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続き
桃時「さぁ着いたわよ!!!!」

橙「桃時さん!声大きいです!」

雨花「確か浴衣のお店は三店舗あるんだよね」


雨花、橙、桃時はショッピングモールに来ていた。


桃時「よし!あんたたち浴衣選びに行くわよ!!」

橙「張り切ってますね」

雨花「桃時ちゃん。夏祭りよっぽど楽しみなんだろうな!」


桃時たちは、早速浴衣のお店に向かった。


一方その頃……


瑠璃人「さぁ着いたっすね!!!!」

兎白「瑠璃人。お前声が大きいぞ」


兎白、瑠璃人もショッピングモール来ていた。


瑠璃人「よし!浴衣のお店は三店舗あるんすから周っていきますよ!」

兎白「あぁ、分かった」


瑠璃人たちも浴衣のお店へと向かった。


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桃時side


桃時「うーん……こっちも良いわね。でもアタシには大人っぽすぎるかしら?」

橙「みてください!雨花さん!みかん模様の浴衣がありますよ!」

雨花「それ、パイナップルだよ?」

橙「え?」

桃時「何でみかんとパイナップルを間違えんのよ……」

橙「うっ……雨花さんは決まりましたか?」

雨花「うーん、黒と紫の浴衣が良いんだけど、どれもよく分からないんだよね〜」

橙「私もどれが良いのか……」

桃時「とりあえず、次のお店行きましょ」


瑠璃人side


瑠璃人「これとこれ……どっちが良いのか……わっかんねぇ!!兎白さんはどう想います?」

兎白「どれも良いんじゃないか?」

瑠璃人「どっちかに絞って欲しいんすよ!」

兎白「しかしどれも似合ってるぞ?」

瑠璃人「これは戦力外かも……」

兎白「俺は最初からオシャレは分からないと言っていたが……すまない」

瑠璃人「いえ!謝ることじゃないっすよ!オレこそすみません。とりあえず次のお店行きましょ!」


桃時sideと瑠璃人sideもそれぞれお店を出た。


桃時side


桃時「絶対良い浴衣みつけないと……!」

橙「でもどうして私たちの分まで買おうと言って下さったんですか?」

雨花「桃時ちゃん。兎白くんに可愛いところみせたいから自分の分みるのは分かるけど、わたしたちまでやる必要ないのに」

桃時「それは……その……」


桃時は、急に口篭る。


桃時「その……アタシ……友達と……えっと…………夏祭り行ったことなくて……あんたたち以外の友達……できたことなかったから……一昨年も去年も雨で行けなかったし……だから……完璧なものにしたくて……」


桃時は照れながら伝える。すると……


ポン


桃時「?」


雨花が桃時の頭の上に手を乗せた。


雨花「桃時ちゃん。すごく嬉しいよ。わたしたちを大切に想ってくれて。だって、桃時ちゃんにとって大切な夏祭りに一緒にそれほどまでに楽しみたいって想ってくれてるってことでしょ?ありがとう」

橙「はい!それにそうやって想ってくれたから私も瑠璃人さんに可愛いところみせたいって想えましたし、何より桃時さんがいたから夏祭りを本当に楽しみに想えましたし!」


雨花と橙はニコリと笑う。


桃時「!、ふん!別に?アタシはアタシのためにやってるだけだし」


「さぁ!」


桃時「次のお店行くわよ!」

雨花・橙「はぁーい!・はい!」


瑠璃人side


瑠璃人「うーん……浴衣選ぶの想像以上にムズい……」

兎白「どれも似合っていたぞ?」

瑠璃人「そういうんじゃなくて!……ていうかすみません。兎白さん、迷惑っすよね。でも、オレ……!」

兎白「橙に良いところをみせたいんだろ?その気持ちはとても真っ直ぐで綺麗な感情だ。捨てる必要なんてない。大切にしろ。」

瑠璃人「兎白さん……!」

兎白「お前が納得するまで付き合うぞ」

瑠璃人「ありがとうございます!!」


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あれから店を周り、最後のお店に入った桃時たち。


桃時side


雨花「おぉ!ここは色んな色の浴衣売ってるね!」

橙「しかも、若年層からシニア層まで幅広い年に対応してますね」

桃時「ここが最後ね。今度こそみつけないと!」


雨たちは店の奥に入っていく。その頃、瑠璃人たちは……


瑠璃人「ここが最後の店っすね」

兎白「焦らず探そう」

瑠璃人「それにしてもここは色んな浴衣があるなぁ〜」

兎白「選びがいがありそうだ」


瑠璃人たちも桃時たちと同じ店に入っていたのだった!


桃時side


桃時「どうしようかしら……」

橙「でも模様も沢山ありますし、沢山選べそうですね」

雨花「そうだね〜」

桃時「もう……」


「「決められない!!!!」」


瑠璃人side


兎白「ん?今聴き覚えのある声が聴こえなかったか?」

瑠璃人「聴こえませんでしたよ?……うーんどれかな……」

兎白「…………」


「(今の声は間違いなく、桃時だ。つまり……桃時がここにいるということは雨花と橙も一緒にいる可能性が高い。もしここで俺と瑠璃人にかち合ったら……三人が悲しむことになる!きっと夏祭りにみせ合おうと想ってるはずだ。だから今会う訳には……)」


「「いかない!!!!」」


瑠璃人「どうしよっかな……マジで……」


「「決められねぇ!!!!」


桃時side


雨花「ん?今声しなかった?しかも聴き覚えのある……?」

桃時「そんなのしたかしら?」

橙「聴こえませんでしたよ?」

雨花「…………」


「(今の声は間違いなく、瑠璃くんだった……つまり、瑠璃くんはここにいるってこと。そして一人で来てるのは考えにくい。多分兎白くんと一緒だ。つまり、かち会わせちゃいけない二ペアカップル(正確に言うと一ペアカップルじゃないけど)がここにいるということ。絶対兎白くん以外の人は夏祭りに浴衣をみせたいって想ってるはずだから今会う訳には……)」


「「いかない」」


雨花と兎白の思考が初めて一緒になった瞬間だった。


「お客様!!よろしければお選びするのお手伝いさせて頂きましょうか?」

桃時「え?!よろしくお願いします!」

橙「助かります!」


橙、桃時は店員さんに導かれて試着室の方への向かった。


雨花「橙ちゃん!桃時ちゃん!わたしちょっとお手洗い行ってくるね!」

橙「分かりました!」

桃時「あんたの分の試着もあるんだから早く済ませてよね〜」

雨花「はいはーい」


雨花は急いで店から出る。


雨花「ええっと、兎白くんにメッセージを……」


雨花『兎白くん。今浴衣屋さんにいる?』


瑠璃人side


瑠璃人「どれが良いかな……」

「お客様。よろしければお選びするのをお手伝いしましょうか?」

瑠璃人「いいんすか?!やったぁ!」

兎白「良かったな……ん?あっ」

瑠璃人「どうしました?」

兎白「悪い。瑠璃人。少しお手洗いに行ってくる。浴衣選んでおいてくれ。」

瑠璃人「分かりました!」


兎白は急いで店を出た。


雨花「あっ!兎白くん!!」

兎白「雨花!やはり来ていたか」

雨花「あんまり時間ないから単刀直入に言うけど、橙ちゃんと瑠璃くん。桃時ちゃんと兎白くんを会わせる訳にはいかない。兎白くんも、夏祭りの時、桃時ちゃんの浴衣姿みたいでしょ?」

兎白「あぁ、そうだな」

雨花「そこで!橙ちゃん瑠璃くんペアと桃時ちゃん兎白くんペアを会わせないように協力しよう。二人で位置情報を教え合って、会わないようにする。……どう?」

兎白「分かった。桃時たちのためだ。やり遂げよう」


こうして、雨花と兎白による隠密行動が始まった。


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桃時side


雨花「どう?決まった?」

桃時「これとこれの二つで悩んでるのよね〜」

橙「私はこれが良いかと……」


橙が取ったのは、橙色と黄色が基調となった果物のみかん模様の浴衣だった。


桃時「試着してみなさいよ〜」

橙「そうします!」


橙も試着室に入っていった。


雨花『今、試着室にいるよ』


雨花は兎白にメッセージを送る。


兎白『了解。俺たちは今は浴衣の青色から水色コーナーにいる』


瑠璃人side


兎白「よし。送った」

瑠璃人「おっ!やっとオレらしい瑠璃色の浴衣を発見しましたよ!」

兎白「!、そうか」

瑠璃人「今から試着室行こっかな〜」

兎白「(ま、まずい。今試着室に行かせる訳にはいかない!)」

兎白「瑠璃人。俺も少し浴衣みて良いか?お前が選んでる姿をみると俺も興味が出てきた。だから少し手伝って欲しい」

瑠璃人「おぉ!いっすよ!一緒に選びましょう」

兎白「まぁ買うって決めた訳じゃないんだがな……」


兎白「(これで少しは時間稼ぎになるか……?)」


桃時side


桃時「アタシはこれにするわ」


桃時が着ていたのは桃色の浴衣に濃い桃色で桃の花が描かれた浴衣だった。


雨花「おぉ!似合ってるよ!!」


雨花「(そろそろ試着室から出ないと……)」


桃時「あんたは何にすんの?」

雨花「わたしはね。……これかな」


試着室のカーテンを開く。雨花が選んだのは、濃い紫の曇った雲のような柄の黒い浴衣だった。


橙「良いですね!似合ってますよ!」

桃時「あんたらしい浴衣ね」

雨花「よし!じゃあ二人も決まった頃だし!早く試着室から出ようそうしよう!」

桃時「別に急かさなくても出るわよ」

橙「そうですね。出ましょう」


雨花たちは試着室から出ていった。それとほぼ同時に試着室に入っていく兎白と瑠璃人。


瑠璃人「本当に、兎白さん自分の分買わなくて良いんすか?」

兎白「あぁ、俺はやはり母さんがくれた浴衣を着ることにするよ」

瑠璃人「そうっすか。じゃあオレ着替えますね!」


瑠璃人の着替えを待つ兎白。


兎白『雨花。今瑠璃人は試着室だ』


雨花『了解。もうすぐ会計に行くとこ。でも、列が混んでてかなり時間かかりそう』


兎白「(じゃあここで足止めしないとだな)」


瑠璃人「どうっすか!兎白さん!」

兎白「あぁとても似合ってるぞ」

瑠璃人「よし!じゃあオレこれに決〜めた!」

兎白「…………え?」


瑠璃人は浴衣をカゴに入れると、会計に向かおうとしている。


兎白「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

瑠璃人「ん?何すか?」

兎白「もう少し悩んでも良いんじゃないか?」

瑠璃人「でも兎白さんもこれ似合ってるって言ってくれたんでこれで良いかな〜と。それに結構悩みましたよ?」

兎白「そ、それはそうなんだが……」

瑠璃人「じゃあ行きま〜す」


瑠璃人は会計の方に向かってしまった。


兎白『すまない。瑠璃人をそちらに向かわせてしまった。』


雨花『分かった。何とかする』


桃時side


雨花「…………」

桃時「浴衣可愛いのみつかったわ〜」

橙「良かったです!」

雨花「……ねぇ二人とも!」

桃時「何?」

橙「何ですか?」

雨花「二人とも浴衣に合わせて靴も選んできたら?下の階に靴屋さんあったし。靴も選んだ方が二人がもっと可愛くなるんじゃない?ここはわたしが会計しとくからさ!」

桃時「確かに靴も気になるわね……」

橙「お金も余ってますし、良いですね。でも、それなら会計が終わってからの方が良いんじゃ……?」

雨花「荷物持ちながらだと大変だよ?それにわたしはもう靴決めてあるから大丈夫なんだ!だから二人で決めてきなよ!」

桃時「じゃあお言葉に甘えるわね」

橙「私もどうせなら完璧にしたいので、選んできます!」


橙と桃時は靴屋へと向かった。


雨花『何とかなったよ』


兎白『ありがとう』


雨花は店の奥に隠れて、瑠璃人が買い物を終わるのを待ち、再度列に並び、会計し、橙たちと合流したのだった。


桃時side


桃時「随分長かったわね。会計」

橙「何かあったんですか?」

雨花「ん?特に何にもなかったよん」


瑠璃人side


瑠璃人「これで橙ももっと惚れてくれたら良いなぁ」

兎白「良かったな。瑠璃人」


雨花と兎白のファインプレーによって橙、桃時、瑠璃人は楽しく浴衣を購入することが出来たのであった。

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