テラーノベル
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隼人, ❥ ↝😈🔥サブ垢
※一番初めの話から見ることをおすすめします。
できるだけ原作と一緒にするため、人格崩壊の可能性あり。
翌朝。
鏡を見て、確認をする。
カラコンよし、メガネよし、ウィッグよし。
……行くか。
「行ってきます」
誰もいない部屋でそう言って、玄関を出た。
初登校日。
まずは職員室に向かう。
人に見られないように、裏口からこっそりと寮を出た。
すごい……この裏口、こんなところに繋がってるのか……。
人影がなさそうな、茂みの道を抜ける。
これなら、他の生徒にもバレないだろう……。
少しだけ安心して、校舎へと向かう。
職員室は、たしか……。
合格発表をもらった日に、説明を受けに一度行ったことがある。
校内にはすでにたくさんの生徒が登校してきていて、和気藹々としていた。
すれ違う人の視線が、気になる……。
すごくジロジロ見られている気がする……。
「なあ、あんな奴いたっけ?」
「見たことない……侵入者?」
「いや、制服着てるじゃん。まさか編入生とか?」
「それはないだろ。つーか、すげーガリ勉そう」
こそこそと何かよくないことを言われている気がして、逃げるように早足になる。
この変装、悪目立ちしてる……。
それにしても、本当に広い学校だ……。
初めてきた人は迷うこと間違いなしの広さに、圧巻される。
この他にも幼稚舎と初等部、高等部まであるなんて信じられない。
そんなことを考えているうちに、職員室が見えてきた。
「失礼します」
ノックをし、そう言って中に入ると、すでにたくさんの先生が来ていた。
「あの、今日から2−Sクラスに入る紅瀬あっとです」
「あ、あなたが編入生ね。ちょっと待って」
近くにいた先生が、俺の担任の先生を呼んでくれる。
どんな人だろう……と楽しみにしていると、ひとりの先生がこっちへと歩いてきた。
「紅瀬あっと……だな」
「は、はい」
思ってたよりも若い先生が来て、少し驚いた。
「……なるほどな」
先生は俺を見るなり、そう口にした。
「……?」
「もうすぐホームルームだから、一緒に教室に向かおうか」
「はい」
なんの『なるほど』だったんだ?
疑問に思いながらも、俺は大きく頷いて先生のあとを追った。
チャイムが鳴り、生徒たちが一斉に教室に入っていく。
途端に静かになった、突き当りの見えない長い廊下を進む。
「すでに説明されただろうが、うちの学校は学力順のクラス編成になっている」
「はい」
「……ま、お前は間違いなく、学年トップだろうな」
「え?」
俺が……?学年トップ?
紫乃学園って、相当偏差値が高かったはず……。
「言いすぎですよ」
「いや……編入生なんて前代未聞だからな。たぶん大騒ぎになるぞ」
「そ、そうなんですか……?」
よくわからないけど……俺はあまり悪目立ちせず、ひっそり楽しく学園生活を送りたい……。
「俺もどんな奴だろうと思ったが……想像どおりのやつが来たな」
「えっと……」
明らかに、俺の変装した見た目で判断している先生。悪い先生ではなさそうだけど、失礼な人だ……。
「ここが教室だ」
先生の声に、ぴたりと足を止める。そして【2−S】という表札のある教室に、ごくりと息をのんだ。
「俺が呼んだら入ってきてくれ」
先に、先生が教室に入っていく。
どうか優しい人がいますように……。友達ができますように……。
心の中でそう祈っていると、少しして「入ってこい」という声が中から聞こえた。
……よし。
ふぅ……と深呼吸をしてから、教室の扉を開けた。
ガラガラガラ、と、扉が開く音が響く。
教室の中はとても静かで、クラスメイトの視線は俺に集まっていた。
やっぱり、女子は少ないのか……。
ぱっと見た感じ、全体のちょうど2割に満たないくらいと少数。
それにしても……視線が痛い……。
みんな、俺を見るなり顔をしかめたり、くすくすと笑ったり、反応はさまざま。
ひとつだけわかるのは……よくは思われていない、ということ。
「うわ……超地味なんだけど……」
「あんな絵に描いたようなガリ勉が存在するんだな」
「頭よさそー……くくっ」
こそこそと話す声が、耳に入った。
……やっぱり悪目立ちしてる気が……。
ひとまず、自己紹介するか……。
「こ、紅瀬あっとです。よろしくお願いします」
そう言って、ぺこりと頭を下げた。
ざわざわとした騒がしさの波は消えず、あちこちから笑い声が聞こえてくる。
どうしよう……友達ができそうにないかも……。
「紅瀬の席はあそこだ」
先生に言われるがまま、空いていた席に向かう。
コメント
3件
初コメ失礼します。 一話から一気読みさせていただきました! 私は友達から借りて総長様溺愛中につきを読ませていただいてます。 STPR版も見てみたいなと思っていたのでとっても嬉しかったです。 これからも無理せず頑張ってください。長文失礼しました。
すごかったです