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「…お泊まり会してみたいなぁ」
ろふまお塾の収録後、ふと紫髪の高校生、剣持がつぶやいた。
「企画案すかぁ?いいっすね!」
と不破が続ける。
「いや、企画とか、ビジネス関係なしの」
思いもよらぬ返答に珍しい、と加賀美は微かに目を見開く。打ち上げなどの所謂親交の場といえるようなものに参加しない剣持がそのような場を望むとは思いもよらなかったからだ。
「珍しいですねぇ、剣持さんがそうゆうのしたいって思うの」
「いや、僕のことなんだと思ってるんだ」
「まあーいいんじゃないすかぁお泊まり会」
ソファーに寄りかかりながら不破が声を出した。
「確かに宴会に沖縄、ライブときてお泊まり会、いいかもしれませんねそれ」
加賀美は不破に続けて同意する。
タコパもしたしなぁ、と不破が付け足す。
要望を出した張本人である剣持そっちのけで話が進んでいく。
「え、ちょっとみんな忙しいでしょ、ましてはお泊まり会なんて」
いいですよ、と遠慮がちに剣持が3人に言う。
「えー、ぼくしたいですよ?お泊まり会!しましょうよ!」
「ま、先輩のご望みなら喜んで叶えますよ、俺」
「カッコイイ大人ならメンバーの要望を聞くのも大切なことですよ」
どうやらお泊まり会は高校生の望みから決定事項へと変わったようだ。
「えぇ…、ありがとうございます?」
若干の申し訳なさも感じながら剣持の顔には期待の色が出ていた。
「だれんちとまるかやなぁ、もちさんちは高校生だし俺ら3人の中でのほうがいいよな」
「そうですねぇ、僕の家は研究資料とか危ないもの多いしぃ…」
「きたなそう甲斐田んち」
「おいアニキド失礼なんだけど!?」
「甲斐田は置いといてそうすると私か不破さんどちらかになりますね」
「しゃちょうハウス」
「話し合いの経路をぶったぎっていったなあなた」
相変わらずの予測不能な不破の言動に加賀美は笑みをこぼす。
「だってしゃちょうハウスのほうが俺すきやし広いやろ」
不破のどこか加賀美の家を知ってるかのような言動に違和感を覚えた甲斐田と剣持だった。
「確かにそうですね、じゃあ私の家でよろしいですか?」
「オトコォ!!」
「頼りになるぅ!」
「ゴリラァ!!」
「なにか不純物入ってたなぁ」
こうしてろふまお塾でのお泊まり会計画が練られていくのだった。