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第二話 「転生しました」
「やめてえ”え”え”え”え”え”え”」
……あれ?ここ…..どこ……?
私は……通り魔に刺されたんじゃ……?
え…!私の手、ちっちゃい……。
(もしかして)
鏡を覗く。
そこには、まるでお人形さんのような顔が写っていた。
てっ、転生だあああああああ!?!?!?
しかし、私はある事実に気づいてしまったのだ……。
この顔が、乙女ゲーの悪役令嬢だということに。
その悪役令嬢の結末が、バッドエンドしかないことに……。
まあ、いいわ!
ポジティブだけが取り柄とされてきたわたくしよ!
どうにかなるわ!
(……?あれ?わたし、今自分のことをわたくしって…..?)
「あう……」
頭が痛い。
自分の頭の中に、悪役令嬢パインベリーの記憶が流れてくるのが分かった。
バタバタバタ
「お嬢様!?どうなさいましたか!?」
この子は……私の専属侍女・パールだとわかった。
「……あ、大声だしちゃっふぇ、ごめんなさい」
はっ、恥ずかしい〜〜〜!!
噛んじゃったぁ……。
なんだよ、だしちゃっふぇ、って。
きっとパールも呆れてるに決まって……。
「っ///」
バタバタバタ
……え?
自分でもひどいとは分かっていたけれど、まさか逃げるまでとは。
この頃のパインベリーは、性格が悪いというわけではなかった。
どちらかというとクールな感じだったから、侍女たちにもそこまで嫌われてなかった。
だから多分、よっぽど今の発言が気に食わなかったのだろう。
(はあ……)
これからどうしよ。