「ここでそう言われると、俺は」
美穂(みほ)との待ち合わせ場所に着いたのは、約束した時間の5分前だった。
今年のクリスマスイブは土曜日だったこともあり、午後2時の駅前は人であふれている。
改札の奥を見ていると、出てきた人の流れの中に美穂を見つけた。
黒のニットとチェックのスカートに、キャメル色のコートを着た彼女は、俺と目が合い、ぱっと笑顔を咲かせた。
「お待たせしました……!」
「いや、俺もさっき来たばかり。じゃあ、行こうか」
「はい!」
今日は夕方イルミネーションを見て、その後うちで食事をする予定だった。
買い出しを先に済ませておこうと、チキンやケーキなどが一度に揃う場所―――駅前の百貨店へ向かった。
地下のデリショップが並ぶフロアは、惣菜を買い求める客で賑わっていた。
美穂と「なにを食べよう」と話しながら、ローストチキンやサラダ、ペンネやオードブルなどを*****************************
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