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いつもカッコいいが、いつも以上に、いつもの10倍くらいカッコいいルイと大吉祥寺の街を歩く那緒。
隣には表情こそいつものルイだが、服装はいつもとは違うオシャレな服装。
ピアスもファーストピアスからリングピアスに変わっており
おそらく高くもない、至って普通のピアスだろうが、ルイがつけることで、光り輝き、ブランド物に見えた。
髪型もいつもの下ろしている感じや雑なポニーテールではなく、編み込みが施されたポニーテール。
ただでさえ普段からカッコいいと思ってドキドキして平静に話せないというのに
今現在心臓は、もうドキドキを通り越してドゥッキンドゥッキンである。
現在、那緒が行こうと計画していた場所へと向かっていた。
街行く人もすれ違いざまに振り向くほどの輝きっぷり。
私が恥ずかしくなるわ…
と思う那緒。目的地についた。普通の通りに突如現れた絵本に出てきそうな不思議な建物。
「うわ。スゲェ」
「いっ、行こう」
ルイがコクンと頷く。
「これ、普通に入っていいのかな」
と恐る恐る入る那緒。門というか出入り口から中に入ると
まるで絵の中に入り込んだような、淡く、不思議な建物に囲まれていた。
「うわぁ〜」
那緒が周囲を見回す。ルイはスマホを取り出す。那緒がルイのほうを向く。ルイはスマホをしまう。
「ルイ、猫カフェ行こうよ」
「いいよ」
ということで2人は猫カフェへ入った。
「可愛いぃ〜!!」
そこには猫がたくさんいた。猫カフェだから当たり前っちゃ当たり前だが。
鼻がスラッっと通ってキリッっとした目の子から、鼻が低く、ぶちゃカワと呼ばれるような子まで。
そして店内も猫の絵本の猫だけが実物として出てきたような内装だった。
「あぁ〜おいでぇ〜猫ちゃぁ〜ん」
と手招きする那緒。猫は「?」という顔で那緒の顔を見る。
那緒自身は猫にメロメロで、表情もとろけて目がハートになっているつもりだが
猫から見たら鋭い目つきの人間が手招きしていて
「ニャッ!!」
っとビックリして逃げていった。
「あらあら行っちゃった」
ルイはスマホを取り出す。スマホをいじっていると
「ナアァ〜」
と言いながらルイのあぐらをかいている部分に乗っかってきた。
「おぉ」
猫の頭を撫でるルイ。すると続々とルイの近くに集まってくる猫たち。
「ルイすごい人気じゃん」
気づけばルイの脚には2匹の猫が乗っかっており、ルイを囲むように猫が寝転んでいたり
ルイに寄りかかるように座っていたりした。
「なんかめっちゃ寄ってくるわ」
「ルイのこと仲間だと思ってるんじゃない?」
「そうなんか?」
と脚に乗っている猫に聞くルイ。猫は無視して寝ている。
ル、ルイが猫に話しかけてるぅ〜
好きな猫と好きなルイの夢のようなタッグにズキュゥ〜ンッ!っと心を撃たれる那緒。
ありがとうございますご馳走様です
と拝む那緒。
「那緒なにしてんの」
「ちょっと…ありがたくて…」
「?」と思うルイ。しかし那緒も猫と触れ合いたい、近づいて欲しいと思っているため
猫が大好きなおやつ、ゼリー状というかペースト状のおやつをあげることに。
匂いで気づいたのか、店員さんの動作で気づいたのか
はたまた飲み口を千切った音で気づいたのか、猫たちはもらう気満々になっていた。
那緒がそのおやつ持つと、さすがに那緒の周りにも猫が集まってきた。
「おぉ!来た来た!可愛いぃ〜」
と言う那緒を見ながらスマホを取り出すルイ。
おやつの包みを押す那緒。にゅっっとゼリー状というかペースト状のおやつが出てくる。すると
「オレが!」
「いや僕だよ!」
「私に食べさせなさいよ!」
「ぼ、僕も食べたい…」
「アタイがいるのにアタイに食べさせないなんて、いいわけないだろ?」
などと1本の先に複数の猫の顔が争い合ってきた。
「あぁ、仲良く仲良く」
譲り合うという精神などなく、1匹がベロッベロ舐めて、他の子が物欲しそうに順番を待っていた。
「あぁ〜…もう無いよぉ〜?他の子…」
キラキラした、物欲しそうな目をする猫たち。
「…ぐっ…。…」
バッ!っと手を挙げた那緒。
「店員さん!追加2本お願いします!」
と言った。ルイはスマホをいじりながら
那緒はホストとかハマったら破産するタイプだな。ホスト行き出したって言ったら止めよ
と思い
「な」
と脚の上の猫に言うが猫は無視して寝ていた。
那緒はおやつを2本追加して、いろいろな子にあげることにした。
おやつを手にしていたときは那緒の周囲にもたくさん猫が集まっていたが
おやつが無くなったらササーッっと散っていった。
「現金な子らだなぁ〜」
と呟く那緒。
「ねえ、どうやったらなにも釣るものなしでルイみたいに猫にモテるの?」
とルイのほうを向いて聞く那緒。
しかし、四角いテーブルの向かいに座っていたはずのルイがいなくなっていた。
「あれ?ルイ?」
「どうやったらって。オレもわかんないけど、だらぁ〜ってすれば仲間だと思われんじゃん?」
という声の主を探してみた。すると床にスライムのようのダラァ〜っと、溶けたように寝転がっていた。
「お、お客様、寝転がるのはちょっと…」
その後も猫カフェを楽しんだ2人。お会計はルイがすべて出した。
「半分返すよ」
と那緒が言うと
「いらない。財布パンパンになると後々いろいろダルいから」
と現金管理がダルいというルイらしい理由に納得した那緒。
2人ともお昼ご飯は食べていたので、猫のつかないカフェに入ってティーブレイクをすることに。
那緒はアフタヌーンティーセット、ルイはスコーンを頼み、2人とも飲み物は紅茶をチョイスした。
「わぁ〜。オシャレ」
店内も先程の猫カフェと同様、絵本のような内装で、アフタヌーンティーセットはティースタンド呼ばれる
縦にお皿が連なっているオシャレな入れ物にデザートが盛り付けられており
世界観に合っていて、むしろ世界観を邪魔するのは人間くらいなものになっていた。
「ルイはスコーンなんだ?」
「うん。那緒のにもスコーン入ってんだね」
「だね」
那緒がティースタンドに盛られたスイーツを食べる。
「んん〜。美味しい」
ルイはスマホを取り出す。
…ちょいちょいスマホ触るけど、楽しくない…かなぁ〜…
と不安になる那緒。ルイはスマホをテーブルの端に置いて紅茶を飲む。
さすがはイギリスの血が入っているだけあるというか
日本人離れした端正な顔にティーカップはすごく似合った。
「ル、ルイって紅茶好きなの?」
ルイはソーサーにティーカップを静かに置いてから答える。
「うん。落ち着く」
「イギリスでも紅茶飲むの?」
「あぁ〜。うん。おばあちゃんの家に行ったときはティーブレイクは毎日あったから」
「そうなんだ?」
「そういえば、おばあちゃん家(ち)でスコーン食べてたなぁ〜」
と言いながらスコーンを食べるルイ。
「そうなんだね。やっぱイギリスは紅茶の国なんだ」
「んん〜…。それは知らないけど、DadもMumも平日でもティーブレイクの時間はほぼ必ず儲けてるらしい」
「お昼休みじゃなくて?」
「お昼休みとは別で」
「へぇ〜、いい国だね」
「日本もいい国だけどね。Dadは「日本人は真面目だねぇ〜」って言ってた」
「ま、たしかに。日本人は真面目だよね。…イギリスかぁ〜。行ってみたいなぁ〜」
「そうなの?」
「うん。ビッグベンとかあの2階建のバスとかビッグベンの近くの橋とかも渡ってみたい」
「Westminster bridgeか」
「ウェストミンスターブリッジっていうんだ?」
「そ。あとイギリスってあんま知られてないけど自然も綺麗だから、自然の風景を味わうのもおすすめだよ」
ルイのおすすめ!
珍しくルイのおすすめを聞けたということですぐにスマホにメモする那緒。
「ま、ホリー・パッターが有名だし、聖地巡礼もおもしろいかもね」
「なるほど!たしかに」
とスマホでメモっているとLIMEが届いた。歌乃からだった。
歌乃「那緒たぁ〜ん、絶賛るいるいとデートなうですかな?ԅ(´´ิ∀´ิ`ԅ)ニマニマ」
文面を確認した那緒は
うるさいなぁ〜
と思いながらも返信をする。
那緒「そうですよ。誰かさんたちが結託したせいでね」
と送るとリアルタイムで既読がついた。
うわっ。開いて待ってやがる
と思っているとすぐに返事が届く。
歌乃「“お陰”でしょーにー(๑ ิټ ิ)ニヤニヤ」
本当にスマホの前でニヤニヤしている歌乃の姿が容易に想像できて
うっ、うるさいなぁ〜
と思っていると追加でメッセージが届く。
歌乃「一応、“一応”罰ゲームということなのでーデートしてきた証拠としてー
プリパニ(プリント カンパニーの略称)を撮ってきてもらいまーす(*´꒳`*ノノ゙パチパチ」
というメッセージに
「は!?」
思わず声が漏れる。ルイはなにもリアクションせずにスコーンを食べ紅茶を飲んでいた。
そのカフェでもゆっくり過ごし、お会計はルイが払うことに。那緒は
「ここは私が出す!」
と言ったのだが
「このラリー続くのダルいから払います」
という理由でルイが払った。カフェを出てプリント カンパニーを撮りに行こうとそのエリアを出ようとしたが
「あ、ルイちょっと待ってて?」
と那緒が言って戻っていったのでルイは出入り口付近で待つことに。
街行く人がルイを見る。ルイはスマホを取り出し、画面をつける。すると
保「楽しんでるか!?」
文面だけでも元気が伝わる保からのメッセージが届いていた。返信せずスマホをいじっていると
「お待たせ」
と那緒が出てきた。
「ん」
「じゃ、次行こ」
「ん」
ということでプリント カンパニーを撮りに向かった。そのプリント カンパニーを撮りに向かう道中で
「すいませーん」
と声をかけられた。どうやらテレビ関係者のようで
「今、Super Visualってグループのメンバーの私服ランキングを作っておりまして
お姉さんに誰の私服が好みかっていうのを、このシールを貼ってほしいんですね?
ご協力お願いできますか?あ、生放送とかではなく
事前収録のVTRなのでそこは安心してもらっていいんですけど」
とテレビ局のスタッフさんにアンケートの協力を求められた。
「どうする?」
と那緒がルイに聞くと
「那緒がいいんならオレはいいよ」
と言うことだったので協力することにした。
テレビ局のスタッフさんはスタッフ那緒に赤い丸いシールを人差し指の先に貼った。
「ちなみにSuper Visualはご存知ですか?」
「あ、はい」
ちなみに、Super Visualとは、アイドル的人気を誇るボーイズグループで
グループ名の通り、Super(とてつもない)Visual(美貌)を誇る
イケメンや可愛い男の娘(こ)などの5人のメンバーで構成されている。
「We are Super V(five)!! Super Visualでーす!!」
という挨拶でファンの心をグシャッっと潰すように鷲掴みにしている。
ライブの告知があれば、ファンはスマホ、PCの前で待機。
チケットの倍率はすごく、2分かからずに完売するほどの人気を誇るグループである。
ちなみのちなみにファンの愛称は「Super fans(スーパーファンズ)」「Super V(five)」とかけている。
「じゃあ、今から写真お見せしますねぇ〜」
と言ってタブレットを取り出して、メンバーの私服の写真を那緒に見せた。
「ってな感じです。よかったらもう1回見ますか?」
「あ、お願いしてもいいですか」
タブレットを受け取り、スライドしていく那緒。スタッフさんにタブレットを返す。
「じゃ、カメラ回させていただきます」
「はっ、はい」
「あ、緊張しなくていいですからね。リラックスでお願いします」
「はい」
テレビ局のスタッフさんがカメラさんのほうを見て頷き、少し間を空けてから
「ではお聞きします」
と言う。
「はい」
「誰の私服が好みでしたか?」
とスタッフさんに聞かれて少し悩む那緒。そして決めてボードに貼ろうとしたらシールが指先になかった。
「あれ?あ、れ?」
と那緒が言っているとカメラさんがルイの方を写した。スタッフさんが
「あ、お兄さんの服に」
と言ったのでルイのほうを見る那緒。すると赤いシールがルイのYシャツについていた。
「お兄さんに1票ということでいいですか?」
とスタッフさんが冗談っぽく言い、それに赤くなる那緒。
「仕切り直しで、お兄さんの服からシール取ってもらって」
と言われてシールを取る那緒。
「じゃ、仕切り直しまーす。…どうぞ」
と言われてボードにシールを貼る那緒。理由などを聞かれて答え
「はい。オッケーです。ありがとうございます」
とスタッフさんに言われた。
「いえ」
「お姉さんのハプニング、すごいよかったです」
と両手の親指を立てるスタッフさん。
「いえ」
「このVTRを使う際のですね、出演を承諾しますというのを書いていただきたくて」
と言われてボードを受け取り、名前などを書く那緒。
「これV(VTR)として入れさせてもらって、スタジオでSuper Visualのメンバーが見てるんですね」
「え、あ、そうなんですね」
「はい。で、番組の尺とかいろいろ考えると、ボードを見ていただいた通り
あの赤いシールの分だけ(カメラ)回させていただいてるんですよ」
「大変ですね」
「そうですね。でも仕事なんで。なのでVを厳選しないといけないし
1人1人はすごく短くなっちゃうんですね?でもお姉さんのハプニング、取れ高になると思うので
十中八九使わせていただくと思いますし、割と長めで使うことになると思います」
と言うスタッフさん。
「お恥ずかしいです」
ボードをルイに渡す那緒。
「お兄さんもカッコいいですよね」
「あ、どうも」
「なにか芸能関係のお仕事とかされてたりします?モデルさんとか」
「特にはなにも」
「そうなんですね。もしかしたら事務所関係者から声がかかるかもしれませんよ?」
と言うスタッフさんになにも返さず、名前などを書いてスタッフさんに渡す。
「放送予定日なんですがー…」
とテレビ局のスタッフさんに放送予定日を聞く。
「結構先なんですね」
「そうなんですよー。撮り溜めてるものがありますしー、編集にも時間がかかるもんで。
Super Visual、今話題のグループなんで、なるべく早く出したいんですけど
収録の日時的に前後するのも…って感じで」
「そうなんですね。お疲れ様です」
「あ、いえいえ。じゃ、すいません、お時間取っていただきありがとうございました。
またご連絡差し上げますので、そのときはよろしくお願いいたします!」
と言われてその場を離れた2人。
「まさかだったね」
「な」
「テレビ出ちゃうのかな」
「出るんじゃない?おもしろかったって言ってたし」
あれが使われるのかぁ〜…
と思うと複雑な心境になる那緒。ゲームセンターに着いてプリント カンパニーのエリアに入る。
「1枚だけ撮ろ」
と言う那緒に
「いいよ」
と言って中に入る2人。ここでは那緒が500円を入れた。
いろいろと選択をしていざ撮影が始まる。ポーズの指定をされ、従う2人。
しかし、恥ずかしさからなのか、撮影される範囲から那緒が少し外れていることに気づいたルイは
「もうちょいこっち」
と言いながら肩に手を回し、グッっと引き寄せた。ドキッっとする那緒。
すべての撮影が終わり、落書きコーナーへ。2人分のスペースはあるがルイは落書きのスペースの外にいた。
那緒はいろいろと落書きする。そしてプリントが完了し、実物が出てきて2人で分ける。
「あ、ありがと」
「ん。じゃ、帰るか」
「そっ、そうだね…」
もう終わってしまう寂しさに少しテンションが落ちる那緒。
電車に乗って帰る2人。那緒を家まで送っていくルイ。
「じゃ。楽しかったな」
「え?あぁ、うん。ルイも楽しかったならよかったんだけど…」
「楽しかったよ?」
と言うもののその表情はいつもと変わらず。
「そうは見えないけど…」
苦笑いする那緒。
「あ」
と言って那緒がバッグから小さな紙袋を取り出した。
「これ」
と差し出す那緒。
「ん?」
受け取るルイ。
「開けてい?」
「うん」
開けると小さな猫の陶器のようなものが入っていた。
「可愛い」
「箸置きなんだって。使いやすいかなって」
「ありがとう」
「お礼。今日付き合ってくれたし、ほとんど出してもらっちゃったし」
と那緒が言うとルイはその箸置きを顔の近くに持ってきて
「こんな良いお礼がもらえるなら奢ってよかったよ」
と言った。那緒は明確に
…好き
と思った。
「じゃ、またね、那緒」
「う、うん!気をつけて帰ってね」
「んー」
と言ってルイは帰っていった。那緒は部屋に戻り部屋着に着替える。
小さな紙袋からルイにあげた箸置きとは色違いの箸置きを出し、部屋の棚に飾る。
「良いお礼…。使えないよ…」
と呟く。すぐに夜ご飯と母親に呼ばれて夜ご飯を食べ、お風呂に入り、部屋に戻ってスマホを見ると
歌乃「プリパニはよぉ〜」
と歌乃からメッセージが来ていたので、スマホにプリント カンパニーの写真を保存して歌乃に送った。
するとすぐに歌乃から電話がかかってきた。
「おいおいおいおい!なんだこのルイは!」
「いつものルイじゃないよね」
「これはデートだな。うん」
「ち、違う、と思うよ?」
「嘘だぁ〜。那緒も今日もルイの服装とか見て「あっ!デートかも!キュルンッ!」って
思ったんじゃないのぉ〜」
「なにキュルンッって。まあ…思って…なくは…なかった…」
「ほらあぁ〜。で?どんな感じだったのよ」
とその後、夜遅くまでガールズトークに花を咲かせた。
「お兄ちゃんおかえり!」
ルビーが玄関で出迎える。
「ただいま」
「ささささお兄様、リビングへぇ〜」
とルビーに誘(いざな)われるままリビングへいき、ソファーにルイ。
「ルビー」
「はい!」
「髪解いて…やっぱ根本痛くなってきた」
「あぁ、はいはいはいはい」
とルイの髪を解くルビー。
「で、どんな感じだったん?」
「楽しかったよ」
「おぉ!お兄ちゃんが楽しかったなんて言うなんて…」
としみじみと感心するルビーに
いや、オレ何回も「楽しかった」って言ったことあると思うけど…
と思うが言いはしなかった。
「で?今日はなにしたのよ」
とルビーが言うとルイはスマホを取り出してルビーに渡す。
「なに?充電しろと?」
「カメラロール」
「カメラロール?開けと?」
頷くルイ。カメラロールを開いてみたら、そこには、絵本の世界のような建物を見る那緒
猫にメロメロな那緒、紅茶を飲む那緒、ケーキを食べる那緒など、那緒の写真がたくさんあった。
「お兄ちゃん…。まるでストーカー」
と言うルビーをジト目で見るルイ。
「…ツッコんでよ」
「ダルい」
「もぉ〜ダルがりなんだからぁ〜。田中くんかっての」
「誰だよ」
「ん?神?」
「ずいぶん凡庸な苗字の神様だな」
「んん〜?田中様は気怠さの神様なのぉ〜。
だからお兄ちゃんにとっても尊敬すべき、崇め奉るべき相手なんだからねぇ〜?」
と恐い笑顔でにじり寄るルビー。
「別に目指してはないけど」
「あ、でも田中様はお兄ちゃんより歳下だしなぁ〜」
「ルビー」
「ん?」
「疲れたからここで寝る。2日くらい寝るから起こさないでね…」
「…2日寝るなら自分の部屋にして」
と言いつつも夜ご飯を食べて、いろいろ報告させられるルイであった。