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天樹
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『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜2nd season
第4章 『学びの場は謎だらけ?』
〜謎に包まれた失踪事件〜
第4話 絶望
『『いやぁぁぁぁぁぁ!!』』
私達は同時に声を上げた。
昨日まで、普通に話してた友達が柩に入り、変わり果てた姿になっていたから。
どうしようもない怒りと、悲しみと、絶望が押し寄せて来た。
『『……。』』
この世界で、初めて出来た友達だったのに。
可愛くて、優しくて。
面倒見がよくて、お姉ちゃんみたいで。
それなのに、どうしてこんな、死に方をしなくちゃならないの。
『…麻里衣さん。百合菜さん。これを。』
『『っ、手紙…?』』
私はベリアンから手紙を受け取る。
『はい。彼女達の制服の中から。』
私達は手紙を開く。
手紙は全部で4つ。
私宛に2つ。百合菜宛に2つだ。
『麻里衣ちゃんへ
少しの間だったけど、私と友達になってくれてありがとう。麻里衣ちゃんと出会って私はとても楽しい学園生活を遅れたよ。この手紙を読んでるってことはもう分かるよね。私達はもうこの世にはいなくて…犯人は生徒会長だってこと。お願い。この連鎖を終わらせて。麻里衣ちゃん。大好き。』
『百合菜へ
貴方が同室だって聞いた時は大変だったわ。貴方は本当にだらしなくて、寝坊ばかりで驚いたわ。でも、それもまた楽しかったわ。この手紙を読ませてごめんなさい。私はもうこの世にはいないけど、貴方と麻里衣で事件を解決させて。貴方のこと結構好きだったわ。』
『百合菜ちゃんへ
私達は似たもの同士だね。ジュアーちゃんと麻里衣ちゃんに世話を妬かせるもの同士気があったね。ふふっ。もっと一緒にいたかったな。ごめんね。この事件を解決するのは貴方たち双子しかいない。私達の変わりに…この事件を終わらせて。』
『麻里衣へ
貴方と私は似たもの同士ね。少しの間でしか話せなかったけど、貴方は強くて綺麗で素晴らしい女性だわ。貴方ともっと…友達でいたかった。こんな形でお別れでごめんなさい。
私達は後悔してないわ。私たちが死ぬことが証拠になるから。必ず…事件を解決して。生徒会長を、許してはダメよ。』
『っ…。こんな、こんなこと、頼んでない…っ。死ぬことが分かってて、証拠だなんて、なんて、なんて酷い…っ。』
『ずるいよ、こんな……っ。なんで、なんで教えてくれなかったの…っ。』
『『招待状を貰ったこと…話してくれれば、私が身代わりになったのに!!』』
私達は涙を流し、手紙を握り締めた。
『『麻里衣さ――。。百合菜さ――。』』
執事がそれぞれ声をかける。
『『……。』』
2人はそれを無視し、それぞれ寮へ帰っていく。
『『主様……っ。』』
『…ベリアン。グロバナー家に連絡しよう。そして、ミラーズ様や保護者の方にも……。』
『…えぇ。分かっています。』
ネクロダリア寮
『ジュアーちゃん…っ。どうして…っ。
私、あなたがいないと何も出来ないよ…っ?うぁ、っ……。教えてよ…っ。どうやったら…これ止まるの…っ?ねぇ、教えてよ…っいつもみたいに…世話焼いてよ…っ!!ミルキーちゃん…私達は似たもの同士なんでしょ…?いつもみたいに笑って、沢山遊んだり、お菓子食べたり…もっと、色んなこと……っ。』
ナイトヴァイオレット寮
『私の、私のせい…っ。守るって約束したのに、私はいつも…っ。ミルキー…っ。ジュアー…守れなかった…っ。私が、弱いから……っ!!ぅ、うぅ…っ!!』
私は剣を手に取る。
『……。殺してやる。』
私は剣を取り、部屋を出る。
(生徒会長…フルーワ・リリナ…殺してやる!!)
ドカッ!!
私は一心不乱に走り出す。
『主様――!?』
主様の様子を見に来た俺は主様が寮を出て走り出すのをみかける。
『待て、主様!!』
声を掛けて主様を止める。
『はぁ、はぁ、ハナマル…。退きなさい。今は貴方でも容赦しない。』
『……。』
(明らかに冷静さを欠いてるな…。)
『主様らしくない。落ち着け。』
『私らしくない?何言ってるの、私のせいで死んだの!!私が守るって約束したのに!!今すぐ殺しに行くのよ!生徒会長フルーワ・リリナを!!』
『不殺で事件を解決して、その剣は守るためにふるう。そう約束したんじゃないのか?主様の親と。』
『っ…!』
ぎゅっと剣を握り締める。
『っ、そんなの関係ない今は怒りで…自分を抑え込むことが私には、できない…。退いて、ハナマル!』
『…ここ通りたかったら俺を刺してからいけ。まぁ俺も容赦しないけど。』
『っ……!』
剣を振ろうとしたその時だった。
『おもしれぇことしようとしてんじゃん。』
『律…。』
『律、さん…っ。』
『俺と遊んでくれよ。麻里衣。怒りに任せて俺を殺しに来い。』
『っ、本気で言ってるの?今の私は容赦しないわよ。』
『俺の武器、スティレットが暴れたくて仕方ねぇんだよ。』
チャキッ。
『二刀流なら私に勝てるとでも?』
私は律さんを睨む。
『美人の睨みは怖ぇな。ここじゃ他の生徒に被害が出る。暴れるなら外だな。来いよ。』
『おい、律…』
『俺に任せろよ、ハナマル。麻里衣を止めればいいんだろ?』
ポンポンっとハナマルの肩を叩く。
グラウンド
『あんたの実力見せてみろよ。守る為にしか使って来なかったその剣で俺を殺してみろ。』
『……。』
私は剣を抜いて鞘を投げ捨てる。
『…。』
『いいねぇ、その顔。久しぶりに面白い殺し合いが出来そうだ。』
お互い動き出し武器が当たる。
ガキンッ!!
『く…っ!』
『手加減しないわ。私の行き場のないこの怒りを…全て受け止めてくれるんでしょ!?』
ジャキッ!!
(なんて力だ…っ。女の癖に…っ。)
ドカッ!!
麻里衣に足蹴りして吹き飛ばす。
ドゴォンッ!!
『く……っ。』
『仕返しだ…っ。あんたの怒り、全部受け止めてやるよ。おら、来いよ!!』
『……っ!』
一方その頃――。
教員室
『今の主様達にどんな言葉をかければ…。
私には、分かりません。』
『でも、このままって言う訳にもいきませんよね。生徒会長を野放しにする訳には――。』
コンコンッ。
『話し中悪い。ちょっと来てくれ。主様と律が……。』
『え……?』執事一同
グラウンドにて
『あんたの実力こんなもんか!!もっと楽しませろよ!!』
『うるさい!!』
ガキンッ!!
『私は、守りたいものを守れなかった!!
この剣をこれから先守る為に振るうことは出来ない!!』
『それなら今何故剣を振るう!!』
俺はスティレットを投げて麻里衣の顔を掠める。
ザシュッ!
『く……っ!』
ほっぺから血が滲む。
『俺を殺す為に剣を振るってんだろ!俺を殺してみろよ!麻里衣!!』
私はほっぺを拭う。
『主様!?なぜあんな…っ!』
『律が…主様の怒りを受け止めてくれてんだよ。止められない、自分じゃ抑えきれない怒りを……。』
『怒り…。』
『あんたに俺の血を流すことは出来ない。
だってあんたは人を殺したことがない。その剣で。妹を守るために…守ったことしかない、人の血を吸ったことのないその剣で俺を殺れるか!!』
『あ…っ!!』
スティレットが剣の持ち手に当たり剣を落としてしまう。
チャキッ。
首元にスティレットが当たる。
『っ……。』
『だから、あの生徒会長を殺るのは俺がやる。あんたは、その剣を守るために使え。これからも。』
『はぁ、はぁ…っ。』
私はその場に倒れ込む。
『主様!!』
ベリアンたちが私に駆け寄る。
『…ふぅ。怖ぇ女。ここまで俺を本気にさせるなんて。信用するに値する。』
俺は前髪をかきあげ、頭を下げる。
『麻里衣。百合菜。悪魔執事。俺は貴方達を信用します。俺は強い人達は大好きですから。』
『急に敬語になられると怖いな、あんた。』
『信用してない奴に敬語は使いたくないので。』
俺はニコッと微笑む。
保健室にて。
『ん…あれ、私…。』
『お目覚めですか。』
『る、ルカス…それにみんな…。』
『お姉ちゃん…聞いたよ。律さんとさっきまで戦ってたって。』
『百合菜…貴方はもう平気…いや、平気なわけないわよね。』
『…悲しい、死ぬほど悲しいし、死ぬほど辛い。でも。悲しんでも、2人は帰ってこない。』
『…えぇ。分かってるわ。百合菜。私達は2人の仇を取る。律さんがその力になってくれる。だから、貴方にも協力して欲しい。』
私は百合菜の手を握る。
『聞かれる前から覚悟は決まってるよ、お姉ちゃん。』
その手を強く握り返す。
『うん、ありがとう。百合菜。みんな。
これから私が言うことをどうか理解した上で協力して欲しい。』
みんなは私の前に跪く。
『かしこまりました。主様。』
次の日――。
私達姉妹の元に招待状が届く。
『ネクロダリア寮 百合菜さん。』
『ナイトヴァイオレット寮 麻里衣さん。』
『私のお茶会へ招待します。』
『今夜19時にあの場所へ。』
『……よし。』
私は剣を持ち、部屋から出る。
『ふっ。行きましょうか。麻里衣。』
『えぇ。律さん。』
次回
第5話 守る為に振るうもの
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