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泥んこになってもいいから思い切り遊んでらっしゃいと母は言った。父の投げる球を取り損ねて、草むらになくしてしまった。新しいのを買ってやるというのに、あのボールじゃなきゃいやだとべそをかいた。両親は、今も元気だろうか? 高齢なので心配だ。妹はいい母親をやっているか? 甥っ子と姪っ子はちゃんとおりこうにしてるかな? ひょっとして、もう立派な大人になっていたりするのか。研究室は元気だろうか? 俺の持っている情報を心待ちにしてるはずだ、宇宙に生命体は普通にいるし、時空についてだって、こっちに来て分かったことは数多い。早く知らせてやりたい。こんな辺境で、一人っきり藻屑になんてなってたまるか。そう思おうとするのだが、どうしてこんなに心細いんだろう。

宇宙の果ての向こう側

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