テラーノベル
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「さて、3回目の輪廻か…。」
そう呟いて、通学路を歩く。
やっぱり誰も居ない。
自分で運命を変えることは出来ても、他の人は変わらないんだろうな。
まるでゲームのCPみたい…
プログラム通りにしか動けない、ただの絵。
案外、僕もそうなのかも。
常に周りを警戒しながら角を曲がる。
ミラーの隣を通った瞬間、そこにはまるで急に現れたかのようにいつもの先輩がいた。
いや、初めから“そこに居た”のに、僕はそれを“認識できなかった”。
まるで死後の世界とか言う所で会った男の人を、初めて“見た”時みたいだ。
驚いて足を止めて、慌ててミラーの隣に戻る。
「先輩?!いつからそこに居たんですか?!」
「最初からだよ、最初から。りるるちゃんの事待ってたの。」
先輩は笑顔でそう言った。
話したい事が会って来たんだそう。
先輩に住所を教えた覚えは無いんだけど…
「そう言えば知ってる?夢の中に出てくる男の人。」
「はい?」
「なんかね、その人が出てきた夢を見た人は、次の日に死んじゃうんだって!怖くない?!」
先輩は目を輝かせて僕に語った。
「あの、その男の人ってどんな感じなんですか?」
「うーん。詳しくは知らないんだけど〜…なんか、全身真っ黒で、背丈が高くて、仮面を被ってるって!」
息を飲んだ。完全に僕が死後の世界で会った男の人と同じだ。
「…怖いですね」
「だよね!!」
その日は、何も起きなかった。
本当に何も起きなかった。
まるとみなは死ななかったし、歩いて帰ったけど視線も感じなかった。
不思議だ。
僕は“初めて”の朝を迎えた。
二日目は時間があった。
今日は学校が無い。と言う事は、まるとみなを傍に置ける時間がぐんと増える。
二人を家に呼ぶと、30分後に来ると返信が来た。
その間に昨日の男の人の事を調べることにした。
最初に目に止まったのは、SNSに上がっていた動画。
その男は仮面を被っていて、全身真っ黒で背丈が高く気配もしない。夢に出た人は次の日に死ぬという事から、“死神”と呼ばれている。
手からスマホが落ちて、僕の足の上に落ちた。
そのまま僕はその場に立ち尽くしていた。
コメント
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うわぁぉ