【何もかも思い出した件について】
ポートマフィア首領太宰治が亡くなった__
そんなこと誰よりも知っていた
何故かって?
其れは俺が太宰治の最期を見届けた本人だから__
芥川が中島敦との戦闘中ポートマフィア本部入口で、
俺は出待ちしていた
もし、芥川が無事に帰ってきたら、
無花果でも買ってやろうと、、、
寒気がした
なんだ、この奇妙な空気
俺は異能力で数秒先の未来を見た
目を見開いた
頭が真っ白になった、
直ぐに上を向いた
グシャッ、
鈍い音が頭に響いた、
視界が血で溢れる、
薄っすらと開いた目は俺を見つめる、
泣きそうな目をしながら小さく笑みを浮かべる
何故笑う、
何故先程と同じ様に俺に微笑む、
俺は先程お前に銃声を向けた本人だというのに、
太「最期、を、君に見届けて、貰えるなんて、、、」
太「私は、幸せ、者、だね、、、、」
嗚呼、なんだ、何なんだ、
織「一体、お前は、、、、、」
太「織田、作、」
即死することも許されない、
何が幸せ者だ、
?「織田作!」
?「聞き給え!」
織「嗚呼、今夜はとことんお前に付き合ってやる」
誰だ、
俺は誰と話している
誰だ、誰なんだ、
?「織田作っ゛、」
俺の名を、、、
?「君は大馬鹿者だっ゛」
?「あんなのに付き合うなんてっ゛、」
知らない、俺はこんな記憶、知らない
織田、作、?
太「織田作聞いてくれ、」
太「君と私は友達だったんだっ゛、、、」
織「ぁ、、、、、」
織「太宰っ゛、、、、」
織「だめだっ゛、」
信じられない程の量の記憶が溢れ出てくる、
冷たくなりかけている太宰は涙を流す、、、
織「俺の不甲斐ない行為を許してくれっ゛、」
太「っ、」
織「治っ゛、」
声も出せなくなった太宰は目を閉じ、
清々しい笑顔で
冷たくなっていった、
喉が酷く痛む、
嗚呼、私はこの痛みを経験したことがある、、、、