テラーノベル
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テラルレで引いた短編のやつ書きます
ちょっと長いかしれないけど甘く見て
まぁ設定的な奴?
pr:強くて誠実、魔法を嫌っている
mz:隠された魔法の才能が爆発し、拘束される
注意事項
下手注意、アンチコメ・通報禁止、Rなし、キャラ崩壊注意、喋り方違います
よし、START
この王国では、魔法は禁忌だった。
数百年前に魔法災害が起き、多くの街が焼け落ち、王は“魔法の完全封印”を宣言した。それ以来、魔法は「狂気を呼ぶ病」と恐れられ、魔力の兆しを見せた者は幼い子どもであっても処理された。
――だから、騎士団はどこまでも現実的で、剣と盾だけが信じられていた。
そんな中で、騎士団長ぷりっつは最もまっすぐな騎士として知られている。
緑色の瞳。短く整えられたグラデーションの黄緑色の髪。冷徹にも見える姿だが、彼は誰よりも正義に忠誠を誓う男だった。
一方、見習い騎士まぜ太はどこにでもいるはずの青年だった――少なくとも、昨日までは。
その日、騎士団の訓練場では一人の見習いが地面に伏せていた。
「まぜ太、立てるか?」
ぷりっつの低い声に、まぜ太はぎゅっと目を閉じる。
手足が震える。胸の奥が熱い。息が上手く吸えない。
そして――。
ぱちり、と空気が爆ぜた。
訓練場の砂が数メートル吹き飛び、青白い光がまぜ太の体を包んだ。
周囲の騎士たちは凍りつき、次の瞬間には剣を抜いた。
「ま、魔法だ……!」
「まさか、見習いが……!」
まぜ太自身がいちばん驚いていた。
彼は震える両手を見つめる。そこにはうっすらと光の膜が残っている。
「お、俺、そんなつもりじゃ……っ」
叫ぶ前に腕が掴まれた。
強く、しかし丁寧に。
「まぜ太、動くな」
ぷりっつだ。
視線は鋭いが、彼だけは剣を抜いていない。
「団長!そいつは魔法使いです、処理を――」
「黙れ。まだ暴走の兆候がある。傷つければ何が起きるかわからん」
ぷりっつの判断でまぜ太は拘束され、地下牢へと移された。
夜。
薄暗い牢の中で、まぜ太は膝を抱えていた。
(どうして、俺が……魔法なんて……)
彼は生まれてから一度も魔力の気配など感じたことがない。
なのに、まるで体の奥に何かが目覚めたような感覚があった。
牢の前に足音が近づく。
「まぜ太」
「……団長?」
なのに、まるで体の奥に何かが目覚めたような感覚があった。
牢の前に足音が近づく。
ぷりっつが鉄格子越しにしゃがみ込んだ。
普段なら威圧感のある瞳が、今はどこか柔らかい。
「痛むところは?」
「いえ……ただ、怖いです。俺、処分されるんですよね」
まぜ太は覚悟しようとしていた。
魔法が禁じられた国で“使えた”というだけで、未来はほとんど無い。
しかし。
「処分などさせない」
きっぱりとした声だった。
「お前は俺が鍛えてきた見習い。弱くても不器用でも、誠実で、仲間のために剣を振れる。――そんな人間が、理由もなく死ぬべきではない」
まぜ太の喉がつまる。
ハル

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ハル

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「で、でも……みんな俺を怖がって……」
「俺は怖がっていない」
鉄格子越しに、ぷりっつの手が伸びた。
まぜ太の指先にそっと触れる。
「だから、信じろ」
その瞬間、胸の奥の熱がすっと収まった。
まるで、ぷりっつの声が魔力そのものを鎮めてくれたように。
翌朝、国王直属の監察官がやってきた。
「魔法反応を示した者は即刻処分。これは王国法だ」
ぷりっつは剣に手をかけた。
「彼を殺すなら、俺が連れて逃げる」
その一言で、全てが決まった。
夜の闇に紛れ、ぷりっつはまぜ太を連れて城を脱走した。
二頭の馬が森へと駆け抜ける。
馬上で揺れながら、まぜ太は泣き出しそうな声で言う。
「どうして、ここまで……」
「まぜ太を見捨てるくらいなら、騎士でいる意味がない」
「でも団長は……国を裏切ったことに……」
「構わん」
短く答える声に迷いがない。
まぜ太の胸が強く締めつけられた。
(こんなふうに、誰かに守ってもらえるなんて……思わなかった)
森の奥の、かつての魔法師の廃小屋に身を潜め、二人の逃避生活が始まった。
まぜ太の魔力は不安定で、感情が揺れると光があふれる。
ぷりっつは近くに座り、彼を落ち着かせるために手を握った。
「団長、その……近いって……」
「お前の魔力は俺の声で安定する。理由はわからんが、そういうものらしい」
「らしいって……」
照れて俯くまぜ太に、ぷりっつはかすかに笑った。
「心配するな。嫌なら離れる」
「いやじゃないです……!」
思わず大きな声を出して、まぜ太は真っ赤になる。
ぷりっつの眉が少し驚いたように動いた。
「……そうか」
俯いたまま小さく呟く声は、いつになく優しかった。
数日後、王国から追手が迫る。
小屋の裏山で挟み撃ちにされた瞬間、まぜ太の中の魔力が暴走した。
――世界が白く染まる。
空気が震え、光が渦となって広がる。
騎士たちが吹き飛ばされ、地面に亀裂が走る。
「まぜ太!!」
ぷりっつが叫ぶが、まぜ太はもう自分を制御できない。
(また、みんなを傷つける……!)
その瞬間。
ぷりっつがまぜ太を抱きしめた。
光の暴風の中で、ただ一人、彼だけがまぜ太の近くへ飛び込んだ。
「大丈夫だ、まぜ太。俺を見ろ!」
耳元に落ちる声は、剣よりも力強い。
まぜ太は震える腕でぷりっつにしがみつく。
「怖い……俺、嫌なんだ……!」
「なら、俺が一緒にいる。何度だって抑えてみせる」
ぷりっつの声が、胸の奥に届いた。
暴走しかけた魔力がしゅうと消え、光は霧散した。
――その時、ぷりっつの肩に淡い紋章が浮かび上がった。
「団長……それ、もしかして……」
「ああ。お前の魔力の一部が、俺に流れ込んだらしい」
「じゃあ、団長も……魔法使いに……?」
「構わん。まぜ太と生きるためなら、何にでもなる」
心臓が跳ねた。
まぜ太は涙をこらえきれなくなる。
「そんなの……好きになるに決まってるじゃないですか……!」
ぷりっつの目が丸くなる。
次の瞬間には、彼の腕がまぜ太の背を抱き寄せていた。
「俺もだ。ずっと守りたいと思っていた」
森の風が二人の間を通り抜ける。
遠くで追手の騎士たちが気絶して倒れているのが見えた。
だがもう、二人はどこにも戻らない。
王国を捨てた二人は、森を抜け、まだ見ぬ世界へ旅立つ。
魔法を憎んだ騎士と、魔法を恐れた見習い。
その二人が手を取り合えば、きっと新しい道が作れる。
まぜ太は馬上でぷりっつの背に抱きつき、小さく囁いた。
「どこへ行きます?」
「お前が安心して眠れる場所へ。……そして、生きられる場所へ」
「じゃあ……団長がいるなら、どこでも」
ぷりっつがふっと笑う気配がした。
「まぜ太。団長ではなく、ぷりっつと呼べ」
「……ぷりっつ」
「よくできた」
その名前を呼ぶだけで胸が温かくなる。
魔法の光より、ずっと柔らかく。
こうして、二人の新しい人生が始まった。
――これは、禁じられた魔法が紡いだ恋の物語。
どうだったでしょうか
ほぼ初ノベルだったので下手だと思いますが、面白いと思っていただけたら嬉しいです!
あぁ、あとこれまで続きあるんで読んでってください。僕の出番はここまでです。ではまた次回でお会いしましょう〜
じゃね〜
追跡後〜
森を抜けてから数日。
まぜ太とぷりっつは、王国の境界線に近い小さな村に身を潜めていた。
安宿の二階、薄暗い部屋。窓の外には霧が漂い、村を包んでいる。
「……また追っ手が近づいている」
窓の隙間から周囲を見ていたぷりっつが、低く呟く。
「団――……ぷりっつ、王国はそんなに俺を……?」
「“鍵”を手放したくないんだろう」
「鍵?」
まぜ太が首をかしげると、ぷりっつは椅子に腰を下ろし、静かに続けた。
「古代の記録を読んだ。魔法を完全に封印するには“特定の系譜”が必要だったらしい。らしい。――おそらく、それがお前だ」
「俺が……封印の血族……?」
胸が冷える。
自分ではコントロールできない魔力。それを欲しがる王国。
自分はただの見習いだったのに。
まぜ太の指先が震える。それに気づいたぷりっつが手を取る。
「怖いか?」
「……はい。でも、ぷりっつがいるなら……」
「まぜ太。俺は、お前を“鍵”としてではなく、ひとりの人間として守る」
その言葉はあまりにまっすぐで、まぜ太は胸が熱くなる。
その夜。
村の外れから異様な気配が迫った。
――金属の擦れる音。複数の馬。押し殺した呼吸。
宿の扉が叩き割られ、複数の黒装束の騎士が雪崩れ込む。
「まぜ太を連れていけ!団長の裏切りはすでに王へ報告済みだ!」
「クソ……!」
ぷりっつが剣を抜き、入口を塞ぐように構える。
まぜ太の胸が痛む。
自分のせいでぷりっつが追われている。
「ぷりっつ、俺も戦います!」
「いいや、まぜ太は後ろに。――お前を失うくらいなら、俺は戦い続ける」
刃がぶつかる音が狭い部屋に響く。
ぷりっつは圧倒的だった。だが敵も人数が多い。
(俺が足を引っ張ってる……!)
まぜ太の中で、あの熱がまた騒ぎ始める。
「まぜ太、ダメだ!抑えろ、暴走する!」
「……っ、違う、今度は抑えられる……ぷりっつの声が……いるから……!」
胸の奥で光がふるえ、まぜ太の足元に柔らかな青が広がる。
そして、彼が小さく息を吸った瞬間――
光が、形になった。
ぷりっつの前に、半透明の“盾”のようなものが浮かび上がり、敵の刃を弾く。
弾く。
「こ、これは……!」
「魔法障壁……? まぜ太、意識して使ったのか?」
「はい……やってみたら、できました……!」
誇らしげに笑うまぜ太に、ぷりっつは一瞬だけ目を見開く。
――そうしている間に、敵は退いた。
魔法に動揺し、撤退したのだ。
部屋に静寂が戻る。
息を整えながら、ぷりっつがゆっくりと近づいてくる。
「まぜ太」
「は、はい……?」
「お前が……自分を誇らしく思っているのを見て、嬉しかった」
「えっ……あ、あの……」
「それに、守られたのは俺の方だった」
まぜ太の胸がどきりと鳴る。
ぷりっつは傷ついた手でまぜ太の頬に触れた。
指は硬く、戦う男の手なのに、触れ方はやさしい。
近い。
呼吸が触れる距離。
「ライエル……その、そんな顔で見られると……」
「嫌か?」
「嫌じゃないです。むしろ……」
まぜ太は言葉を続けようとして、声が震えた。
「……近づいてほしいです」
その瞬間、ぷりっつの目がわずかに細くなる。
そして、そっと額が触れ合い、鼻先が掠め合い――
唇が、重なった。
短くて、確かで、胸が熱くなるキスだった。
まぜ太は目を閉じ、震える手でぷりっつの胸元を掴む。
(ああ……こんなの……好きになるに決まってる……)
キスは二度、三度と深まっていく。
ぷりっつは息を落とし、耳元に囁いた。
「まぜ太。俺は……お前と生きたい」
「俺も……俺もずっと……」
唇を離しても、互いの温度が離れようとしない。
ただ――その甘い時間は長く続かなかった。
王国の事実〜
翌日、二人は村を離れ、国境の渓谷へ向かった。
そこで出会った老人の魔法学者から、衝撃の事実を聞かされる。
「封印の血族はな、“魔法を滅ぼす者”と“魔法を復活させる者”の二系統に分かれておる」
「じゃ、じゃあ俺は……どっちなんですか?」
「それは――お主の心で決まる」
まぜ太は息を止めた。
「魔法を憎めば封印を強め、
誰かを守りたいと願えば、魔法を呼び起こす」
「じゃあ……俺がぷりっつを守りたいと思ったから、障壁が……?」
「そうだ。お主は“復活の血族”。魔法を開く鍵だよ」
沈黙。
その意味は重く、逃げられない。
王国は、まぜ太を利用して魔法を完全に封じ直すつもりだ。
もし捕まれば、ぷりっつも殺される。
渓谷の風の中、まぜ太はぷりっつの方を向いた。
「ぷりっつ……俺、逃げるだけじゃなくて、戦いたい」
「まぜ太?」
「あなたを守りたい。あなたと一緒に、生きたい。
そのためなら……魔法がどう使われてきたかも、世界がどう変わるかも、怖くない」
ライエルの赤くなった耳がかすかに震える。
それから、ゆっくりとまぜ太を抱き寄せた。
「俺も同じだ。
――お前が望む世界を、一緒に創る」
その声は、誓いそのものだった。
二人は手を繋ぎ、国境の向こう、新しい世界へと歩き出した。
もう後戻りはできない。
けれど、二人でならどこまでも行ける。
〜完〜