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『あなたにすきってつたえたい』
第7話 「近すぎる距離」
※キスシーンあります
――俺たちは大学生になって。
相変わらず一緒にいた。
講義が終われば一緒に帰って。
暇な日は一緒に出かけて。
気づけば、どちらかの家で過ごすことも増えていた。
付き合い始めてから。
俺たちの距離は、少しずつ変わっていた。
手を繋ぐことにも慣れた。
抱きしめることにも慣れた。
でも。
たまに。
ふとした瞬間に。
まだ恥ずかしくなる。
その日。
俺の部屋。
tt「……映画、何見る?」
jp「んー……これ!」
tt「また恋愛映画?」
jp「いいじゃん」
tt「好きやなぁ」
jp「だって面白いもん」
ソファに並んで座る。
映画が始まる。
最初は普通に見ていた。
けれど。
いつの間にか。
jpの肩が俺の肩に触れている。
tt「……」
jp「……」
お互い。
何も言わない。
tt「jp」
jp「ん?」
tt「近ない?」
jp「……嫌?」
tt「……嫌ちゃうけど」
jp「じゃあいいじゃん」
そう言って。
jpが少しだけ俺に寄りかかる。
心臓がうるさい。
tt「……」
jp「tt?」
tt「ん?」
jp「顔赤い」
tt「jpもやろ」
jp「……これは暑いだけ」
tt「またそれ?」
jp「……うるさい」
笑いながら。
jpが俺の腕に手を回す。
そのまま。
ぎゅっと抱きついてくる。
tt「……」
jp「……落ち着く」
tt「そう?」
jp「うん」
jp「ttの匂い、好き」
その言葉に。
俺は少しだけ息を止めた。
αである俺には。
Ωであるjpの匂いが、普通の人より強く感じられることがある。
特に。
jpが安心しているとき。
その甘い匂いを近くで感じると。
どうしても意識してしまう。
tt「……jp」
jp「なに?」
tt「ちょっとだけ離れよか」
jp「……え?」
jpが顔を上げる。
少し寂しそうな顔。
tt「嫌とかちゃうで」
jp「……うん」
tt「俺も、jpのこと好きやから」
tt「近くにおると、いろいろ意識するねん」
jp「……」
jpの顔が赤くなる。
jp「……俺も」
tt「え?」
jp「ttが近いと、どきどきする」
tt「……そっか」
jp「だから」
jpが少し迷って。
俺の服の裾を掴む。
jp「……もう少しだけ、このままでいたい」
tt「……」
俺は。
そっとjpを抱きしめる。
強くしすぎないように。
ゆっくり。
tt「……これくらい?」
jp「うん」
jpが俺の胸元に顔を埋める。
jp「……好き」
tt「俺も」
しばらく。
二人とも何も言わなかった。
ただ。
お互いの体温を感じていた。
映画が終わった頃。
外はもう暗くなっていた。
jp「……今日、帰りたくない」
tt「え?」
jp「もう少し一緒にいたい」
tt「……」
俺は少し考える。
tt「泊まってく?」
jp「……いいの?」
tt「うん」
jp「……じゃあ」
jpが嬉しそうに笑う。
「泊まる」
その夜。
二人は遅くまで話をした。
大学のこと。
これからのこと。
昔のこと。
そして。
小学生の頃の約束。
jp「ねぇ、tt」
tt「ん?」
jp「覚えてる?」
tt「何を?」
jp「『先に好きになったほうが負け』」
tt「……覚えてる」
jp「俺たち、あの頃は本当に負けたくなかったよね」
tt「そうやったな」
jp「でも」
jpが笑う。
「今は、負けてよかったって思う」
tt「……俺も」
jp「だって」
jpが俺を見る。
jp「負けたから、今こうして一緒に
いられるんだもん」
tt「……」
俺は。
jpの頬にそっと触れる。
jp「……」
tt「jp」
jp「ん?」
tt「キスしていい?」
jpの顔が赤くなる。
でも。
小さく頷いた。
jp「……うん」
『…ちゅっ…』
そっと。
唇を重ねる。
短いキス。
離れる。
けれど。
jpは少しだけ俺の服を掴んだまま。
jp「……もう一回」
tt「……ええよ」
もう一度。
今度は少し長く。
tt「…ちゅっ…クチュ…レロ」
jp「…んぅッ…♡はっ…//」
jp「んぃッ…//♡」
離れたあと。
二人とも何も言えない。
jp「んっ…ふぅ…はぁ…恥ずかしい」
tt「俺も」
jp「ほんと?」
tt「ほんま」
jp「……ふふ」
jpが笑う。
そして。
俺の肩に頭を預ける。
jp「今日は幸せ」
tt「俺もや」
jp「……ねぇ」
tt「ん?」
jp「これからも」
tt「うん」
jp「ずっと、俺のこと好きでいてね」
tt「……当たり前やろ」
jp「約束?」
tt「約束」
小指を絡める。
昔と同じ。
でも。
今はもう。
ただの幼馴染じゃない。
大切な恋人。
そして。
いつか。
もっと先の未来では。
αとΩとして。
人生を共にする相手になる。
その未来を。
二人はまだ知らない。
――けれど。
少しずつ。
その約束へ近づいていた。
――第7話 END
見てくれてありがとうございます!
ちょっと欲張ります
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コメント
1件
おー、第7話読んだ!二人の距離がゆっくり縮まってく感じがすごく丁寧に描かれてて、胸がぎゅってなった。「近ない?」「嫌?」のやり取りとか、まさにリアルなカップルの空気感だよな。小学生の頃の「先に好きになった方が負け」って約束を今の関係に重ねるの、ずるいわ。そして後半のαとΩの設定がふわっと顔出してきたのが気になる…この先どうなるんだろう。続き待ってる🔥
#じゃぱたつ
琴葉_ 🍮🥄
32,170