ーーー君のその目が…。
注意喚起〜恋愛小学生太宰と病み中也
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今日、好きな人に告白された。
魅入るような青い瞳の、
僕の、一目惚れの相手。
………然し、僕はそれを断ッた。
理由は簡単だ。
僕は、彼から離れるから。
ポートマフィアを、離れるから、
だから、彼と一緒には成れなかッた。
其の癖して、僕は彼を抱いた。
彼が僕を好きなのを、
解ッた上で、
断れないのを承知の上で。だ。
我ながら最低なのは分かッてる。
それでも、
僕はどうしても、彼を抱きたかッた。
ただの、僕の独占欲。
………謝ッても、許されないのは、
理解ってッるけど、
………ほんとに、悪いと思ッてる。
僕の、下らない想いで、彼を傷つけたのだ。
………ほんとは、
多分僕のほうが彼を好きなのに。
そんな、積もりゆく彼への想いを、
適当な女でごまかした。
酷く抱いても、何をしてもいい相手、
くらいに思ッてた。
……………そして、其の日の前の晩、
僕は、今迄以上に激しく、
彼を犯した。
そして、4年の月日が流れた。
彼は、地下牢に来なかッたし、
対組合でも、
私と口を効こうとしなかッた。
単なる業務連絡だけ。
彼の目には大きい隈、
腕には血の滲む包帯。
………痩せた体に、ふらふらとする歩き方。
其の全てを、
其の時は見ないふりをした。
……本当は、彼がもう、
限界なことなんて、
気づいてたのに。
其の日の晩、彼のセーフハウスへ向かッた。
然し、どの家を見ても、
彼は見つからない。
たまに、薬の空き瓶や、
血の着いたカッタァナイフが
落ちているだけだッた。
それから数ヶ月が経ッた。
………町中で、彼を見つけた。
楽しそうに、笑う彼。
赫い髪、
魅入るような蒼い瞳、
然しその目には隈、
腕は包帯で、血が滲む。
……、間違いなく、
私が犯して、壊してしまッた、
………彼。
……そして、其の隣には…
魅入るような蒼い瞳に、
赫の髪を持つ、3歳程の子ども。
……2人は手を繋ぎ、
子どもは中也を、パパ、と呼ぶ。
中也は中也で、夜ご飯何をする?
…、なんて。
全身に怒りが湧いた。
僕はこんなに君を愛してるのに、
君のことで悩んでたのに、
君を探してたのに、
君を、心配してたのに…
………君は、女と結婚して、
子ども作って、
……、パパ、なんて、幸せそうにして。
腕も、隈も、
任務か徹夜のせいなの?
……僕のことなんて、もう、忘れて、
……君は、
家族なんて持って、幸せに…
君の目に映るのは、
僕じゃなくて、
子どもと…その、母親…
正気に戻ったのは、
僕が彼を抱き潰し、滅茶苦茶に犯した後。
ホテルのシーツは彼の血で赤く染まり、
彼の腕からは血がどくどくと滲んで、
それが腕に張り付いていた。
彼の体は傷だらけ。
任務だけでなく、
明らかに自分でつけた傷。
その瞬間、自分の過ちを悟った。
………僕、は…なんて、こと…
中也が、あの子どもの父親と
決まったわけではなかった。
それに、僕は、彼をおいてったのだ、
文句を言う筋合いもない。
………彼に、嫌われたくなかった、
面と向かって、拒絶されたくなかった。
気付けば僕はホテルを飛び出し、
織田作の墓にいた。、
『織田作ッッッ…』
『、……僕は…どうすればいい…?』
江戸川乱歩「そんなの考えてる場合?」
、……聞こえていた声は、
織田作のものではない。
我が社の誇る、名探偵の声。
江戸川乱歩
「此の儘じゃ、素敵帽子くん、死ぬよ」
その声を聞き、走り出した。
………ヨコハマの朝日が、昇っていた。
………ごめんね、中也…。
…君の綺麗な目が、僕以外を映すのが、
どうしても、許せなかったの…。
ーーー君のその目が…。
今回で終わりたかったのに…
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コメント
3件
やばい続きがきになる...
かみですか…?