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天樹
『そう言えば、私が1歳年をとるのに3600年かかるって言ってたけど、それくらい生きてる執事っているの?』
私はふと自分がこちらの世界ではほぼ無限の寿命を手に入れたことで、悪魔執事が不老と言えど不死では無いことが急に不安になった。
もしかしたら、皆が先に全員死んでしまう可能性だってあるのだ。
自分一人になってもずっと生き続けられてしまうことがどれほど怖いだろうか、と想像しただけで指先が震えだす。
そんな私をラムリがぎゅっと抱きしめてくれた。
「大丈夫ですよ!主様!ボクは絶対に主様と同じくらい長生きしますから!
・・・3000年以上生きている執事は居ませんが、ベリアンさん、ルカス様、ミヤジさんは2000年以上生きているはずですよ!
だから、なんにも心配いりません!」
『うん、ありがとうラムリ』
私が頭を撫でてあげようと背伸びをすると、ラムリは私の肩に頭を埋めて甘えてきた。
ふわふわの癖っ毛を撫でていると、段々と落ち着いてきた。
『・・・すぅーーー』
「うひゃあ!?」
ついラムリの髪に鼻を埋めて吸うと、ラムリは飛び上がって私から離れてしまった。
「なにするんですか!?」
『・・・無意識で・・・ごめん』
いい匂いだったので懲りずにまたやってやろうと心に決め、両手を広げてラムリに『おいで』と声を掛けるのだった。
勿論吸ったら怒られたので、必死に頼み込んで1日1回までの約束にしてもらった。
でも、3600年あればきっとそのうち抵抗も諦めてくれるだろう、と前向きな気持ちになれた。
『ラムリ、これからもよろしくね』
ふわふわの襟に顔を埋めながら言うと、嬉しそうな返事が聞こえた。
『・・・すぅーーー』
「もう!!今日はダメっ!!!」
『ごめん、無意識で・・・』
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