前回の続きです。
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Nk side
まただ、凍り付いてしまったティーカップを見つめながら思う。
最近また魔力の調節が上手く出来ない、触ってしまえば全てが凍る。
ダメだ、きりやんに頼んで薬出してもらおう。
俺はそそくさと医療室へ足を運んだ、今ドアノブに触れれば凍ってしまうので、ドアを3回ノックしきりやんに開けてもらった。
Kr「どうした?」
Nk「薬くんね?」
また~?、と困った顔で用意をする彼。
Kr「あんま飲みすぎんなよ?、今のところこれが一番強い薬なんだから。」
Nk「わかってる。」
そう言って彼から薬を受け取ろうとすれば、
Kr「ぃ゙…」
彼の手を少し凍らしてしまった
Nk「ご、ごめんッ!!」
Kr「なかm」Nk「俺もう帰るね」
俺は早足でと医療室から出ていった。
やばい、やばい、傷付けた、きりやんを傷付けた。
俺は直ぐに薬を2錠胃に流し込んで部屋のベッドに横たわった。
俺の幸せが崩れる時はいつも冷たい何かが流れてる。
昔だってそう。
目を瞑れば昨日の事のように思い出す。
俺の家は全員氷魔法。
両親はもちろん弟までも魔法が上手に使えていた、自分もと思い魔力の調節をするも全て凍らしてしまう。
あらとあらゆるもの、食器、家具、手に触るもの全ては凍っていた。
親には怒られて弟とも比べられていたが、出来たことはしっかり褒めてくれるいい両親だった。
凍らすことは簡単、しかし解凍することは難しい。
ある夜、両親の声で起こされた、どうしたの?、と聞くと、近くの村が焼き討ちにあっていた、なんだ、そんなことか。と思えば火が近くまで来ていた、消防車なんて来るのに何時間かかるか分からない場所に立っていた俺らの家はあっという間に火の海になった。
混乱していた俺は無意識に魔法を発動していた、混乱した中でも家族を守らなきゃ行けない、という思考はしっかり持っていた。
「ICE」絶対零度の氷を張り巡らせる魔法だ、何が起こったかって?、全てを凍らして火すらも凍らしてしまった、何が起きたか分からなかった、自分の家が自分の魔法で氷の帝国と化したから。
次に家族を見た時は既に 俺以外の家族は氷漬けになって息絶えていた。
守ろうと思った幸せは全て凍ってしまった。
氷漬けになっている家族の顔は今でも覚えてる、血色は無く、まるで人形の様に綺麗な顔をしていた。
俺の幸せな家族は暴走した自分の魔法によって凍て付いた幸せとなった。
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