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『それじゃあ!世界の旅へいってらっしゃあ~~い!!!』
その言葉と共に僕は白い光に包まれた―――
「ん…んぁ…?」
一瞬にして先程とは全く違う場所に僕はいた。
きっとここが博士の言っていた地球の日本だろう。他の人間はあまりいなくて、どこかわからないベンチに座っていた。
それにしても日本がどういう所なのかとか何をすればいいのかとかもっと詳しく教えてくれれば良いのに……
そんなことを考えながら僕は博士に渡された世界の歩き方を思い出す。
というかずいぶん分厚くて先が思いやられるな…と思いながら開く。
最初のページに大きく
“地球に行ったらすること!”
と記されていた。続きを読む。
“1,学校に入学!!”
学校…?疑問に思いながらも最初のページに目を通す。
まあ、何となくはわかった。
高等学校という15~18歳の男女が学習をする施設に入学…入ればいいらしい。
でもどうやって………?
次のページを開く。
“**県◯◯市☆☆☆学校に行って蒼井美空(あおいみそら)という女の子を探してくれたまえ!”
蒼井……美空……
“その子は僕が前に作って地球に送ったAIだからすぐに話を分かってくれるよ”
一番下にその蒼井美空の写真が載っていた。
少し茶色がかった髪でポニーテールの大人しそうな人だ。
この人を探せば良いのか……でもまずここがどこなのか…
あ!そうだ、忘れてた。
と、博士から貰ったリュックを開けてみる。
ポーチに入った日本のお金とやらが入っていた。あと、スマートフォンという物も入っていた。
それらを取り出したときにシャラと音がした何かが落ちた。
慌てて地面を探すと、キラリと光る何かがある。手に取ってみると不思議な形のネックレスだった。…なんだろう、これ……?
本をもう一度確認したらさっきのページのはじにふせんがついていてこう書いてあった。
“あと、リュックにネックレスを入れておいたから。それはペアネックレスなんだけど、詳しいことは教えられないんだ。でもそのネックレスは僕が作ったAIなら見ればすぐに分かると思うからつけておいてね。”
……よく分からないけど、博士が作ったAIが見て分かるのなら蒼井美空というAIも効率的に探せるだろう。
僕は首の後ろに手を回しネックレスをつけた。
……というか博士は作ったAIを蒼井美空以外にも地球におくっているのだろうか…?
そんなことより、学校に向かわないと…
世界の歩き方の1章を読み終わり書いてある通りにスマートフォン…スマホのアプリを開いた。指示された場所に行き、電車という乗り物に乗った。ここら辺はさっきの場所とは違って他の人間もいて少し緊張する……。
全て指示された通りにやると、やっと学校に着いた。
……えっと、蒼井美空…どこにいるんだろう…
とりあえず門を通り学校の敷地にはいる。
思ったよりも広くて、建物もでかい。
―――「……あっ!あなた…!!」
声が聞こえて振り向く。
そこにはあの写真の蒼井美空がいた。