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引き摺られたRasを追って、parkha、Zederも着任式の会場へと着いた。
会場にはすでに他のメンバーも来ており、Rasを見つけるやいなや、奥から二人の青年がこちらに向かって駆け寄ってきた。
「Ras~!! 遅すぎやん?お前絶対寝とったやろ」だるまの顔が描かれた赤のフードを被った
銀髪の関西弁の青年がバシバシとRasの肩を叩き独特な声で笑っていた。
「だるま待てって!お前足早すぎん?」だるまと呼ばれた青年より二回り大きめの
口に般若のマスクをした青年が駆け寄ってきた。
その青年もRasを見つけると彼の頭をポンポンと叩き おはよーさんと挨拶をする。
Rasは元気に二人に挨拶をしながら、だるまさん~痛いですって!と言いながらSellyの後ろに隠れたのだった。
こうなるとだるまは手は出せず “Sellyの後ろは卑怯やろ!”と言いながら、叩くのを辞めたのだった。
この青年二人はCR諜報員のだるまいずごっどとありさかだ。
彼等の仕事はOverHEATについての情報収集が主にある。
二人の他に諜報員は三人居り、みな諜報員にしては割と騒がしかったりする…。
六人で話していると会場の扉が開き、彼等のボス、CRの本部長である男性が出てきた。
メンバーはその男性の事を おじじ と呼び親しみを込めている。
着任式は毎回執行者アカデミーからの卒業生を迎える為
いつもなら会場にはアカデミー卒業生の姿があるのだが、今回はその姿が見えない。
その代わり、おじじの後から二人の人間が続いて入ってきた。
優しい顔立ちをした赤髪の青年と無表情でどこか冷徹な雰囲気のある少年だ。
現在CR最年少はRasだったのだが、その少年はRasよりも歳下に見えた
さっきまで騒がしかった面々も黙っておじじの発表を待った。
「皆おはよう!集まってくれてありがとうね、今日は新しいメンバーが二人入ります。二人共自己紹介してもらっていいかな?」
おじじに促され、赤髪の青年がマイクを手に取った。
「あ、初めまして、Cptです。あ、えーとよろしくね」少しおどおどしながら挨拶を終え、マイクを隣の少年に渡した。
少年はマイクを受け取ると「Mondo…」だけ答えた。見かねたCptが彼に小声で 挨拶しないと と言うとMondoと名乗った少年は舌打ちしながら 「はい、よろしく」と、ぶっきらぼうに伝えマイクを元の位置に戻した。
Cptは はぁ とため息をついて呆れた様に、おじじは 気を取り直して! と言いながら
「所属は新部隊 Ksx部隊の隊長にMondo、副隊長にCptに入ってもらいます。任務に行く時はGOSUとZOOと行動してもらう事になるから、皆仲良くしてよね。じゃあ、着任式終わります!」おじじはそう言うと会場を後にした。
Rasは宿舎の場所を教えるべく こっちだよ~ とMondoとCptを呼んだ。
二人が呼ばれた方向に向かって行くと、Sellyは先程のMondoの態度が気に食わないようで、「俺コイツと同じ任務嫌なんだけど」とMondoを横目に呟いた。
当然Mondoにその言葉は聞こえており、一気に不機嫌になり は? と言わんばかりにSellyを睨んだのだった。
そんな一髪触発の雰囲気が漂う中Rasはいつもより大きな声で明るく
「まあまあまあ!Mondoも緊張してたんだよ、Selly落ち着いてよ~」とSellyの腕を掴んで、一刻も早く部屋に戻そうと奮闘するのだった。
Rasの気遣いを感じたSellyは一つ小さくため息をついた後 はいはい と言いながら行きとは真逆にRasに引っ張られながら、宿舎に戻って行き、その後ろを瞬時に仲良くなったZederとCpt、恐ろしい程機嫌の悪くなったMondoと申し訳ない気持ちでいっぱいのParkhaが付いていくのだった。