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熊野光一
「昨日まで何もなかったよな?」
「そのはずだね」
俺達の目の前には昨日まで何もなかったはずなのに、
すでに村の飾り付けも屋台の準備も終えている光景が広がっていた。
「早すぎるだろ。夜中に準備したわけじゃないしな」
そう、俺が殺人事件を解決しているときでさえ何もなかったのだ。
あまり気にしないほうがいいか。
「ま、早速楽しもう!」
「「おー!」」
俺達は早速、朝ごはんがてら焼きそばを買うことにした。
「誰が買いに行く?」
「え、みんなで・・」
「やはりじゃんけんをすべきかと」
「だから、みん・・」
「いくぞ!最初はグー、じゃんけんぽん!」
かくして、俺は3人分の焼きそばを買いに向かった。
「あ、ぼくは紅生姜抜きで」
クルミは紅生姜抜きらしい。苦手なのかな?かわいい。
「焼きそば3つ、1つは紅生姜抜きで」
「はいよ!」
ージュー!ジュー!
おお、いい音。ソースの匂いが、すでに美味しい。
「おらよ!焼きそば3つ、1つは紅生姜抜きだ!」
「ありがとうございます」
うまそうですな。
「ういー、買ってきたよー」
「ありがとう」
「うむ、苦しゅうない」
「よし、真条だけなしな」
「待って待って!ごめんなさい、私めにもどうかお恵みください!」
「っち、仕方ない」
「ありがとうございます!」
このコント(本人たちはガチ)をしている間にも、クルミは黙々と食べていた。
「おいしい」
かわいいなぁ。
〜つづく〜
あとがき
皆さんは紅生姜食べられますでしょうか?
僕は焼きそばに紅生姜がないと叫びます。