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ああ、もうこの回、胸がギュッと締め付けられました…! 翔くんが「今回だけは」って必死に懇願する声、本当に切実で。新一くんの「今回だけね」の台詞も、ようやく取り戻した弟を信じる決断が伝わってきて、じんときました。怪盗CATとして飛び出していくラストの疾走感、かっこよかったです! 次が気になります…!
#まじっく快斗 # 名探偵コナン
pr様_@
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それは、新たな「工藤双子」の日常が始まって間もない、ある嵐の夜のことだった。 工藤邸の書斎で、新一と翔は数日前に発生した連続窃盗事件の資料を広げていた。しかし、翔が手元のタブレットで何気なく「キッドの動向」をハッキングしていたその時、翔の顔から一気に血の気が引いた。
「……嘘だろ。おい、待てよ……!」
「どうした、翔?」
新一が顔を上げると、翔はガタガタと椅子を鳴らして立ち上がった。画面に映し出されていたのは、キッドが今夜潜入しているはずのビルの内部映像、そして、あらかじめ仕掛けられていた無数の時限爆弾と、謎の武装集団の姿だった。あいつらはキッドを捕まえるためではなく、最初から「殺す」ために動いている。キッドのシグナルはすでに孤立し、ビルの最上階で完全に退路を断たれていた。
「快斗が……キッドが死ぬ。このままだと、あと数分であいつはビルごと吹き飛ばされる……!」
翔は迷わずカバンへと手を伸ばした。中には、もう二度と使わないと決めていた、あの猫のお面と衣装が入っている。それを見た新一の目が、鋭く怒りに染まった。
「待て、翔! 忘れたのかよ、お前はもう怪盗側の仕事はしないって俺と約束しただろ! あいつの手助けはもうするなって!」
「あいつの命がかかってるんだよ! 警察を呼んでも間に合わない! あいつを、あの死地から引っ張り出せるのは、建物の構造を熟知して、空を飛べる僕しかいないんだ!」
翔は新一の肩を掴み、その胸元に激しく言葉をぶつけた。その目は、恐怖と必死さで今にも涙がこぼれそうだった。
「お願いだ、新一兄ちゃん! 今回だけは、今回だけは、キッドを『怪盗CAT』として、助けに行かせてくれっ!」
「ダメだ! お前をこれ以上、犯罪の現場に戻らせるわけにいかねえ!」
「頼む! 一度だけでいいんだ! お願いだから今回だけは、今回だけはキッドを助けに行かせてくれっ! あいつを見殺しにしたら、僕は一生自分を許せない! お願いだ、新一!!」
なりふり構わず、何度も、何度も、声を枯らして「今回だけは」と懇願する弟。
新一は拳をきつく握りしめ、歯を食いしばった。探偵として、一度交わした契約を破らせるわけにはいかない。
だが、目の前で必死に叫んでいるのは、ようやく取り戻した、誰よりも心優しい自分の片割れなのだ。ここで翔を縛り付ければ、翔の心は一生、闇に囚われたままになってしまう。 爆発までのカウントダウンが、無情にもタブレットから鳴り響く。
新一は深く、深くため息をつくと、観念したように視線を天井へ向けた。
「……チッ、今回だけね」
「新一兄ちゃん……!」
「今回だけだぞ、翔! その代わり、絶対に無事で帰ってこい! あいつを引っ張り出したら、速攻でここへ戻るんだ、いいな!?」
「――うん! ありがとう!!」
許しが出た瞬間、翔の動きに一切の躊躇はなかった。
衣服の裏に仕込まれていたマジックの早着替えギミックを起動させ、私服を脱ぎ捨てるように、白のパーカーと黒のベスト――『怪盗CAT』の衣装へと即座に変身する。左手で猫のお面をガッと掴み、顔の斜め上へと乱暴に引っ掛けた。
「行ってくる!」
翔は工藤邸の窓を蹴破るようにして開き、雨風が吹き荒れる真夜中の街へと、可変式のスケートボードを爆破させながら飛び出した。
夜空を切り裂き、親友の命を救うため、怪盗CATは全速力で嵐の中を疾走していく。その瞳には、恐怖を打ち消すほどの、激しく、強い光が宿っていた。