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私達は人間ではない。しかし人間の形をして生まれた以上、人間は人として扱われるべきである。これは我々Safeクラスオブジェクトを収容する財団職員の総意である。
我々は決して人間を傷つけない。危害を加えてはいけないのだ。
SCP-307-J
「世界の終わりを告げる鐘の音」
はサイト-8199の管理コンピュータ内にのみ存在するファイル群であり、その存在を知るものはごく少数に限られます。
内容はSCP-307-Aの発生原因に関する仮説についての記述が中心となっており、この文書が発見された当時、その内容があまりにも荒唐無稽であったことから財団による検閲を受け、機密指定を受けるに至りました。以下はその内容となります。
—-以下抜粋—–
SCP-307とは、現在地球上に存在するあらゆる生命形態の中でも最大最強の存在である「恐竜」の化石のことを指します。
このオブジェクトが発見されたのは20××年10月21日のことですが、当時その存在が確認された時には既に財団によって確保・収容がなされていました。
発見の経緯としては、アメリカのコロラド州にあるロッキー山脈付近の道路脇にて、ある個人旅行客によって発見されたものです。
この個体は体長約4メートルにも及ぶ非常に大型のものであり、その外見的特徴としてまず真っ先にあげられるのは首元に見られる大きな傷跡でしょう。
これは何者かによる噛み痕であると推測されており、更にはその咬合力の大きさを示すように下顎の一部が砕かれていたようです。
そして、特筆すべき点はまだあります。それは、発見された際に周囲に他の恐竜と思われるものの骨が多数散らばっていたということ。
それらの骨はいずれも鋭い歯型のついた肉塊に包まれており、一部は欠損が見られたものの、生前の面影を容易に想像できるものであった。
録音記録338-FQO4A-MMR
SCP-338-JP 放送内容: 一般的なクリスマスソングが流れる中でサンタクロースに扮した人物が映し出される。
「皆さんこんばんは、今夜も楽しい放送をお届けしますSafety official FMラジオ放送局、その名もセーフ・オア・ダイです。この番組では、安全かつ快適な放送をお約束いたします。」
「本日の一曲目はこちら、The Werewolfs”Christmas Time At The Radio”」
(曲が流れ始める。)
録音記録337-SAY-MAR
SCP-337-JP 放送内容: 背景は薄暗い部屋で、中央の机にノートパソコンが置かれているのが確認できる。画面は表示されておらず、キーボードの上には何も置かれていない。
「えっと……まずこのパソコンを使って何するかっていうのを説明するね」
「これは私が財団内で使っている情報端末だよ。この中のデータは全て私の頭の中にコピーしてあってね、バックアップなんか取ってないんだ。だからこれを落とした時点で私は死ぬことになるわけだが、それはそれで悪くないとすら思える。君にも是非見せてあげたかったよ。地球上には存在しない生命体たちの饗宴を」「あの時のことを思い出せば今でも体が震えてくる。あんな光景はこの先二度と見ることはできないだろう。彼らは互いに食い合いながら殺し合うことでしか存在できないのだ。彼らにとって他者とは捕食の対象であり、彼らの生存を脅かす天敵なのだ。我々人類も同じじゃないか? 人間だって同じことだろう?」
「いいかい、よく聞きたまえ。まず最初に言っておくことがある。あの時何が起こったのか、これから話すことはあくまで推測に過ぎないということだ。そして決して鵜呑みにしてはだめだ。わかったかね? よし、それじゃ本題に入ろう。実はあの日、我々はSCP-337-JPに関する実験を行っていたんだ。知っての通り、SCPオブジェクトのほとんどは異常性を発揮する際に周囲の環境に多大な影響を及ぼすことが知られている。例えば、Safeクラスに分類されるもので言えば『SCP-849-JP』、通称『猫又』と呼ばれるオブジェクトがある。
これは見た目が完全に普通の黒猫なのに、なぜか人間の言葉を話すことができる化け物のような奴でね、その特異性は主に二つの要素によって説明できると考えられている。一つはその言葉を完全に理解できているように聞こえること。そしてもう一つは、どう考えても猫らしくない動きをすることだ。
例えばこの前なんか、私の膝の上に飛び乗ってきたと思ったらいきなり体を丸めたんだ。そいつが何をしたかったのか分からなかったけど、とにかく私はびっくりして転んでしまった。その時に打った腰をさすっていると、今度は頭の上で丸まったままごろんと一回転したりしてね。そんなことをされてみろ、誰だって驚くはずだ。
しかし一番奇妙なのはこの動き方じゃない。この猫の動き方は、まるで人間の子供が親にしがみついて甘えるような感じだったんだよ。普通ならこんな風に足を広げて座ったりしないはずじゃないか。それに、この動き方をする時は必ず何か後ろめたいことがあるときなんだけど、一体何をしていたと思う?」
「それはもう、一目瞭然さ。こいつはただ単に、私の膝の上に乗りたかっただけだ。だけど恥ずかしくて言い出せなくて、結局誤魔化そうとしたわけだよ。まあでも、それじゃあ私が許さない。だからこうして捕まえてから、じっくりとお仕置きをしてやったんだ」
「ほら見ろ。この顔を。可愛い奴め」
「ん? そんなことはないぞ。確かに顔つき自体は整っている方かもしれないけど、どちらかというと厳つい部類に入るんじゃないかな。少なくとも女性受けするような外見じゃないと思うね。まあ私は好きだけれども」
「ああ、そうだとも。別に嫉妬なんてしてないよ。だってこいつらはオス同士じゃないか。何をどうしようっていうんだ?」