雪山の頂上に立ち、萌香たちはついにすべてのアーティファクトを集め終えた。アーティファクトを慎重に並べ、山の頂にそれらを置くと、空は一瞬、静まり返り、そして突如として眩しい光に包まれた。
「これで、帰れるのかな…?」
萌香はアーティファクトを見守りながら呟いた。心の中で、無事に東京に帰れることを願っていたが、何か違和感を覚えた。光の中から一筋のエネルギー波が放たれ、そしてその瞬間、グラグラと足元が揺れ始めた。
「え!?なんだ、これ!?」
いさなが身をかがめて地面をしっかりと掴む。周りの仲間たちも驚きの声を上げ、突然の変化に戸惑っていた。
眩い光が瞬く間に、萌香たちは一気に空中に引き寄せられ、まるで重力が消失したかのように浮かび上がった。視界が歪み、耳をつんざくような音が響き渡る。次の瞬間、彼らは全く別の場所に移動していた。
「これ、どこだ!?」
みりんが驚きながら周囲を見回すと、彼女たちは巨大な宇宙船の中にいた。金属的で未来的なデザインの船内は、広大で無数の異星の技術が散りばめられているようだった。天井には無数の照明が光り、奇妙な装置があちこちに設置されていた。
「これ…宇宙船?」
萌香は目を見開いて、思わずつぶやいた。
その時、宇宙船の中央に現れたのは、まるで人間とは違う、異星人の姿だった。背が高く、皮膚は青白く、目はまるで深海の生物のように光を放っている。その異星人が、彼らを見下ろしながら語りかけてきた。
「ようこそ、地球の者たち。君たちは選ばれた者だ。」
異星人の声は冷徹で、どこか無機質な響きがあった。
「君たちが集めたアーティファクトには、特別な力がある。それを使い、私たちの戦争を終わらせるために戦え。」
その言葉とともに、突然、萌香の目の前にまた手紙が現れた。異星人の言葉に続けて、手紙にはこう書かれていた。
「全てを集めてくれてありがとう♡。だが、君たちにはまだ試練が残っているんだぁ〜。この宇宙には、私の敵である異星人が存在するらしいよ〜。君たちがその敵を倒すことで、地球に帰れるようにするからねぇ〜。」神様より♡
「え…異星人?戦うって…どういうこと?」
萌香は手紙を見ながら混乱していた。神様の予告は、まさかこんな形で現れるとは思っていなかった。
その瞬間、宇宙船内の空間が変わった。照明が赤く点滅し、船内の異次元空間が揺れ動き始める。突然、周囲に異星人の戦士たちが現れ、彼らの目は鋭く光っている。まるで戦闘を挑むような態度だ。
「こいつら、敵か…?」
いさなが目を光らせ、警戒する。その顔には決意の表情が浮かんでいる。
異星人たちは、次々に特殊な能力を使い始めた。体を瞬時に変形させたり、エネルギーを操ったりする姿を見て、萌香は思わず息を呑んだ。
「私たちも戦うの?」
みりんが不安げに言う。普段から戦闘には慣れている彼女も、異星人の力に対しては驚きを隠せないようだった。
「やるしかない…帰るためには、倒さないと。」
萌香は言った。彼女の目には、決意と覚悟が宿っている。
そして、突然、宇宙船内の全員にエネルギーが流れ込み、萌香たちの体にも異能の力が宿る感覚があった。神様が与えてくれた力だろうか?それとも、アーティファクトの力が覚醒したのか。
「行くぞ!」
萌香が最初に飛び出した。彼の体から放たれるエネルギーは、まるで雷のように鋭く、敵の異星人を一気に弾き飛ばした。
「うわ、強い!」
みりんも武器を構え、素早く敵に接近して攻撃を開始する。
萌香は自分の力を試すべく、手を伸ばし、アーティファクトの一部から力を引き出そうとした。すると、彼女の周りに光のバリアが展開し、敵の攻撃を防ぐことができた。
「私もできる…!」
萌香は嬉しそうに叫びながら、その力を使いこなそうとする。しかし、相手も容赦なく攻撃を仕掛けてきた。
戦いは続く。異星人の戦士たちは、驚くべき能力で次々に萌香たちを追い詰める。しかし、彼らには新たに覚醒した異能の力があった。次々に戦闘が繰り広げられ、互いに力をぶつけ合いながら、萌香たちは必死に生き抜こうとする。
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