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大会当日。
優斗は見事に自己ベストを更新し、団体も優勝を勝ち取った。
周りが祝福する中、優斗は真っ先に紗菜のもとへ駆け寄る。
「紗菜!」
息を弾ませたまま、優斗は笑った。
「一番に…紗菜に伝えたかった」
胸がいっぱいになって、紗菜は気づけば涙が溢れていた。
「よかったです…本当に」
優斗は戸惑いながらも、そっと紗菜の涙を指で拭う。
「泣くなよ…そんな顔見たら、
もっと好きになるだろ」
紗菜は一瞬固まって、顔を真っ赤にする。
優斗は照れ隠しのように目をそらしながら言った。
「これからも…俺のそばにいてほしい」
夕暮れのグラウンドで、
二人の距離はもう、秘密ではなく“想い”でつながっていた。