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「ねえ大丈夫なの?」

ジェシーが柄にもなくか細い声を出している。

「…わかんね…」

ソファーに横になり、苦しげに答える慎太郎。

ついさっき、この間の仕事と立て続けに入った依頼を済ませにいった樹と慎太郎だが、慎太郎が樹に支えられて帰ってきた。おぼつかない足取りだった。

話を聞くと、相手にみぞおちを殴られたのだそう。

「ごめん、俺がターゲットのこともっと調べとけば良かったのに…。痛い思いさせてごめんな」

必死に謝る北斗。

「謝んないでよ、北斗のせいじゃない。むしろ俺の実力不足だから」

北斗は首を振る。

「で、その後どうしたの?」

大我が尋ね、樹が口を開く。

「うずくまっちゃったから、俺がナイフ持って刺した。住宅街だから銃はダメって言われたし」

きちんと高地の言いつけを守っていた。

「うん。まあちょっとこれは予想外だったね。でも誰のせいでもないから、ね」

いつでも優しい彼の言葉に、やっと北斗は表情を緩めた。

「たぶん、あれは空手だった。俺もやってたんだけどなあ」

慎太郎は空手経験者だから、悔しいのだろう。

「ちょっと俺寝てくるわ」と言って、部屋に入っていった。

「やっぱこういうこともあるから、2人のほうがいいんだよね」

「そうだな」

「樹は大丈夫だったの?」

とジェシーが心配する。

「ああ、俺はやられてない。でも久しぶりのナイフだったし、何しろやつが怖かったな」

「ターゲットが?」

「うん。目に宿ってた光が、こっちの世界の人と同じだった」

仕事に出る前、北斗が2人に忠告していた。

『あいつは元々裏社会にいた人間だ。体力もあるだろうし、抵抗されると思う』と。

「やっぱ身体も衰えてなかったか…」

北斗がため息をつく。

「まあまあ。慎太郎のことだから、明日にはケロッとしてるさ」

「そうだといいけど」


その後みんなが部屋やリビングで過ごしていると、例によってパソコンを見ていた北斗が大声を上げた。

「え、マジで?」

なになに、とみんなが集まってくる。

「見てこれ、ターゲットが組織なんだけど…」

北斗の口から飛び出た言葉に、耳を疑う。「え?」

「だから、組織。こっち側でも結構有名じゃん」

それは、かなり有名な組織をやっつけて欲しい、という個人からの依頼だった。たまに同じ業界の人から依頼は届くが、一般人というのは珍しい。

「なんで?」

「えーっと、家族を殺された人物が所属しているから、ってなってる。住所がけっこう高級住宅地だね。金はありそう」

「だから大人数の依頼してきたんでしょ」

樹の言葉に、なるほど、とうなずく。

「でも組織なら情報収集もやりやすそうだね」

大我は明るい。

「だけど…人数多いだろうし、6人で太刀打ちできるか……」

北斗は現実的だ。

「まあまあ、俺ら最強だから!」

高地が笑い飛ばす。

「とりあえず北斗は情報集めよろしく。今回は全員出動だな」

樹の声で、それぞれ準備に入った。


ただ一人、ジェシーだけがそのターゲットの名を目にして暗い顔をしていた。


続く

ブラック・ダイヤモンド

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