⚠️注意書き
・下手っぴ注意報
・翠黄
・生徒×先生
・久々投稿
まじでクオリティ下がってるけど、勘弁してください…💦
「先生、恋人いるんですか!?」
どよめきが広がった、午後一発目の授業。
暖かい日差しがほんのりと漂い、クラスの雰囲気も物憂げな様子だったのに、
そんな空気もこの一言でどこかへ吹き飛んでしまった。
黈「います、っ笑」
教卓に資料を並べていたせんせーが、恥ずかしそうに笑みを零して答える。
「まじですか!?」
「え、いつから付き合ってるんですか?」
黈「いつからだっけな…」
黈「多分、3年間くらい?」
「長っ!」
「どこで知り合ったんですか?」
黈「…大学の飲み会、」
女子からの止まらない質問に、若干抵抗もあるんだろうけど、ちゃんと答えるせんせー。
もはや授業など忘れて、せんせーの恋バナを聞く時間になっていた。
「飲み会?」
「意外なんだけど、!」
「先生、お酒飲めるんだ…」
黈「飲めるよ!笑」
飛び交う言葉たちに、次はどんな質問が来るのかと待っていると、
一人の男子が爆弾を投げ入れた。
「プロポーズしないんすか?」
黈「へ…、?⸝⸝」
翠「……、」
不覚にも反応してしまった。
なんて返すのか気になって、せんせーのことをちらっと覗くと、
頬をピンクに染めて、返答に困っているようだった。
黈「それは…、⸝⸝」
気まずそうに目を泳がせて、
せんせーと目が合った。
黈「…ぁ、⸝⸝⸝」
翠「…、?」
その瞬間、せんせーはさらに顔を赤くして、小さな声を漏らした。
黈「…っ、はい、!⸝⸝」
黈「もうこの話は終わり!(照」
黈「授業始めるよっ、」
「えぇ〜?」
生徒達の抗議の声が上がる、午後の気怠げな教室。
翠「…笑、」
今は、ただ一生徒として。
みんなと同じように、その雰囲気に浸っていた。
黈「…ふぅ、」
一日の終わり。
必要な書類の下書きも書き終え、片付けを始めていた時だった。
「黄瀬先生!」
黈「え?」
同期で日本史担当の○○先生に呼び止められた。
「あの…、少し相談があって…」
「選択室まで来てくれませんか?」
黈「え…、ぁ、」
黈「わ、かりました、」
普段話しかけられない○○先生からの、突然の誘いにびっくりしたけれど
同期でも頼られるのは嬉しかったし、
相談にもできる限り乗ってあげたかったから、承諾した。
「ありがとうございます!」
「じゃあ、行きましょう!」
半ば強引に彼女に手を引かれ、職員室を後にした。
一人、定位置の席にもたれかけ、
窓の外に目をやりながら、ただ時間が過ぎるのを待つ。
時刻は午後5時15分。
約束の時間を5分オーバーしてるのに、待ち人は一向に現れない。
翠「……、」
あっちから時間指定してきたくせに。
5時半過ぎて来なかったら帰ろうかな、
なんて考えながらも、不安が募り始めていたその時。
___ガラッ
教室のドアが勢いよく開けられ、
聞き馴染んだ声が聞こえた。
黈「…っ、ごめんなさい、」
息を切らしながらこっちへ近づき、俺の前の席に腰掛ける。
見れば分かるほどに落ち込んでいるせんせー。
犬が耳を垂らしてる姿が重なって、思わず笑いそうになる。
翠「待ってた、笑」
黈「ほんとに、ごめんなさい…」
想像より思い詰めているようで、目の前で小さくなっているせんせーの頭をそっと撫でてあげた。
素直に愛撫を受ける姿も愛おしくて、
今すぐにでも彼を抱きしめたくて、
その流れに飲み込まれないようにと、
自身の理性を保つのに必死だった。
せんせーと始めて会ったのは、中学三年の終わり頃。
父が飲み会で酔い潰れたと連絡が入り、母と迎えに行った時だった。
父は元々、大学の教育学の教授で、
彼の生徒とこんな感じの飲み会に行くことが度々あった。
その日もいつも通り、教えられた会場の居酒屋まで迎えに行って、母が店内に入り、
しばらく経って、酔に酔った父が姿を現して、
酒の独特の匂いには、何度経験しても慣れることはなくて。
でも、その日店内から出てきたのは父と母だけじゃなかった。
父の生徒であろう男が二人。
片っぽは派手な柄のシャツを着た男。
もう片方は、ピアスバチバチの男。
両方、第一印象は最悪だった。
車の窓から外の様子を見ていたけれど、ピアスバチバチの男の人と目が合った。
それがせんせーだった。
結局、あの日はそのまま帰路につき、もう会うことは無いと思っていた。
せんせーと再会したのは高校の入学式。
担当の先生の中に、新卒だという説明とともに、せんせーが紹介された。
それからは、父を介してよく話すようになった。
学校内でも、基本的にはあっちからだったけど、関わることが多くなって。
付き合い始めたのは高一の夏休み前。
あっちから告白された。
お互い好き同士なんだと分かったし、俺もせんせーのことをそういう目で見るようになっちゃったし、
いいよって言ったら、ものすごく喜んでくれた。
そんな姿も可愛かった。
翠「せんせー?」
せんせーの後ろに回り、声をかける。
翠「プロポーズ、してくれるの?」
黈「へ、っ!?⸝⸝⸝」
驚いたようにこちらを振り向いたせんせーは、顔を真っ赤にしていた。
翠「今日、○○が言ってたよね」
黈「そ、れはぁ…⸝⸝⸝(俯」
翠「してくれないの?」
わざと意地悪をしてみると、ついに恥ずかしくなってしまったのか、俯いて黙り込んでしまう。
翠「…せんせー?」
呼びかけると、せんせーが小さく呟いた。
黈「……ょ、」
翠「え?」
黈「っ、す、ちくんから、してよ…⸝⸝⸝」
…何それ、かわい。
耳まで赤くしたせんせーの、ふわふわの髪にそっとキスを落とす。
翠「…じゃあ、」
翠「二ヶ月後ね、笑」
黈「へ…?⸝⸝⸝」
夏も過ぎつつある10月も折り返し。
傾いた日差しが、せんせーの綺麗な横顔を縁どっていた。
________FIN
※結構、伏線じゃないけど、設定懲りました。しょぼいけど。
伝わらなかったらごめんなさい…🙏
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