※〇〇を自分にあてはめてみるのも🐜かも(?)
最強だって疲れることがある。
だって人間だもの。
そんな時に癒しを求めることは当たり前で。
気づいたら彼女の家に向かっていた。
瞬間移動は使わずに、自分の足で。
ピンポーン
相変わらず出ねえな。
ポッケからちゃらんと音を立てて、彼女の死へいくための真鍮の切符を出す。
これを渡される前は、呪力で鍵ぶっ壊したからなぁ。あの時はすんげえ怒られたっけ。
ガチャ
「〇〇ー?」
シーン
まだ帰ってきてないか。
ふう~っと溜め息を吐きながらベッドへダイブ。
すう~はぁ~
うん。男ってだいたいこんなもんよ?
それにしても彼女の匂いが充満してて俺の全部をダメにす
る。
落ち着く。安心すんなあ。
アイマスクをとり、自然と呪力が解けていって、瞼が閉じる。
________________・・・・
『あれ?悟?…..ただいま。ふふっ。珍しく寝てる。』
『それにしても気持ちよさそうに寝るなあ〜』
『寝てた方がうるさくなくて、可愛いのに。』
おい、全部聞こえてるぞ。
なのに、重い瞼はまだまだ開かない。
バタバタバタバタトントントントン
彼女の生活音がうっすら耳に届く。
『まだ寝てる。』
バサッ
ピトッ
僕の横から、感じたくて堪らなかった体温。
『・・・・・好きだよ。』
ヨシヨシ
ちゅっ
おでこに伝わる感触。
いつもオマエからしてこねえのに。起きてる時にしてくれよ。
どうにかこうにか頭を回転させて、重い瞼を少し開ける。
「おかえり、〇〇」
『あ。起こしちゃった?』
首を横に振る。
ぎゅう
「好きだよ、〇〇・・・・・・」
『なっ!もしや、聞いてた?」
照れながら焦っている様子に、愛おしさが込み上げる。
だめだ。
またこの居心地の良さに思考が停止して、再び験が閉じた。
『おやすみ。悟』
この体温だけは、何がなんでも守るから。
もう、誰も離れていくな。
僕が最強で居られるのも、オマエのおかげだから。
fin.