休日にすることと言えば … 何も無い 。
絶え間ない虚無感 、日々日常的にソレが自身の身体を蝕む様に襲ってくる 。
・
・
・
僕の名前は
〝市川 秋《いちかわ あき》〟平日でも学校で孤立し 、特に目立つ事も何も無い、校則は緩いもの特に髪も染めず黒髪 。メガネも掛け 勉強も運動もコミュニュケーションも苦手 。友達や輝かしい事ははまっさら居なく 強いて言えば親の関係で渋々離れることが無かったあの幼馴染 。彼の名前は
〝 八木 遥《やぎ はるか 》 〟
彼は 自分とは違い何もかも上 、成績優秀で運動神経抜群 。神の自信作かって程 。
同い年である為余計に嫉妬や悔しさ 、尊敬など色々な感情が混じり込み自分が彼にどういった眼差しを向けているのか自身ですら分からなくなるほど で 、 実際僕は誰からどの角度で見ても負け犬そのものだ 、彼とは席が隣で授業のペアで周りの人達なんか気に留めずに僕に対して 『一緒に組もう 。』とか呑気に誘って来てくれる 。僕の何が良いのだろうか 、仲良くなったつもりで僕の気が抜けた頃に一気に突き放しにでも来るか ?
例え彼が僕に対して好意的でも僕は絶対に騙されない 、周りのヤツらとは違うんだ 。
それはそうとして何故彼が僕に良くしてくれる ?? 僕は彼に何もしていない 、何もしていないからこそか ? 彼は僕に何を求めているのか …… 幸い僕はそこらの奴より好奇心が高い 、やりたい事や欲望を口に出して行動には一切移さないゴミとは訳が違う 、僕は汚らしいアイツらなんかよりもずっとずっとず゛ー っと !゛?
ふと額の痛みに驚愕し顔を勢い良くあげる。
僕の目の前には 不満そうに頬を膨らませた彼が居た 。自身の妄想に没頭していて彼の存在に気が付かなかった 。
よくも僕にデコピンしてくれたな 、こやつめ …… なんて自身の額を抑えながらも彼の言い分を聞いてやると 『 俺がお前に何回も話し掛けても反応してくれなかった … 』
子犬の様に しゅん 、と 。顔を背き地面を眺め拗ねながら … まるでガキだ 。
普段はしっかりしている彼も僕の前ではこんな表情を見せる 。いや 、僕以外には見せてはいけないんだ 、なんてったって君は誰もの憧れなんだから 。
なんて妄想は置いておき 、悲哀漂う彼の背中を慰めるかのように ばしばし 、と軽く2発かました 。 すると彼は目を見開いてまるで先程の表情が嘘のように明るくなった 。
実に分かりやすくて扱いやすい 。
やけに教室が静かだ … と思い教室を見渡すとそこに皆は居なかった 、そういや移動教室だったな … 僕と彼だけ取り残されてしまったようだ 。 彼も勘づいて そそくさと自分の席に戻り 筆記用具や教科書を慌てた様子で手に取れば 早急として廊下へ 。
転んだらどうするんだ …… なんて思いながらも僕も筆記用具等を持ち出して廊下へ向かう 。 L字型の廊下の角を曲がろうとした時 、八木と ぶつかった 。僕はその衝撃で体制を崩し床に座り込んだ 。
何故彼は教室に戻ろうとしたんだ ?? 馬鹿なのか 。
本当に思考が読めない 、何を考えているんだか …… と僕が苛立ちと混乱でムシャクシャしている時に 八木は僕に 『 立てる ? 』なんて言いながら手を差し伸べてきた 。 バカにするなよ 、これくらいなんてことも無い 。僕は感情に身を任せて彼の手を振り払った 。そうすると彼は悲しげに ごめん 、なんて小さく呟き 僕より先に行ってしまった 。 流石に今回は悪い事をしてしまったかもしれない 、また今度僕からも謝ろう 。と罪悪感を身に感じて 彼の後を追うように 僕も駆け足で 向かった 。
コメント
1件
うわ上手くないか…? 良かったよ~!!!俺も頑張らんとな( ᐡ. ̫ .ᐡ )💦