「今日は40℃を超える猛暑日になるでしょう。今日明後日引き続き熱中症対策を心掛けていきましょう」
家ですることが無かったので気晴らしに偶然やっていたテレビを見ることにしたがこの時間帯はニュースばかり
ってそんなことより気温が40℃ってTHE夏って感じだな。昨日コンビニで買ってきたアイスを咥えながら心情そんなことを思っていた。
自分はそこら辺見渡せばどこにでも居る極普通の中学生。でも今は夏休みが明けて9月の半ばになるが学校には行っていない。もうかれこれ1年以上。世間一般で言う不登校ってやつだ「あいつ今何してるんだろう」「元気でやってんのかな」ある少女の事を思い出す。あれは1年以上前の話。
ある夏の日の記憶だ
第1章 「蝉時雨」
「おかーさん、今月のお小遣いまだ貰ってないんだけど」
「まだ給料日入ってないんだからもう少しくらい待ちなさい。毎日毎日うるさいのよ!ほんっとにあんたって子は中学二年生になったんだから少しは落ち着きを持ちなさい!!」
「瑠夏、学校の準備は終わったのか」
「まだ終わってなーい」
4月に入り今年から中学二年生になったばかり。朝から親子での言い合い。これで何度目だろうか。実際中学二年生ってのは反抗期真っ只中。これくらい全国でも平均的な方だろう。
瑠夏は学校の支度を済ませ
「学校から帰ってきたらお小遣い用意しててね〜」といいつつ玄関の扉を勢いよく開け、自転車に乗り彼の1日はスタートする。
彼の住んでいる場所は九州沿岸の島。駅もなければコンビニだって1つあるかないかくらいだ。周りを見渡せば海ばっかり。今はまだ4月ってのに蝉の鳴き声が五月蝿すぎる。
瑠夏は汗を垂らしながら坂道を自転車で懸命に漕ぐ。
「ん?」
いつもと変わらない日常だが瑠夏はいつもの光景とは違う何がを見つけた。ひたすら漕ぎ続けていたペダルがピタリと止まる
瑠夏の目線の先には堤防の上に立っている1人の少女。見た目はセーラー服を着ていて黒髪ロングヘア。一見どこにでも居そうな少女
風の影響で少女の髪がゆらゆらと靡いていた
すると少女は堤防の上を走り勢いよく海へと飛び込んで行った。
「ちょ、おま、おい!何してんだよ!」瑠夏は乗っていた自転車のスタンドをかけずに手を離し急いで少女の方へ向かった。
コメント
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初めて書く小説です。少しでも見てくれてる人がいれば続き書きます