テラーノベル
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第79話「揺らぐ神威、燃ゆる誇り」
激闘はさらに激しさを増していた。
神々と悪魔たちの戦いは、もはや空を裂き、地を震わせ、世界そのものの均衡を揺るがしつつある。
――空の高み、海神と深海の獣がぶつかり合う。
ポセイドン vs レヴィアタン
ポセイドン「……この海は、すべてを呑み込む……だが、俺の海は、命を守るためにある!」
レヴィアタン「ならば、その命を引き裂いて証明してみせろ!」
激しくぶつかり合う水と毒。ポセイドンの槍がレヴィアタンの鱗を切り裂くたび、海は咆哮を上げた。だが、レヴィアタンの毒が槍に絡みつき、ポセイドンの腕に黒い痣を刻む。
ポセイドン「クッ……毒か……!」
レヴィアタン「甘かったな、神よ。嫉妬は、静かに、確実に蝕むのだ」
――別の戦場では、火と怒りが爆ぜる。
アレス vs ベルフェゴール
アレス「怠惰の極致……それがお前の戦い方か!!」
ベルフェゴール「戦いなんて疲れるよ……それでも勝てるなら、それでいいじゃないか」
虚無の重圧が再びアレスを押し潰そうとするが、アレスは牙を剥き、渾身の一撃でベルフェゴールの魔術空間を粉砕!
アレス「神は、怠惰に屈しない……誇りのために立ち続けるッ!!」
ベルフェゴール「ふう……しばらく眠れそうにないな……」
――その下方、氷のような理性と怒りがぶつかる。
オーディン vs アザゼル
オーディン「戦いに身を焦がすのは、我が北の誇り」
アザゼル「貴様の誇りなど、俺の怒りで焼き尽くしてやる!」
グングニルが天を裂き、アザゼルの黒炎が空気を灼く。だがオーディンは深く、冷静な一閃で、アザゼルの肩口を切り裂く!
アザゼル「……ほう、やるじゃねぇか」
オーディン「怒りに任せて突っ込むな。命を賭けるなら、もっと冷静に賭けよ」
――同時刻、アフロディーテが暴食に対抗していた。
アフロディーテ vs ベルゼブブ
ベルゼブブ「美しき神よ……その肉、香ばしいなァ!」
アフロディーテ「口を慎みなさい。私は誰よりも美しく、そして――強いのよ」
花と風の魔法が暴食の群れを吹き飛ばし、ベルゼブブの腹部に直撃。神の美は、破壊の刃となって悪魔を貫く。
ベルゼブブ「お……おお……胃が痛い……!」
――一方、激しくぶつかる信念と欲望。
アテナ vs マモン
アテナ「黄金に目が眩む者に、未来など見えはしない!」
マモン「ならばその未来、買い取ってやろう。お前の命ごと!」
金貨の嵐が空を覆い尽くすが、アテナの《聖盾アレートス》がそれをすべて弾き、渾身の突きがマモンの腹を穿つ!
マモン「グ……この私が……価値を見誤ったか……!」
アテナ「信念こそ、無限の価値!」
――天頂では、最も激しい光と影の舞。
アポロン vs アスモデウス
アポロン「その妖しさも、俺の光には敵わない!」
アスモデウス「その傲慢、嫌いじゃないわ……でも、私の愛には勝てない」
アポロンの矢が何本もアスモデウスを貫くが、彼女は妖艶な笑みを浮かべながら、アポロンの胸に指を這わせる――そして爆発!
アポロン「……ッ、まさか、愛を爆弾にするとは!」
アスモデウス「愛はいつも、死と隣り合わせなのよ♡」
――そして最後の空間歪曲戦!
アルテミス vs アザトース
アルテミス「貴様の傲慢が……世界を乱す!」
アザトース「貴様こそ、誰に許されて裁こうというのだ……!」
歪む空間を切り裂く月光の刃。アルテミスの双剣がアザトースの黒鎌を弾き、戦場に閃光が走る!
――その戦いを、地上から見つめる星の英雄たち。
ゲズ「……神々、頑張ってくれ……!」
リオン「まだ俺たちの出番じゃない。でも、必ず来る」
セレナ「兄さんたち……負けないで!」
ウカビル「これは、神々の信念を問う戦い……次は、俺たちの番だ」
戦いの決着は、まだ見えない。
だが確実に、誰かの勝利と――誰かの敗北が、近づいていた。
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