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のんの
321
Rua✨🫧
108
2,024
ー逃げ道は君になった。ー
🩷佐野勇斗 攻
💛吉田仁人 受
🤍山中柔太朗
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
⚠️ちょっと今回長いです
でも見る価値はあるからっ!
朝。
いつも通り学校へ向かっていた。
……はずだった。
でも、今日はなんだか変だった。
💛「…………だるい」
朝起きたときから、体が重かった。
頭もぼーっとするし、何より体が熱い。
制服を着て家を出たときは、
ただ暑いだけだと思っていた。
でも、歩いているうちにどんどんしんどく
なってくる。
💛「…………暑い……」
隣を歩いていた勇斗先輩が、
俺の声に反応した。
🩷「仁人?」
💛「……はい?」
🩷「さっきからずっと静かじゃない?」
💛「そうですか……?」
🩷「うん」
勇斗先輩が俺の顔を覗き込む。
🩷「……顔、赤くない?」
💛「え?」
自分の頬に触れてみる。
……熱い。
💛「……分かんないです」
🩷「ちょっと止まって」
💛「大丈夫ですって」
🩷「仁人」
今度は少し真剣な声。
🩷「ほんとに大丈夫?」
💛「…………」
正直、しんどい。
でも、
学校を休むほどじゃないと思っていた。
💛「……ちょっとだるいだけです」
🩷「それ、大丈夫じゃないじゃん」
勇斗先輩がため息をつく。
🩷「学校、休もう」
💛「でも……」
🩷「俺も休むから」
💛「え!?」
🩷「今日は仁人の看病する」
💛「いやいや、勇斗先輩は学校行ってください!」
🩷「無理」
💛「でも、うつったら……」
🩷「そんなの今はどうでもいい」
勇斗先輩は、俺の顔を見ながら言った。
🩷「こんな状態の仁人、一人で帰らせる方が嫌だから」
💛「…………」
その言葉を聞いたら、
もう何も言えなかった。
家に着く頃には、
かなり体が重くなっていた。
玄関を開ける。
💛「……ただいま……」
返事はない。
💛「……お母さんたち、いない…今日遅いんだ…。」
🩷「そっか」
勇斗先輩が心配そうに俺を見る。
🩷「じゃあ、俺いる」
💛「……でも……」
🩷「仁人」
💛「はい……」
🩷「今日は遠慮禁止」
💛「…………」
🩷「具合悪いときくらい、俺に頼ってよ」
その言葉に、胸が少しだけ温かくなった。
💛「……分かりました」
部屋に入ってベッドに横になる。
布団をかけた瞬間、力が抜けた。
🩷「……やっぱり辛かったんじゃん」
💛「…………」
🩷「もっと早く言ってくれればよかったのに」
💛「……ごめんなさい」
🩷「だから謝らなくていいって」
勇斗先輩がベッドの横に座る。
🩷「水分取れる?」
💛「……あとで……」
🩷「喉乾いてない?」
💛「……ちょっと」
🩷「じゃあ少し飲も」
勇斗先輩が飲み物を渡してくれる。
でも、体を起こそうとすると――
💛「…………っ」
力が入らない。
🩷「あ、無理しないで」
勇斗先輩がすぐに枕を整えてくれる。
🩷「ゆっくりでいいから」
💛「……すみません」
🩷「謝らなくていいってば」
勇斗先輩の声が、すごく優しい。
💛「……勇斗先輩」
🩷「ん?」
💛「……すみません」
🩷「だから謝らないの笑」
💛「…………はい」
🩷「ほら、ちょっとだけ飲も」
少しずつスポドリを飲む。
それだけで疲れてしまった。
💛「……もう、いい……」
🩷「うん。えらいえらい」
ぽん。
頭に手が乗る。
そして、優しく撫でられる。
💛「…………」
🩷「どうした?」
💛「……なんでもないです」
本当はもう少し撫でてほしかった。
でも、そんなこと言えるわけがない。
しばらくして勇斗先輩が立ち上がった。
🩷「仁人、なんか食べれそうなのある?」
💛「……ゼリー……なら……」
🩷「ゼリーね」
💛「……レモンの……」
🩷「分かった」
勇斗先輩は財布を持つ。
🩷「じゃあ、買ってくる」
💛「…………」
🩷「すぐ戻るから」
💛「……はい」
勇斗先輩が出ていく。
一人になった部屋は、
なんだか急に静かになった。
……なんか嫌だ。
さっきまでいたのに
もう帰ってきてほしい。
でも、買い物に行っただけ。
そんなことを考えているうちに、
眠ってしまった。
「仁人ー?」
遠くから声がする。
💛「……ん……」
目を開ける。
勇斗先輩が帰ってきていた。
🩷「ただいま」
💛「……勇斗先輩……」
🩷「起きた?」
💛「……帰ってきた……」
🩷「うん笑」
勇斗先輩が袋を見せる。
🩷「レモンのゼリー」
💛「……ありがとうございます」
🩷「あとスポドリと、冷えピタ」
💛「……買ってきてくれたんですか……?」
🩷「もちろん」
🩷「仁人が食べたいって言ったやつだから」
その言葉が、なんだか嬉しい。
勇斗先輩がゼリーを開けてくれる。
🩷「食べられそう?」
💛「……はい」
少しずつ食べる。
でも、数口で手が止まった。
🩷「もう無理?」
💛「……うん……」
🩷「じゃあ、もういいよ」
勇斗先輩がゼリーを片付ける。
🩷「無理して食べなくていいからね」
💛「……はい」
🩷「冷えピタ貼ろっか」
💛「……お願いします」
勇斗先輩が冷えピタを取り出して、
俺の額にそっと貼る。
💛「……冷たい」
🩷「気持ちいい?」
💛「……うん」
🩷「よかった」
また頭を撫でられる。
ゆっくり。優しく。
💛「…………」
🩷「眠い?」
💛「……ちょっと」
🩷「寝ていいよ」
💛「……勇斗先輩」
🩷「ん?」
💛「……ここ、いてくれますか?」
🩷「もちろん」
即答だった。
🩷「今日はずっといるよ」
💛「…………よかった」
自分でも驚くくらい、素直な言葉が出た。
勇斗先輩は少し驚いたあと、
ふっと笑った。
🩷「……なんか今日の仁人、いつもより甘えんぼだね笑」
💛「…………そうですか?」
🩷「うん」
💛「……知らないです……」
🩷「ふふっ」
勇斗先輩がまた頭を撫でる。
🩷「でも、可愛い」
💛「……またそれ……」
🩷「だって可愛いんだもん笑」
💛「…………」
怒る元気もなくて、そのまま目を閉じる。
しばらくして。
俺が目を開けると、勇斗先輩はまだいた。
🩷「起きた?」
💛「……はい……」
🩷「具合どう?」
💛「……まだ、だるい……」
🩷「そっか」
勇斗先輩の手が、また頭に触れる。
🩷「大丈夫だよ」
💛「…………」
その声を聞いていると、安心する。
💛「……勇斗先輩」
🩷「ん?」
💛「……もうちょっと、こっち……」
言ってから、自分でもびっくりした。
勇斗先輩も固まる。
🩷「……こっち?」
小さく頷く。
勇斗先輩が椅子を少し近づける。
🩷「これくらい?」
💛「……うん」
🩷「…………」
勇斗先輩の顔が、少し赤い。
でも、俺の頭を優しく撫でる。
🩷「……今日の仁人、ほんと可愛いな」
💛「……熱のせいです……」
🩷「じゃあ、熱が治るまでいっぱい甘えていいよ笑」
💛「…………」
その言葉に、なんだか安心してしまった。
夕方。
窓の外が少し暗くなってきた頃。
🩷「仁人」
💛「……ん……?」
🩷「俺、そろそろ帰らないと」
その瞬間。
胸がきゅっとした。最初はあんなに、
『うつしたら申し訳ないから
帰ってください』って言っていたのに。
今は――帰ってほしくない。
💛「…………」
勇斗先輩が立ち上がる。
🩷「お母さんたちもそろそろ帰ってくると思うし――」
💛「……はやと……せんぱい……」
🩷「ん?」
💛「…………いかないで……」
勇斗先輩が止まった。
🩷「…………」
俺自身、何を言ったのか分からない。
ただ、すごく眠くてすごく不安で、
勇斗先輩にいてほしかった。
💛「……いかないで……」
もう一度、小さく呟く。
そして、そのまま眠ってしまった。
🩷「…………仁人」
勇斗先輩の顔が真っ赤になる。
しばらく俺を見つめていたけど――
🩷「……分かった」
ゆっくり椅子に座り直す。
🩷「今日はいるから」
そう言って、また優しく頭を撫でた。
それからしばらくして。
玄関のドアが開いた。
母「ただいまー」
俺のお母さんが帰ってきた。
母「仁人ー?」
部屋を覗いたお母さんが、少し驚く。
母「あら……?」
ベッドで眠っている俺。
その横に座っている勇斗先輩。
🩷「あ……」
勇斗先輩が立ち上がる。
🩷「初めまして。佐野勇斗です」
母「あら!仁人のお友達?」
🩷「はい」
🩷「仁人、朝から体調悪そうだったので……今日は俺も学校休んで、看病してました」
母「まぁ……ありがとう」
勇斗先輩は買ってきたものを見せる。
🩷「レモンのゼリーと、冷えピタと、スポドリは買っといたんで!」
母「わざわざ買ってくれたの?」
🩷「はい。仁人がゼリーなら食べられそうって言ってたので」
母「そうなのねぇ」
🩷「もし仁人が辛そうだったら、病院に行かせてあげてください」
母「分かったわ」
そして勇斗先輩は、
少しだけ真剣な顔をして言った。
🩷「あと……俺にできることならなんでもできるんで!」
お母さんが目を丸くする。
母「まぁ……」
🩷「あ、いや……その……」
勇斗先輩が少し照れながら笑う。
🩷「仁人が心配なので……」
母「ふふっ。ありがとうね、勇斗くん」
🩷「はい」
最後にもう一度、眠っている俺を見る。
🩷「……仁人、早く元気になってね」
そう言って、勇斗先輩は帰っていった。
次の日。
まだ少し体調が戻っていなかった俺は、
学校を休んだ。
布団の中でぼーっとしていると、お母さん
が部屋に入ってくる。
母「そういえば昨日の……勇斗くん?だっけ?」
💛「……勇斗先輩?」
母「そうそう!」
お母さんが楽しそうに笑う。
母「すごい優しかったわぁ……」
💛「……そう?」
母「絶対モテるでしょ!笑笑」
💛「…………え?」
母「お母さん、あんな子なら仁人を嫁に行かせられるわ笑」
💛「…………は!?」
一気に顔が熱くなる。
💛「な、何言ってんの母さん!!」
母「冗談よ、冗談!笑」
💛「もう……!」
布団を頭までかぶる。
でも――
昨日のことを思い出してしまう。
『ここ、いてくれますか?』
『……もうちょっと、こっち……』
そして。
『……行かないで……』
💛「………………」
……俺、昨日めちゃくちゃ甘えてた……。
しかも勇斗先輩、ずっと笑ってた。
……恥ずかしい。
でも――
またあの優しい声で、
「大丈夫だよ」
って言ってほしいと思ってしまった。
コメント
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熱のせい、ってことにしたい気持ち、めっちゃ分かる〜〜〜!!😭💕 勇斗先輩の看病が優しすぎて、仁人がどんどん素直に甘えていく流れが最高にエモかったよ✨「…いかないで…」のところ、もう胸がぎゅってなった…! お母さんの登場で一気にほっこりした空気になるのも好きだな〜!更新楽しみにしてるね🌸