テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
3.放っておきたくない
syota side
ふっかを、抱いた。
どうしてかは分からない。
ふっかが、とても苦しそうに辛そうな顔で何かを言ってきた。
なんて言っていたかは声が小さくて分からなかった。
でも、確実に、これだけは、これだけは、聞こえたんだ。
辰「抱いて…………」
どうせ酔った勢いだろう。
遊び半分で言ったんだろう。
そう思いたかった。
だって俺たちは、メンバーで、特にふっかは長い間苦楽を共にした戦友で、俺の信友だから。
でも、放っておけなかった。
放っておきたくなかった。
ふっかがなにかを抱えていて、それが俺がふっかを抱くことで少しでも軽くなるなら。
抱きたいと思った。
酔いなんてとっくに覚めている。
だからこれは、俺の本心で、抱いた以上、なかったことにはできない。
翌朝。
ふっかは、覚えていなかった。
いや、正確には、
覚えていないフリをされた。
だって俺には、聞こえていたから。
辰「でも、昨日の夜の翔太、すっげぇ優しかったな、」
聞き返したけど、別に、と返された。
ふっかの中では、覚えていないフリをした理由があるはずなのに。
俺には思い当たることは見つからなかった。
それから1週間。
ふっかに避けられている気がする。
やっぱり、抱かれた記憶がある以上、恋人でもない限り恥ずかしいのだろう。
ふっかが抱えている、何か、は俺が抱いたことによって解消されたのかは分からない。
でも、あの時見せた辛くて苦しそうな顔は、あの夜以降は見ていない。
今もメンバーと楽しそうに話している。
それだけで少し、ホカホカとしたあったかい気持ちになった。
ーーーーーーーーーーー
短いですが、ここで一旦切ります!
次回もお楽しみに💫
ーーーーーーーーーーー
♡×500
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!