コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
H __side
在宅ワークなんぞものができる仕事…をしている
俺は元貴からの連絡でパソコンを閉じた。
直接的な「たすけて」ではなかったけど、
「さみしい」ではなかったけど。
「若井と涼ちゃんに会いたい。
ふたりでまっていてほしい。」
何度このメッセージが送られてきて、
何度胸を締め付けられただろうか。
……ほんとうに。
あの子は世話がやける子だ。
そこが魅力なのかぁ、?
俺たち以外に友達いるかわかんないけど。
R__side
元貴と出会った20代前半のとき。
元貴は若井にこう言ったらしい、
『どうせあいつも見捨てる』
負けず嫌いなぼくは、
絶対想像どおりにさせてやんない。
なーんてふざけたような思ってたけど、笑
道は長くて険しかった。
手話の本を買って、ひたすらに独り。
むしゃくしゃして、手は絆創膏だらけで。
今も拙い”しゃべり”だけど、元貴と通じ合える。
それで、いい。
僕に元貴と若井しか居ないように、
元貴にも若井と僕しか居ないのだから。
M__side
もう音は何も聞こえず、視界が歪み、
ぼんやりとしている。
病院に行った方がいいのはわかっている。
でも、そのまえに、
誰かに背中をたたいてもらいたかった。
若井でも涼ちゃんでもなく、あの人に。
ふたりとも大好きだ、本当に。
だからこそ言えない。
悶々と渦巻いていると肩を叩かれた。
『元貴、おはよ』
『……綾香、!おはよう』
正直、あのふたりといるとくるしい時がある。
なんだろう、依存されているのだろうか。
でもだいすきだ。
ふたりと離れてしまったら、僕ではなくなる。
結局僕も、依存している。