赤と黄緑
清々しい朝の空気を胸いっぱいに取り込む。
ゾムは登校中、ロボロとトントンと鬱を見かけて元気な声で、
「おはようー!みんなー。」
と、言った。
するとそれぞれが挨拶を返してくれる。
いつも通りの朝、もう学校に着いているだろう他の生徒会メンバーを思い浮かべながら
ルンルンで登校する。
学校へ着き、生徒会室へ寄ると、既にメンバー全員が揃っていた。
「「おっはよー!」」
見事にゾムとロボロの声が重なってどっと笑いがおこる。
それぞれ雑談と今日の予定の確認をしてから解散する。
次集まるのは昼休憩だ。
メンバーのクラスは三人組ごとで別れていてゾムはチーノとショッピと同じクラスだった。
学年は皆一年で期待の生徒会メンバーとなっていた。
グルッペンは革命を起こし、異例の全て一年での生徒会になり、前の糞生徒会を壊し、生徒会はグルッペン率いる者で構成された。
そんな革命大好き、我々生徒会にゾムも勧誘され、
今は楽しく学校全体を指揮する者の一員として奮闘している。
特に体育祭では飛び抜けた活躍をみせ、これからさらなる活躍が期待されていた。
ショッピとチーノとゾムは教室に戻り一限目の授業の準備をしている。
「次の授業歴史かぁー。もう知っとんねん。めんどくさいぁーい。」
ぐでぇと机に突っ伏すゾムにショッピとチーノがやれやれという感じで話しかける。
「まあ、ゾムさん日本史とか完璧ですもんね。流石っす。」
「うえぇ、完璧なん?やばぁ…。」
褒められて上機嫌になるゾム。机に三人集まって先生が来るのを待つ。
_____その時だった。
急に教室の扉が勢いよく開け放たれ、ドアの傍にいたチーノが、扉を開け放った黒ずくめの三人組に首根っこを掴まれる。
「ぐぇっっ。なっっ、何?!」
「「チーノっっ!!」」
突然現れた男達にクラスメートがざわめきの声をあげる。
「うるせえ!静かにしろっっ。こいつが殺されたくなければ全員両手を挙げろ!」
チーノの首元に銃が当てられる。
「ひっっ。」
チーノが目に涙をいっぱい溜めてゾムとショッピを見る。
ゾムは両手を挙げたまま男達を冷静に観察する。
どうやら男達は皆手作りらしい銃を持っている。チーノは恐怖で震えて呼吸すらままなっていない。
「おらっっ!あっちに移動しろっっ。」
チーノに拳銃を突きつけたまま指示を出す。
「くっっ。ゾムさんどうしましょう。チーノが……。」
ショッピが小声で尋ねる。彼も恐怖で語尾が震えている。
クラスメートも皆ちじこまっている。
そんな様子を見てゾム言う。
「待ってくれ。俺がチーノの代わりに人質になる。だからチーノを解放してやってくれ。」
突然の申し出に驚くクラスメートやチーノ、男達。
「はぁ?そんなの受け入れたらその隙に何するか分からないだろ。ダメだ。」
「でも、人質が恐怖で動けなくなってるから移動とか不便やろ。やから俺が代わる。
俺ならなんでも言うこと聞くし、それに一瞬で銃取り上げて撃退するなんて到底出来へん。」
確かに、と納得した男達はチーノとゾムをいれかれることを許可した。
ゆっくりとチーノとゾムが動き、男達は銃を突きつける。
「念の為こいつ縛るぞ。」
ゾムの腕を後ろに回して固く締め上げる。締め上げた縄の残りを腰にも回し、かなり念入りに拘束される。
解放されたチーノはショッピの元へ行き、自分のせいでゾムが犠牲になったことに絶望している様子だった。
そんなチーノにゾムが優しい言葉を、かける
「大丈夫やで、チーノ、ショッピ。」
ニコッと笑顔で言う彼にクラスメートも涙腺が崩壊し、ぐすぐす泣き出す。
クラスメート、仲間を守るため、ゾムが男達に提案を、かける。
「ここで全員を捕まえててもいつボロが出るか分からへんから、人質を一人にして監視した方がいいで。」
このような立てこもり事件では人質の協力によってボロが出でいるケースが多い。
「うっっ、たっ、確かに……。」
事前に調べて居たのか少し不安に揺れる男達は、ゾムの言葉どうりにゾム以外の人間を教室の外へ出しはじめた。
「(チーノ、ショッピ。あとはグルッペンたちの状況を確認出来ればなんとかなるはず。頼んだぞ……)」
心の中の声に頷くようにチーノとショッピに目配せする。
皆が教室から出て、ゾムは作戦に移る。
ゾムは作戦のうちで自分のフードをずらして落とした。
柔らかな栗色の髪とエメラルドグリーンの瞳で縛られたまま、男達を上目遣いで見る。
その姿が可愛らしく、また縛られたままというのが良かったらしく男達は男相手にグッと悶える。
「…お前、案外可愛い顔してるじゃねえか。」
するするとゾムの頬を撫で、そのまま髪をふわふわと触る。
ゾムは演技だがプルプルと小動物のように震える。少し目に涙を溜めて男達を見る。
触られることに不快感を抱いているゾムは、内心、早く騙されてくれないかなぁと強く考えていた。
銃を突きつけられながら椅子に座らせられる。その間も男達にいやらしい目で見られている。
「さっきまではあんなに勇敢だったのにどうしたのかなぁ?」
「…っん」
吐息混じりの声をあげるとさらに男達の目線はいやらしくなっていく。
「……っっ、あんた達の目的は何なん?」
少し気圧されたような演技をしてゾムが言う。
「おい、敬語で話せ。あと、俺たちの目的は、金だ。」
予想どうりの回答にゾムは内心にやける。
「(行けるっっ!このままか弱い演技をして男達を落とせたら何かしら穴が出来てグルッペン達がなんとかするはず。)」
多少、というかかなり雑なこの思考に至ったのは、ゾムはこのような事が起きた時の絶対的信頼がグルッペン達にあった。
既にパトカーが学校に到着している。
「それにしても綺麗な肌だねぇ。」
再びゾムの顔を触り出す男達。
きっしょ、マジでキモイ。不快感で直ぐに暴れたいがまだ暴れるときでは無いと分かっているので耐えるしかない。
男達がゾムの身体まで触りだす。
「…っえ?なっ何!(は?こんなん予想外なんやけど。え?)」
気持ち悪い男達の手が服の中に入り込んでくる。
「(やばい、誘惑し過ぎた。どうしよ。)」
「ちょ、やめてください。」
「は?逆らうとどうなるか分かってるな?」
銃を首に突きつけられる。
そう言われると、何も出来ない。そもそも今日ゾムは頭痛で少しだけ体調が悪かった。いつもならこんな男達一瞬で気絶させられる。
体調が悪いためにわざわざクラスメートを離れさせたのだ。
そのまま男の手がゾムの学ランのボタンを外し、着込んだパーカーのチャックを下ろす。
「…っ!!」
ガタリと椅子が揺れて、ようやく自分が恐怖に震えていることに気がついた。
「…怖いんか?さっきまでは威勢が良かったのによぉっ!」
そう言い、思い切り服をはだけさせられる。
「…やっぁ、、!やめ、て下さいっっ!!」
ゾムのその言葉は意味もなく、男は抵抗するゾムの脚を掴み、股を開かせる。
ゾッと鳥肌が立ち、思わず「ひっ!」と声が出る。
椅子に縛り付けられた腕は微動だにせず、男達は何かを話し合っている。
一人の男が寄ってきて、手をゾムの頬から顎に伝わせ、そのまま持ち上げる。
「この綺麗な顔もこれからぐちゃぐちゃにさせてやるからなぁ」
ニタニタと笑う姿に慄いて、本当の涙目になる。
「…っあ!?やっ、やだっ!!んぁぁ///」
いきなり乳首を焦らされて喘いだゾム。
実はゾムは生徒会の書記長であるトントンと恋仲にあった。
高校生なんて、えっちしない方が少ないだろう。
トントンによって開発され尽くした身体は常人より敏感だった。
「んぐぅっ…!!お”っ、」
顎クイされてからそのまま男にフェラをさせられる。
ま
前からは一方の男が乳首を弄り、さらにフェラさせられて苦しい。
「…ッひ…!?…ッあ、ッん///」
「へぇ、ゾムくんはココが気持ちいいんだ?」
「ッんあ、や、ぁ…ッ///」
「こっちも忘れんなよ」
「んっ…ん、ふ…ッ///」
交互に犯されて、ゾムはもう蕩けていた。
「ひ、ぐ…っ、ふ、んんッ…!」
泣きながら犯される姿は、淫らでそそられるものだ。
しかし、椅子で犯されているため、まだ後ろは守られている。
トントンにだけ許した後ろを守れるのならまだマシだとゾムは思っていた。
ガタガタと揺れる椅子の音が少なくなってきたのを見計らい、男はゾムの拘束を解いた。
「おい、こっちにやってヤるぞ」
「ッあ゙…は…っ…///」
ぐったりしたゾムを姫抱きすると、硬い床に下ろして再び拘束した。
M字に脚を開かされ、固定される。
ずぷり、音がしてゾムの後ろに男のブツを入れられた。
「あぁぁッ♡や゙、だッ…!!やだッ!!」
慣らしもしていない後ろに快感なんて見いだせないはずが、少ししこりに当たり気持ちよくなる。
「オラっっ!」
「んぁぁああっ!!!」
自らの快楽だけを求めるような、相手のことを考えないやり方に涙が溢れる。
痛くて、でも気持ちよさも感じている自分に嫌悪して、助けて欲しかった。
「っんぁ////と、とんとっっ!たす、けっ、て!」
激しく疲れながら漏れ出た言葉ひ憤慨した男がさらに行為を激しくする。
誰かの体液と、舐め回された身体で全身が気持ち悪い。
拘束された手や、抑え込まれた身体は未だにきつくされているため、赤くなってきている。
扉の向こうで、誰がの怒号が聞こえてきた。
ゾムは薄らぐ意識のなか、目を凝らして見つめると、見慣れた赤いマフラーをつけた彼が来ていた。
「…とんと、あぶ、な、ぃ」
銃を持った男がいるのだ。トントンの身に何かあれば人質になった意味が無い。
「大丈夫やで。ゾム」_____
✲
____ぐったりとしたゾムを抱えると、殴り殺しかけた男達を睨みつける。
腕の中のゾムは、泣き跡があるのと、長時間拘束された弊害でくっきりと縄の跡が残っている。
警察の問答や、ゾムの手当を終え、あっという間に二人きりになった。
ゾムは病院を怖がるので、トントンがずっとそばに居る。
こんこんと眠り続けるゾムの表情は苦しげだ。
「……ごめん、ごめんなゾム。早く助けに行かれんくて」
拳を握りしめ、トントンは懺悔する。
コメント
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家に鼻血の海ができましたアザシタ
😊