テラーノベル
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隼人, ❥ ↝😈🔥サブ垢
※一番初めの話から見ることをおすすめします。
できるだけ原作と一緒にするため、人格崩壊の可能性あり。
「それじゃあホームルームは終わり。次の授業の用意しろよ!」
俺が席について数分後、先生はそう言って教室から出ていった。
はあ……この見た目、そんなにひどいのか……。
面白いかなとか思ったけど……ここまでバカにされるとは……。
「編入試験合格したなんて、すごいね」
肩を落としていると、隣から声をかけられた。
慌てて振り向くと、声の主は優しそうな男の子。
微笑みを浮かべながら、俺のほうを見ていた。
「えっと……」
「俺の名前はななもり。これからよろしくね」
ななもりくん、なーくん、か……。
濃い紫色の髪で、キレイな二重。整った容姿の彼は、正統派の王子様というよりも頼れるお兄さんタイプのように見えた。
人当たりのいい柔らかい雰囲気に、善人そうな笑顔。
「うん、よろしく……!」
隣の席の人がいい人でよかった……!
ほっとしたのもつかの間、後ろの席から声が聞こえた。
「うわー、編入生ってマジだったんだ。つーか、くそダサい」
「いかにもガリ勉って感じやんな。勉強しか取り柄なさそーやな」
あれ……?
同じ人が発言したのかと思うほど、そっくりな声が二つ。
驚いて振り返ると、そこにはよく似た顔の男の子がふたりいた。
この人たちは……双子……?
「失礼なこと言ったらダメでしょ!」
彼らに向かって、なーくんが言った。
「お前に指図される覚えはねーし」
ふたりとも、不機嫌そうにふんっと鼻を鳴らしている。
「ごめんね……この子達口が悪いんだ。自分たちよりも頭がいい人は気に入らないみたいで」
なーくんは代わりに謝るように、申し訳なさそうにそう口にした。
「うるせーな!」
「お前やって首席の座を取られるかもしれんから内心ビビっとんちゃう?」
ふ、不穏な空気……。
さらに不機嫌になった双子たちは、ふたり揃ってなーくんを睨みつけている。
なーくんはまったく怯まず、にっこりと笑顔のまま。
「いや、張り合う相手が増えて楽しみだよ」
「ちっ……いけすかねー奴だな、ほんと」
「善人ぶってんちゃうぞクソ!」
なんていうか……個性的な人たちだな……。
それにしても、本当にそっくり。
金髪の、毛先だけはねさせているストレートの髪。
ひとりはマスクをしているから見分けはつくけど……マスクがなかったら、どっちがどっちなのかわからなくなりそうだ。
ふたりを見ながらそんなことを考えていると、「見てんじゃねーよブス!」と一蹴された。
ブス……。
「やめなって。いい加減怒るよ?」
なーくんはふたりに注意してくれたあと、「気にしないでね?」と優しく言ってくれた。
やっぱりいい人だ……。
「ねぇ、あっとくんって呼んでもいい?」
「うん!」
笑顔で頷くと、なーくんも同じものを返してくれる。
なーくんはそのまま、後ろのふたりを指さして口を開いた。
「この双子たちは、あっきぃとぷりっつ」
やっぱり双子なのか。こんなにそっくりなら当たり前だけど。
あっきぃと、マスクとつけてる方が、ぷりっつと……。
「いい名前だね」
すごくいい響きだな……。
思ったままの感想を伝えると、なぜかふたりは目を見開いて顔を赤くした。
けど、すぐに不機嫌そうな表情に戻ってしまう。
「……ちっ、うるせーよ」
あれ……?
気に障るようなこと言ったか……?
そう心配していると、隣のなーくんがくすっと笑う。
「ふたりとも照れてるみたい。いつも変な名前とか言われるから、褒められて嬉しいのかも」
え……?
「照れてねーよ!!」
「お前は黙っとき!」
とりあえず、怒ったわけではなさそう……?
「悪い子達じゃないから、安心してもいいよ」
なーくんの言葉にこくりと頷いた。
ようわからないけど、せっかく近くの席なんだし、仲良くなれたらいいな……。
そういえば、さっき首席がどうのって話をしてたけど……。
「なーくんは頭がいいの?」
二年の首席はなーくんなのか?
「俺?あっとくんよりは下じゃないかな?」
俺よりはって……俺はそこまで頭がいいわけじゃない……。
ただ、母さんが数年前まで大学の教授をしていて、幼いころからつきっきりで勉強を教わっていたくらいだ。
母さん、本当にスパルタだったから……。思い出すだけで恐ろしい……。
「さっき、なーくんが首席だって……」
「まあ何度かだけだよ。ずっと首席ってわけじゃないし。俺より一位を多く取ってる子がいるから」
「そうなんだ」
それじゃあ、ずっと同じ人が学年トップってわけではないのか。
「問題児で授業もろくに受けないくせに、頭がいいって反則だよね」
……え?
「このクラスに問題児がいるのか……?」
「ひとりだけね。一匹狼っていうのかな……暴れ出したら手がつけられないし、誰の言うことも聞かないから問題児扱いされてるんだよね」
そんな人がこのクラスにいるのか……!?
あたりをキョロキョロと見渡してみても、そんな暴れ出しそうな人は見当たらない。
今日はまだ来てないのか……?
いったいどんな人なんだ……。
そんなことを思った時、教室の扉が開いた。
入ってきたのは、長身の男。
キレイな赤髪で少しだけ長めの髪。切れ長の目のせいか、どこか近寄りがたさがある。
一言で言うなら、狼みたいな人だと思った。
「噂をすれば」
なーくんの言葉に、はっとする。
あいつが例の問題児……?
後ろの空いている席に向かう彼を見ながら、俺はなぜか懐かしさを感じた。
どうしてだ……?初対面のはずなのに……。
どこかで、会ったことがあるような……誰かに、似ているような……。
じっと見つめていると、彼が俺の視線に気づいたのか、こっちを見た。
すると、不機嫌そうに目を細め、鋭い瞳に睨まれる。
「あ?何見てんだ、お前」
俺の横を通りすぎながら言われ、はっと我に返った。
つい凝視してしまった……。
「ロゼくん、そんなに威嚇したらダメでしょ!この子編入生で、紅瀬あっとって言うんだよ」
なーくんは俺をかばおうとしてくれたのか横から言ってくれる。
目付きの悪い彼は、なーくんの言葉になぜか驚いた表情を浮かべた。
「こうせ……あっと……?」
俺の名前を復唱した彼に、首をかしげる。
どうしてそんなに驚いてるんだ……?
どしどしと、こっちへ歩み寄ってくる彼。
じっと俺を見つめてから、わなわなと口を開いた。
「お前まさか……あっとくん!?」
……え?
『あっとくーん!』
一瞬、昔の思い出がフラッシュバックした。
懐かしい……幼なじみの記憶。
幼なじみの……。
「俺ですよ!覚えてませんか……?」
まさか……!
「ロゼ!?」
驚きのあまり、名前を口にして立ち上がった。
「はい!」
目の前の彼は、さっきの威圧的なオーラはどこへやら、満面の笑顔で頷いた。
まさか、ロゼだなんて……。
ロゼとは、俺の幼なじみ。本名は赤野ロゼ。
「びっくりした……!」
まさかロゼがいるなんて……。
俺の名前で分かったのか……?
幼なじみだから、ロゼは俺の本名を知っているし、みんなの前では『サラ』と呼んでいたけど、ふたりの時は『あっとくん』と呼んでくれていた。
たまに連絡は取っているけど、会うのは一年ぶりだ。
「俺のほうがびっくりしましたよ!ていうか、なんでここにいるんですか?」
「今日から通うことになったんだ、ロゼもここのクラス?」
俺の言葉に、ロゼは目を輝かせた。
「マジですか……!?俺もこのクラスです!同じクラスとか、運命……!ていうか、その格好はなんなんですか……?」
うっ……。
きっと変装のことを言ってるんだと思う。
「格好?」
なーくんが不思議そうに俺を見たので、慌ててごまかした。
「なんのことだろう……?」
バレたら父さんに怒られる……。
なーくんに見えないようにロゼにシーっ!と合図をすると、どうやら伝わったらしい。
それ以上何も聞いてくることはなく、ひとまずごまかすことができた。
それにしても……。
「ロゼすごくかっこよくなってるから、気づかなかった……!」
本当に大きくなった……。
引っこす前、最後に会った時より身長はずいぶんと伸びているし、雰囲気も変わった。
れいうより、あんな威圧的なロゼは見たことがなかったから、誰だかわからなかったんだと思う。
「……っ」
俺の言葉に、なぜかロゼは頬を赤く染めた。
……?どうしたんだろう……?
「おいおい……あの編入生、赤野ロゼと話してるぞ……」
「編入生、何者だよ……」
「あんな赤野様、初めて見た……」
まわりがすごいものを見るような目で俺たちを凝視していたことにも気づかずに、様子のおかしいロゼを見つめる。
「おーい、ロゼ……?」
「……っ、あ、あっとくん、ちょっと外で話そ」
「え?うん、もちろんいいけど……」
なぜか焦った様子のロゼに、手を握られる。
そのまま、強引に教室から連れ出された。
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続き楽しみ(((o(*゚▽゚*)o)))
続き楽しみです