであとは自分で…」

「それなら大丈夫!俺もう自分の食ったから!」

「早っ ちゃんとゆっくり食べないといけませんよ」

「わかってるって~はい、あーん」

結局そのまま全部木兎さんが食べさせてくれた。

食べ終わって皆でワイワイしていたところに部室の扉が開く。

「あっやっぱりここにいた!木兎、近藤先生がお前のこと探してたけど」

あれは確か木兎さんのクラスメイトで比較的木兎さんと仲のいい人だ…

「えっまじ?怒ってた?」

「かなり」

「まじかぁ」

この人一体何やらかしたんだろう?

「ごめん、俺ちょっと行ってくるわ…赤葦こっから教室までは帰れそう?」

「はい。上りだけなので大丈夫かと」

「じゃあ行ってきます!」

行ってらっしゃいと送り出すと3人の先輩が真剣な眼差しで語り出した。

「始まってまいりました!第37回木兎の呼び出し理由を当てようのコーナーです。」

「本日はゲストに木兎専門家、赤葦京治さんにお越し頂いております。」

そしてなんか巻き込まれた。

「はいはい!俺は理科のテストの追追追試で1桁にジュース1本!」

「じゃあ俺はまた学校の備品壊したに焼きそばパン1個!」

「俺めっちゃ自信あるんだよね…!この間木兎のカバンに1年の頃の課題が一切手をつけてない状態で眠ってたんだよ…だからそれにプリン3個!」

俺と鷲尾さん以外が楽しそうに賭け事に及んでいる。

「んで、赤葦は?」

「え、俺もですか?」

「木兎専門家として一言!」

そんなのになった覚えは無いのだが

「…全部じゃないんですか?」



翌日の昼休み、部室に行くとジュースと焼きそばパンとプリン3個を手渡されたことには触れないでおこう。



……To be continued

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