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ーー海の少女は嘆いた。この世は理不尽だと。
ーー太陽の少女は反論した。理不尽だからなんだ、と。
2、
帰り道。昔の記憶をたどって、とあるニュースを思い出していた。
少女二人が車に跳ねられた事故である。
ただの事故ならそんなこと頭から勝手に抜けていくだろう。
忘れようがないのだから仕方あるまい.
運転手はいった。確かにひいてしまったのだと。
少女二人は消えた。厳密には肉体だけが。
鞄や洋服だけがその場に残っていた。
警察は運転していた男を疑った。
けれども、証拠があがらない。
その事故、事件から10年である。
10年とは長いようにみえて全然短い。
私はその事件をいまだに捜査し続けてる。