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「ここじゃ話にならない」

俺の話を聞いて、わかって、と、焦燥感を駆り立てられながら 千尋(ちひろ)を見ていた。

早くこちらを向いてと思うのに、千尋は俺を見ず、うつむいて押し黙ったまま動かない。

それでもこうして千尋に触れたことすら、思えば久しかった。

半袖から覗いた白い腕を掴んでいると、千尋の肌を思い出して、今すぐ俺の部屋に連れて帰りたくなる。

抱きしめたくて、腕の中へ引き寄せかけた時、やっと千尋の声が聞こえた。

「話はありません」

「……千尋」

「それなら、ひとつだけ言いたいことがあります。会社であんなこと……付き合ってるなんて、二度と言わないでください」

視線をあげた千尋は、非難を込めた眼差しで俺を睨んだ。

その表情を見て、やっぱり勝手に公表されたことが気に障ったんだとわかる。

それについては早まったとは思っているが、俺も考えなしに言ったわけじゃない。

「た******************

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