アイテム番号: あるところに一人のおばあさんがいました。ある日突然おばあさんのもとに現れた”財団”という組織に、「SCP-5471-JP」と呼ばれるようになりました。
オブジェクトクラス: おばあさんは”自我を持つ”という理由から、財団という組織によって「Eucild」というクラスがつけられました。
特別収容プロトコル: おばあさんは”財団”という組織によって、かつて住んでいた古い家に閉じ込められてしまいました。しかし、おばあさんがかつて食べていた食べ物を1日3回くれること、おばあさんが欲しいものを彼らに頼めば殆どくれるので、悪い人たちではないようです。でも彼らは、字を書くものと文字を書けるものはくれません。また彼らは、このおばあさんについて書かれている書き物を、おばあさんの所に時々話しに来る白衣を着た男の人以外は見てはいけないように決めているみたいです。
説明: “財団”という組織に「SCP-5471-JP」と呼ばれているそのおばあさんは、「浜崎 トミヨ」という名前で埼玉県■■町の田舎の家に住んでいました。彼らに閉じ込められる前、おばあさんは住んでいた村の子どもたちの為に絵本のお話を考える、ちょっとした作家さんでした。でもこの世の中、絵本に夢中になる子どもたちはごく少数。なのでおばあさんは寂しさを感じていました。
そんなおばあさんですが、おばあさんには不思議なことができました。いや、「周りの人に知らないうちにさせていた」といった方がいいかもしれません。例えば、ある人がおばあさんのことを書こうとしたとしましょう。すると、その人は急に何を書こうとしていたのかを忘れてしまいます。どんなに強い意志を持っていても、おばあさんについての情報を書くことはできません。それだけでなく、おばあさんに関する記憶も曖昧になり、誰に話しても信じてもらえなくなるのです。
この能力が発見されたのは、おばあさんが作家として活動している最中のことでした。ある日、村の新聞におばあさんのインタビュー記事が掲載されましたが、翌日には新聞社の全員がその記事をまったく覚えていませんでした。それを見た子どもたちも、おばあさんの話を聞いた親たちも、すぐに忘れてしまうのです。この現象は何度も繰り返され、やがて「財団」に知られることになりました。
「財団」はおばあさんを「SCP-5471-JP」と名付け、彼女の能力を研究するために彼女を収容することを決定しました。おばあさんはかつての家に収容され、そこから出ることはできません。しかし、彼女の生活はなるべく快適に保たれ、必要なものはほとんど提供されます。
**補足情報**: 彼女の特殊な能力を調査するために、定期的に財団の研究員が訪れます。これらの訪問者たちは、特別な訓練を受け、記憶を強化するためのプロトコルに従っています。研究員たちはおばあさんと話す際、慎重にメモを取り、そのメモは即座に保護され、財団の記録システムに入力されます。
これまでのところ、おばあさんの能力は意図的に発動するものではなく、無意識に発現していると考えられています。財団はこの能力を抑制する方法を探しながら、同時にその発現条件を詳細に調査しています。
おばあさんが財団によって収容されることになった背景には、単なる記憶の抹消能力以上の何かがあるのではないかと一部の研究員たちは考えています。彼女の能力は、単なる偶然なのか、それとも意図的なものなのか、その答えはまだ見つかっていません。
**インシデント5471-JP-01**: 収容中に起こった初めてのインシデントは、ある研究員が意図せずに彼女の能力に影響されたことから始まりました。その研究員は突然、自分の名前や過去を完全に忘れてしまいました。財団はこの出来事を重く受け止め、以後の研究プロトコルを強化し、彼女との接触にはさらなる慎重さを求めるようになりました。
このような状況下で、財団は「SCP-5471-JP」の謎を解き明かすための研究を続けています。しかし、彼女の能力の完全な理解と制御は、まだ遠い未来の話かもしれません。
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