「え、嫌だよ。嫌に決まってるでしょ」
「大丈夫。アイツ結構良い顔面してるだろ。イケメンだイケメン。イケメン」
金髪は三井さんを暗示に掛けようとしているかのように、イケメンという単語を繰り返す。
三井さんは後ずさっていたが、やがて観念したかのようにおずおずと口を開いた。
「……検証、の、ためだからね。それに私は面食いじゃないから!」
「わかったわかった」
金髪が三井さんの言葉を流して、「はい」と手のひらで発言を 促(うなが)す。
三井さんはそれは大きなため息を一つ落としてから「すみませーん」と声を上げた。
店員は素早くレジから出てくると、あっという間に三井さんの背後に張り付いた。
その間、三井さんは手で眼を覆ったままだ。そりゃそうだろう。
大の大人が無言で近寄ってきて、背後にぴたりと張り付くのだ。恐怖以外の何物でもない。
張り付いた男の声は**************************
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