テラーノベル
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ふりかえって見てみるとそこには男の人1人が立っていた。
「失礼、お嬢さん……このあたりを風呂敷をもった不審な男が通りませんでしたか?」
と、聞かれ私はハッとした。
(…それってもしかしてさっきの男の人……?)
「!……もしかして、心当たりがおありですか?」
「は、はい……その男の人ならさっきお店の横の通りを走って行きました」
「ありがとう………お時間を取らせてしまいましたね、すみません」
丁寧な人だなと私は思った。相手は子供なのに。
「…………それでは」
と言い残し、身をひるがえしてその人は行ってしまった。
ふと、私は思った。
(…………ど、どうしよう、もしあの人が悪い人だったら…刀も差していたし、風呂敷を持っていた人は逃げているように見えたし………)
と、1人で慌てていると、
「あらぁ!品ぞろえが豊富だわねぇ、見てもいいかしら?」
「…おぉい、これを買い取ってはくれんか?」
ぞくぞくとお客さんがやってきた。
「は、はい!だたいま!!
どうぞご自由に見ていってくださいね!
……お売りになる方はこちらでお願いします!」
お客さんの相手をしている内に私はもうとっくにあの二人のことを忘れてしまった。
そしてまた会うだなんてみじんも思ってもいなかった。
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