テラーノベル
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💙side
レンを見ていると、胸が熱くなる。
自分で自分の身体じゃなくなったみたいだ。
だから、人間の身体になるのは、面白いけど、怖い。
レンの真っ直ぐな黒い瞳が、大好きな唇が、俺の名を愛おしそうに呼ぶたび、なぜだか胸が詰まって、泣きそうになる。猫の時はそんなことないのに。
人間になった時だけ…。俺、なんかヘンなんだ。
ひかるは、俺が助けてって言ったから、今は俺を守るように俺の隣に座って、じっと手を握ってくれている。レンがそれを悲しそうに見ているのが辛い。
俺は、自分からその手を離した。
💙「あの…ひかる、帰って?後は俺たちで話すから…」
💛「ショウタ…」
🖤「ごめんなさい。もう、翔太に手荒な真似はしないから許してください」
レンは、そう言って、俺たちに土下座するように頭を下げた。
💙『ひかる、さよなら』
思ってもない言葉が、口から出て驚く。
ひかるは、気づかなかったみたいだ。今、喋ったのは、俺じゃない。
俺の中に、誰かいる……………?
ひかるは、肩を落として、帰って行った。
本当はなんか声をかけたかったし、ありがとうも言いたかったけど、レンの方がもっともっと傷ついた顔をしていたから、俺はレンのそばを離れることができなかった。
コメント
3件
急に覚醒しちゃったのかな。まだ猫と半分混ざっててぐちゃぐちゃのままなの可愛い(可愛いしか言ってない)