テラーノベル
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夏の陽射しが少しずつ強くなり始めたある休日。
「ライ〜!」
リビングから元気な声が響く。
「どうした?」
「見て!」
ソファに座る緋八マナの手には、一冊の赤ちゃんの名前の本があった。
「もう名前考えてるん?」
「早くない?」
「早くない!」
マナは真剣な顔で本を開く。
「男の子でも女の子でも、呼びやすい名前がええなぁ」
「そうだね」
「ライはなんかある?」
「うーん……まだ思いつかないかな」
「えぇ〜!」
そんな二人のスマホに、一件のメッセージが届く。
『みんなで集まらん?』
送り主は宇佐美リト。
「行くしかないやろ!」
「そうだね」
午後。
久しぶりに八人が集まった。
「お邪魔しまーす!」
「お、来た来た!」
イッテツ家には、元気いっぱいの長男と、最近生まれたばかりの次男。
「かわいい〜!」
マナは目を輝かせる。
「抱っこしてみる?」
「え、いいん!?」
「座ってなら大丈夫」
緊張しながら小さな命を抱っこするマナ。
「ちっちゃ……」
「ふふ、そうやろ?」
リトが優しく笑う。
その横ではウェンとロウも穏やかに話していた。
「最近どう?」
「順調やで!」
「ロウが心配しすぎなんよ」
「だって気になるだろ」
「優しいなぁ〜」
さらに少し離れた場所では、ショウとカゲツが子どもたちと遊んでいた。
「飛行機だー!」
「わー!」
「るべ、子ども好きやな」
「カゲツも楽しそうじゃん」
「ふふっ、まぁね」
にぎやかな空間。
笑い声が絶えない。
「そういえば!」
ウェンが声を上げた。
「名前決まった?」
「まだなんよ〜!」
「めっちゃ悩んでる」
「それならみんなで考えようぜ!」
「えぇ!?」
イッテツが張り切る。
「かっこいい名前!」
「かわいい名前!」
「呼びやすい名前!」
みんな好き勝手言い始める。
「まとまらん!」
マナが笑いながらツッコむ。
「まぁ、二人が一番気に入った名前がいいよ」
ロウが優しく言った。
「せやな」
ライも頷く。
「その子が大きくなって、自分の名前を好きになれるような名前にしたい」
「いいねぇ」
カゲツも微笑んだ。
夕方。
帰り道。
「楽しかったなぁ」
「うん」
「みんなおると安心する」
「そうだね」
するとマナがぽつりと呟く。
「早く会いたいな」
「うん」
「どんな顔してるんやろ」
「きっとかわいいよ」
「親バカやん」
「マナもでしょ?」
「否定できん!」
二人は笑い合った。
夜。
寝る前。
ソファに並んで座りながら、マナは小さく呟いた。
「なぁ、ライ」
「ん?」
「この子が生まれたら、いっぱい幸せにしたいな」
「うん」
「泣く日もあるやろうけど、笑う日の方が多い家にしたい」
ライは優しく微笑んだ。
「きっとできるよ」
「二人でなら」
静かな夜。
新しい家族に会える日まで、あと少し。
そして次の健診で、二人はさらに大きな喜びを知ることになる。
コメント
1件
うわぁ、めっちゃ温かい回でしたね……!みんなで次男くんと遊びつつ、ライとマナの子どもの名前会議をする休日。イッテツの「かっこいい名前!」「かわいい名前!」ってノリに、ウェンやロウの落ち着いた優しさ、カゲツと子どもたちの遊び声も混ざって、八人が自然にひとつの輪になっている感じがすごく好きです。最後の「二人でなら」にじんわりきました。次の健診、何が待ってるんだろう……続きが気になります!
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ナギサノサナギ
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