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今年高校に無事に入学した心。高校生活で初めてのクラス替えに、心は酷く緊張していた。
「今年こそは、上手くいくかな」
中学の頃までは殆ど一人でいる事が多かったから、心は正直ずっと、友達というものの存在に羨望を感じていた。今回こそはと教室に向かうのだが、心は未だに教室の場所が分からないままだった。
すると、後ろから声がした。
「おい新入り。何迷ってんだ。」
後ろから声をかけてきた男の子は、心と同い年。
「し、新入りって…。そんな言い方はないでしょ!?確かに、新入りっちゃ新入りだけどさ。」
「あーあ。せっかく1年生の教室の場所を教えてあげようと思ったのに。そんな口の利き方と態度でいいんだ。」
少し意地悪そうな口調のその男の子は、見た感じはイケメンを超えた域にいるほどのカッコよさで、心は既に心を奪われていた。
「おい。何をぼさっとしてるんだ。行くぞ。」
「あ、待って!」
心は男の子に案内してもらいながら、やっと教室にたどり着いた。